愛されガチャコと愛されたいあくびのくらし Day4:開設!(都合の)イイオンナ塾

2017/05/22 UPDATE

世にもワガママな猫のガチャコと、彼女に振り回されっぱなしの飼い主、ポンデ☆あくびさんのドタバタな、だけどあたたかな学びのある人気コラム。
今回も相変わらずなガチャコの貴婦人ぶりと、忠実なしもべとして活躍するあくびさんの“(都合の)イイオンナ”ぶりに注目です!
“都合のいい女”と呼ばれてしまう皆さん!どうぞ勇気と愛情をもって、身勝手な彼に尽くしていきましょう。いつか私の真価に気づいてくれることを願って......。

貴婦人ガチャコとしもべのあくび

普通の猫は少しドアが開いていたら、手でチョイチョイしてドアを開けますよね。
ガチャコの弟分猫のバンくんは(それはそれで困るんですけど)ピッタリ閉まっている襖ですら、自分で開けてしまいます。俊敏で器用で賢い、一般的な猫のイメージ通りといえます。

ところがガチャコはたとえドアが開いていたとしても、自分の体がスーッ!と通り抜けられる幅でない限り、誰かがドアを開けるまで、ずっと待っているんです。
まさに縦のものを横にもしない、王女さまもビックリの超レディーファースト女子!
もちろん私は貴婦人のごとく佇んでいるガチャコに気づくとすぐに飛んでいき、速やかにドアを開けてさしあげます。


ガチャコの貴婦人ぶりをもうひとつご紹介しましょう。
猫はアゴの下を掻いてあげるととっても喜びますよね。
ガチャコもたいそう気持ちいいようで、掻いてあげると目を細めてウットリ。その表情がたまらなく愛らしいので、いつまでも掻いてあげてしまいます。
しかしそのうち、ガチャコの後ろ足が上がってきます。どうやら、自分の脚で掻いてるつもりになっている様子……。
自分で掻いてるつもりなので、私への感謝なんてありません。
そう、彼女にはもはや、私を都合よく使っている自覚すらないのです。

好きな人に尽くしちゃ、ダメですか?

「気がつくといつも“都合のいい女”になっている」

ダメ女の特徴としてよく聞かれるフレーズですよね。耳が痛い女子も多いのではないでしょうか?
安心してください、もれなく私も仲間です。

かつては午前3時にかかってきた電話をワンコールで取り、6時間後に始まる自分の仕事を犠牲にして好きな人から聞かされる仕事の愚痴に延々頷いたこともありました。急に時間が空いたという連絡に大急ぎで準備をし、喜びいさんで駆けつけたものの僅か1時間で帰されたこともありました。
自分の事情などおかまいなしに、好きな人のためについ力の限りをもって尽くしてしまう。慌てたり落胆したりしながらも、彼が喜んでくれた瞬間に至上の喜びを感じて、被ってきた苦労なんかどうでもよくなってしまう。
それが、プロの“都合のいい女”というものです。

こうして長年、“都合のいい女”としてキャリアを積んできた私は見事、飼い猫ガチャコにとっても“都合のいい女”にバッテキされたのでした。

ガチャコに高級カリカリを食べさせ(私のお昼ご飯はたいがい自分で握ったおにぎりです)、1回5000円のトリミングサロンに連れて行くために(私は1000円でカットしてくれる店で切っています)、今日も私は身を粉にして働き、せっせと貢いでいます。

ガチャコにとっては完全に“都合のいい女”なのですが、
それでもガチャコに喜んでもらうために、これからもせっせと高級カリカリや猫のおやつ、上質なトリミングを献上していきたいと思います。

プロが説く“都合のいい女”論

“都合のいい女”の皆さんも、そうですよね?
相手の男性が大好きで、いつかは私のことも好きになってもらいたい。ほんの少しの時間でも会いたかったり、困っていたら助けてあげたかったりするのは当然のこと。彼のためならなんでもしてあげたいと願ってしまうから、便利で都合のいい女になってしまうのでしょう。
“私、このままでいいのかな……”なんて悩んでしまうこともありますよね。

でもそれは、自分をアピールするためにとっても大事なことだと私は思うんです。

もし、あなたの想い人が献身的なあなたをただの“都合のいい女”として扱い、搾り取るだけ搾り取って逃げるような男だったとしたらそれはもう、自分の目が節穴すぎることを諦めて、思い切って不幸になりましょう。
想い人が普通の良心を持った人間であるならば、どんなときも自分のことをイチバンに考えてくれて、そばで寄り添ってくれる女性にはきっと、少なからず感謝と好意を抱いてくれると思います。

ぜひとも彼の“都合のいい女”になって「私はいつもあなたを想ってるよ!ね!?私といると幸せでしょ!?私がいないと寂しいでしょ!?」アピールをしていきましょう!


だから私はこれからもガチャコの忠実なしもべとして、どんどん仕えていきたいと思います。
無愛想で高飛車なガチャコがいつかは私の膝に乗り、「いつもありがとう、もうキミがいないとダメなんだ」とばかりにゴロニャンしてくれる日を夢見て……!

投稿者名

ポンデ☆あくび

京都在住、2児と2ニャンの母。
人生の波瀾万丈ぶりには定評があります。
あまりに過酷すぎるので、極力地に足が着かないようにフワフワ生きています。
趣味は温泉に入ること(温泉巡りではなくただ入浴するのが好き)。
Twitter:https://twitter.com/akubikomachi