5歳さん嫁非公認コラム Episode:1「嫁との出会いは、謎多き大航海のはじまりであった」

2017/07/07 UPDATE

ちょっと奇抜な奥さまと元気な息子さん達とのユーモラスなエピソードが大人気!ツイッター界随一の恐(愛)妻家5歳(嫁公認アカウント)さんが、いよいよアイスムに登場!

初回は自己紹介もかねて、奥さまとの恋人時代についてお話ししていただきました。
彼女の可愛さに夢中になるあまり、気づかぬうちに恋の病に罹患してしまっていたといいます。奮闘し翻弄される、若かりし5歳さんに注目です!

5歳さんの考える女性とは、結婚とは、幸福とは……?
待望の新連載、スタートです。

はじめまして!5歳34才です(!?)

初めましての方も、そうでない方もこんにちは!ツイッター既婚者界隈ダークサイド担当【5歳(嫁公認アカウント)@meer_kato】でございます(ライトサイドの筆頭はもちろんshin5(@shin5mt)さんです)。

5歳と名乗っている僕ですが実年齢は34才、若くも年長でもない中途半端なお年頃です。身長は178㎝体重は68㎏、ブサイクでもイケメンでもない標準的なルックス。少々凶暴で恐ろしくも可愛い嫁と、愛おしい2人の息子に囲まれて楽しい毎日を過ごしております。

家族の日常(主に、恐ろしくも可愛い嫁と僕との会話)を呟いていたら気付けばフォロワーは10万人を超え、ツイートが漫画化されるという事態にまで発展しました。人生、何が起こるか本当にわからないものですね。

初登場となる今回は自己紹介も兼ねて、恐ろしくも可愛い嫁との恋物語-エピソード:0-を書いていきたいと思います。すでに僕をよくご存知の方々は『知ってる知ってる』と言いながら読んでください。

恐ろしくも可愛い嫁と僕の出会いは、7年前に遡ります。
アルバイト先の寿司屋で出会った、おっぱいぽよよんとした7歳年下の女の子に一目惚れした僕はアノ手コノ手でデートに誘い、光の速さで距離を縮めて告白、見事に交際と相成りました。翌日には僕の家に転がり込んできた彼女と同棲生活がスタート。僕らの恋物語の展開は早い、とにかく早かった。深く愛し合うまでに時間なんて、必要ではありませんでした。

可愛い彼女と深まる違和感

順調に愛を育んでしばらく経った頃、少しだけ、ほんの少しだけ、気になることが出てきたのです。
それは、彼女から数分おきに届くメールの量、そして少しでも連絡が取れないと何十件も残されている、着信履歴でした。
最初は『この子はとってもさみしがり屋さんだなぁ〜。可愛いっ』と呑気にデレデレしていた僕でしたが、交際期間が長くなってくると『……あれれ~?』と、心の中にコナン君が出現してきたのです。

ある日、彼女からの着信が30件来ていたので聞いてみました。
『どうして着信を30件も残すのかな?』

彼女は可愛い顔でこう答えました。
「『まず、仕事終わったかな?』と1件。
『あれ出ないぞ?』と思いもう1件。
『なんか心配』でまた1件。
『何回も着信残してごめんね』でさらに1件。
『あぁまた着信が増えていく、違うの、違うのぉ!』1件。
『重い女じゃないからぁぁぁ』1件。
『ねぇねぇ、どこにいるのぉぉぉ?』1件。
『もしかして事故にあったのかな?』1件。
『ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇぇぇ……
不安不安不安不安不安不安不安……』で、計30件だよ」

その返答を聞いて、僕は思ったのです。
『……この子、やっぱりめっちゃさみしがり屋さんなんだな!きゃわいいっ!!』


『恋は盲目(Love Is Blind.)』という、言葉があります。

恋とはまことに恐ろしいもので、鬼のように鳴り続ける着信も、読み切れないほど送られてくるメールも、仕事が終わると職場の前で待ち伏せしているのも、飲み会が終わると店の前でやっぱり待ち伏せしているのも、そもそも飲み会に行かせまいと必死にしがみついてくるのも、あの頃はぜーーーんぶ、可愛いさみしがり屋さんの健気な振る舞いに見えてしまっていたのです。
『この子のさみしさを、ぜんぶ僕が埋めてあげたい!』
そんなことを本気で思っていました。

