5歳さん嫁非公認コラム Episode:56 「セロリと僕と、それから嫁と」

2019/10/29 UPDATE

ちょっと奇抜な奥さまと元気な息子さん達とのユーモラスなエピソードが大人気!ツイッター界随一の恐(愛)妻家5歳(嫁公認アカウント)さんのコラム!

いよいよ最終回!笑いあり、涙あり…大人気連載の裏側を暴露します!!

あとがき:アイスムでの連載最終回

アイスムの連載がついに最終回を迎えることになりました。
今まで嫁との夫婦生活の話や、息子達との出来事など、家族に関することからそうでないことまで、色々なことを自由に書かせてもらいました。正直、締め切りに追われて「ツライ!!」と泣き出したい夜もありました。しかし、いざ終わるとなるとやっぱり寂しいものです。月に2回、日記のような感覚で綴らせてもらったわけですが、こうやって読者の皆さんに見守られ、そして読み続けて頂いたお陰で、1年半もの間、連載をさせてもらうことができました。感謝です。

計55回続いた自分のコラムを読み返してみたのですが、やはりというか、嫁に関することを一番多く書いていました。特に意識していたわけではないのですが、嫁以外のことを書いている回が続くと、「ほらほら!私のことを書いた方がPV数稼げるよ!早く私のことを書きなよ!」と、嫁が自分のことを書くように猛プッシュしてくるのです。その要望に素直に答えていたというのがちょっとした裏事情なのでありますが、嫁は自分のことを書かれるのが、素直に嬉しかったみたいです。嫁のコラムを書くたびに「今回の私も面白く書けているね、よしよし」と嬉しそうに感想を言うのでした。特別、嫁に宛てた手紙というわけではないのですが、嫁のことを考えながら書いていたのは事実で、「自分のことを真剣に考えながら書かれた文章」が好きだったのかもしれません。そう考えると、この55回の連載の中で嫁に対するラブレターみたいなものを何回も書いていたことになります。毎回原稿を書き出すにあたって、嫁との最近あったやりとりを思い出したり、観察してみたり、なぜあの時に嫁はあんなことをしたのか、なぜ嫁とあんなにも言い合ったのかを思い返して、あーでもない、こーでもないと仮説を立てて自分の中で反すうしていました。嫁の行動分析は、この連載中よくしていたのですが、そのお陰で嫁への理解が深まったみたいなところはあります。特別な機会がない限り、改めて夫婦の関係性を深掘りするということもないような気がします。僕にとっては嫁のコラムを書くことが、嫁への理解を深めることになったのです。そのお陰かもしれませんが、昔みたいに夫婦大戦争みたいな大きなケンカをすることも少なくなりました。嫁を攻略する日も近いかもしれません。

今はソファーに腰掛けながらこの原稿を書いているのですが、足元にはいつものようにテレビを観ながら寝落ちしてしまった嫁が転がっています。布団を掛けてあげないと、起きた時に「昔は寝冷えしないように優しく布団掛けてくれたのに、10年経つとそんな思いやりの気持ちはなくなっちゃうんだね、、、」と言われること間違いなしなので、タオルケットを掛けてあげます。夫婦生活もコツとツボさえ抑えてしまえば平和が訪れるわけです。リビングで寝落ちした嫁には布団を掛けてやる。冬になればコタツで寝落ちするので、そこから救出してあげる。ちゃんとしてあげれば上手くいくわけです。これも、コラムを書きまくり、嫁の行動心理の分析を積み重ねた成果と言えるでしょう。重ね重ね、読者の方たちには感謝したい。締め切りと読者がなければ、僕は書くことがなかったのですから。

「私のことを書くとPV数伸びるよ!」と言っていた嫁の話もあながち間違っていなくて、嫁のことを書くとやっぱりPV数が伸びていたんですよね。嫁のことを好きでいてくれる読者がいることも、僕としては嬉しい限りです。そもそも、僕がライターとしてこうやって書き続けるきっかけを作ってくれたのも、元はと言えば嫁が人一倍束縛もするし、ヤキモチも焼くし、怒った時は鬼のように怖いし、、、でも可愛いときはめっちゃ可愛い、という高低差で耳がキーンとなるほどのギャップがあったお陰なのだなと感謝しなくてはいけないですね。
結婚したての頃は「激情」という言葉を体現したような嫁の性格に、「やっちまったかもしれない」と結婚を後悔した夜もありました。しかし、今振り返ってみればそれも含めて全部いい思い出です。人はいずれ環境に順応して、慣れていきます。どんな状況でも楽しみを見つけられたりするのが人間のたくましさだと思います。最近は「笑う門には福来る」という言葉は本当に真理だなと感じています。めっちゃくちゃ浅い人生哲学みたいですが、単純に笑っているとなんだか楽しくなるし、周りも楽しくなるし、楽しい出来事や人が向こう側から近寄ってきたりします。「結婚は墓場だ」と言うけれども、そう思っちゃったら墓場にもなるし、天国だと思えば天国にもなるんですよ。どちらも死後の例え話になっちゃいましたけどね。でも、僕にとって結婚生活は、刺激的で楽しいものであることには間違いないです。

僕が伝えたいことは一貫しているのですが、その状況を楽しみ尽くせってことなんです。
人生の楽しみ方って色々あって、ツライと思う状況も視点を変えれば面白くなるし、時間が経って振り返れば、大体のことは笑えるようになるんですよね。こんな書き方をすると僕の結婚生活がさもツライかのように聞こえてしまいますが、夫婦は結局他人だし、『育ってきた環境が違うから好き嫌いも否めない〜♪』のです。分かり合えない部分は絶対にあることをお互いに理解すれば、だんだんと居心地が良くなってくるのです。昔は食べられないセロリをお互い無理やり相手の口に突っ込んでいたものですが、今ではセロリの突っ込み合いもなくなってきました。セロリを頬張って泣き笑いしていた時期も、今思い出すと笑えるものです。

読者の皆さんには、そんな夫婦のセロリの突っ込み合いにお付き合い頂いたわけですが、笑って読んで頂けたのなら幸いです。そろそろ終わりの時が迫ってきました。これからも僕はライターを続けていきます。また違うところで僕たちのセロリの突っ込み合いの話をできたらいいなと思っております。今まで僕のコラムを読んで頂いてありがとうございました。またどこかでお会いしましょう。おしまい。

投稿者名

5歳

34歳。嫁と息子2人。
嫁は可愛くて、恐ろしい。
息子達は可愛いくて、可愛い。
そんな4人家族の半径15mの生活。
嫁が快適に生活出来る事を一番に考えながら今日も僕は働いて、そして書く。
普段僕の話を聞いてくれる人はいないので皆さんが聞いて下さい。よろしくお願いします。
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