ある日は、こんなことがありました。
アルバイト中に他のスタッフの女の子と話していると、一緒に働く彼女がとても怖い顔でこちらを睨み、『ドリンクまだですか!?』とブチ切れているのです。どうしてキレているのか、そのときはわかりませんでした。
また別のある日には、僕が参加する飲み会に『私も一緒に行く』と言いだしました。僕の友達と仲良くなりたいのかな?と微笑ましく思い連れ立って出向いたものの、彼女はずっとムスッと黙りこみ、僕と女友達との会話を不機嫌そうに聞いているだけです。

『あれれ〜?おかしくなぁい〜?』
またしても、心の中のコナン君が首を傾げました。

いくら鈍感な僕でもいい加減『もしかしたらこの子はちょっとヤキモチ焼き屋さんなのかな?』ということに気付いてきます。でも、あの頃の僕にとって多少のヤキモチは些細なもの。彼女可愛さの方が大幅に上回っていました。
『この子の焼くおモチならいくらでも食べてあげたい!』
餅職人である彼女のこしらえるモチをすべて平らげてやろうと決意していました。

友達主催の渋谷のクラブイベントへ出かけたら『まてぇごるぁぁああ!!』と自転車で猛追された青梅街道、隣席の女の子とお喋りしていたら背後から刺すような視線を感じて振り返ると彼女が立っていた高円寺のバー、毎晩僕が眠った後に携帯をチェックしていたベッドサイド、etc.……いろいろなことがありました。でも、そんな事件も含めて僕は彼女が大好きだった。

恋は盲目。Love Is Blind.

『ちょっと不安感が強くて、さみしがり屋さんで、甘えん坊さんでヤキモチ職人さんなのだなぁ〜』と認識していたあの頃の僕は恋という病に罹り、視力をほとんど失っていました。可愛い彼女を本気で愛していたし、『ほっとけないぜ!大切にしていくぜ!』と心に誓いました。

あの頃の僕は、心の中で必死に囁き続けていたコナン君の声にもう少しだけ、耳を傾けるべきだったのです。
『……あれれ~?』というコナン君の声に。

今ならわかる。まともな思考で少し考えればすぐにわかる。そして読者の皆さんもツッコミたくてウズウズしていることかと思います。

『それって、完全なメンヘラやん!!』

そんな真性正真正銘メンヘラの彼女、もとい現在の嫁を、僕は今なお本気で愛しています。

結婚という荒海の航海記

偉大なるドイツ人作家であり、詩人のハインリヒ・ハイネはこう言いました。
『結婚–いかなる羅針盤もかつて航路を発見したことのない荒海』

僕はこの地図もなく正しい航路もわからない荒海を、打ち寄せてくる大波を、『ヘイヘイホー!』と面舵一杯で乗り越えていきたいと思っています。そしてそんな荒ぶる結婚生活を、ポジティブな笑いに変えて綴っていきたいと思います。
僕の書くものが誰かの役に立つとは到底思えませんが、いかなる過酷な状況にも活路はある!ということを、証明したいのです。

みんな!結婚は楽しいよ!
僕が言っても説得力がないのはわかっています。
でもこの生き方が、これから結婚したい人、結婚している人、離婚したい人、それぞれが抱える悩みや迷いの、何かのヒントになればいいなと思っています。

最後に、教訓をひとつ覚えておいてください。

心の中のコナン君の声に耳を傾けよう。

あの頃に別れていればよかったなどとは思いません。けれど恋愛中にふと抱く違和感や疑問は、その後の2人にとって間違いなく大きな課題となり、必ず越えなければならない壁となります。目をそらすことなく、どう決着をつければ仲良くいられるのか、うまくやっていけるのかを、しっかり考えていきましょう。


長い前置きとなってしまいましたが、これからの僕のコラムをひとつよろしくお願い申し上げます。ではまたお会いしましょう。

最後まで読んでくれてありがとう。ちゃお。

投稿者名

5歳

34歳。嫁と息子2人。
嫁は可愛くて、恐ろしい。
息子達は可愛いくて、可愛い。
そんな4人家族の半径15mの生活。
嫁が快適に生活出来る事を一番に考えながら今日も僕は働いて、そして書く。
普段僕の話を聞いてくれる人はいないので皆さんが聞いて下さい。よろしくお願いします。
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