愛されガチャコと愛されたいあくびのくらし Day8:ただしいお歳のとり方

2017/07/18 UPDATE

ワガママ猫のガチャコと、振り回される飼い主ポンデ☆あくびさんの日常を覗くドタバタエッセイ。
女子にとって、歳をとるのはやっぱりつらいこと。アンチエイジングにはお金も労力もかかります。
でも、歳をとることはほんとうにデメリットばかりなのでしょうか・・・?女子のなやみにポンデ☆あくびさんとガチャコが生き方のヒントをくれるかも?

手術であった怖い話

夏も近づいてきましたので、ここで怖い話を一つ皆さまへプレゼントしようと思います。
「お前、ほうれい線ひどいな」
こちらは、今年、胃の切除の手術のために集中治療室へと運ばれる私に対して、実の父が発したセリフとなります。ほら、スッと背筋が寒くなりませんか?

なんというか、愛娘が生死の境界線に飛び込もうとしているこの瞬間にいうセリフって、「がんばるんだぞ!」とか「絶対にあきらめるなよ!」とか、そういった類のものなんじゃないかと、勝手に思っていたのですが、現実はなかなか、手術前であったとしても厳しいものです。

「なんで今言うの!?」という思いつつも、だんだんと麻酔が効いてきて意識は遠のき、気付けば手術は無事終わって今も元気に生きています。

歳をとるのは、女の子にとってつらいことです

40歳も過ぎてまいりますと、朝、鏡を見るたびに昨日よりも少しシミが濃くなったような、シワが深くなったような、日に日に老けていっている気がしてくるものです。

20代の頃のように数日夜遊びをすると、肌の調子や、体の疲労感をしっかりと回復させるために1週間は必要になりました。あの時はどんなに寝ななくても4時間寝ればすっかり肌も頭のキレも元どおりだったのにね・・・・

私も30代の頃はまだ時の流れになんとか抗うために、いわゆるアンチエイジング的な施策をそれはもう、いろいろ試してきました。お高い化粧品を使った日々のケアに加えて、美容皮膚科に赴いてレーザーを使ったメンテナンスもしたりしました。コラーゲンドリンクなんかも試してみたし、すこし頑張って若めの女の子が着るようなブランドの服を着てみたり・・・
でも寄る年波には追いつけません。あがけばあがくほどに痛々しくなってしまいます。

おしゃれに興味がなくなったわけではないのだけれど、どうしても身体的に難しいことが増えたなとも思います。そのうち、知らず知らずのうちにヒールの無いぺたんこな靴を履くことが多くなりました。たまに高いヒールを履こうものなら、ふくらはぎがつってしまって身動きがとれなくなったり、少しの段差でつまづいてストッキングが破けたり・・・。若々しくあるためには何より体力が必要なのです。

さて、我が家の姫ギャルことガチャコも人間の年齢でいえば私と同期の40代。「おばさん」というフィールドに到達していらっしゃいます。

昔は小柄な体を一生懸命に動かして家中をかけまわりチョコチョコと遊ぶ姿が可愛かったガチャコも、いつしかご飯のときだけ布団からのそのそ起きてくるような、ふてぶてしいおばちゃんにかわってしまいました。
しかし、見てのとおり生まれたときからほうれい線が谷のように深く刻まれているガチャコは、おばさんになっても外見が変わりません。若かりし頃は老けて見えたほうれい線がこんな形で年老いてから長所に変わっていくこともあるのですね。

でも、おばさんは楽ちん!

おばさんになっていくことが本当につらくてたまらなかった日々もありましたが、最近は、おばさんになるのもそんなに悪いことじゃないんじゃないかと思えてきました。それは、「おばさんだから」こそ、許されることがたくさんある、ということを知ってしまったからです!

若い子たちにも知ってほしい、おばさんは、ちょう楽チン!!なんですよ!

歳をとると記憶力も低下しますので、なかなか新しい言葉や、仕事の手順を覚えることが難しくなってくるものです。
でも、「ごめんねぇ~~おばさんだから~~」というと、周囲も笑って許してもらえたりします。
見た目については、周囲の関心も落ちてきますので、眉毛の形が多少左右違っていても、あまり注目されません。
なにより、男の子と飲んでいても「このあと、ベッドに誘われたらどうしよう…」と心配する必要もなくなりましたので、お酒を我慢することもなく楽しく飲めます!

無理がきかなくなってしまった自分と、もともと自然体なガチャコと向きあいながら過ごした日々の中で、ありのままでいることが出来るありがたさに気付けたように思います。若さを無理やりに追求するのではなくて、少しずつ心身が大人になっていく自分を必要以上に飾ることなく、周囲と社会とお付き合いするように、自分自身の心の舵取りをしていく方が重要なのかもしれません。

ガチャコはムクムクすぎて肩があるのかすら確認できませんが、みなさんも、彼女のように肩の力を抜いて生きてみませんか?おばちゃんも、楽しまなければ損ということで!

投稿者名

ポンデ☆あくび

京都在住、2児と2ニャンの母。
人生の波瀾万丈ぶりには定評があります。
あまりに過酷すぎるので、極力地に足が着かないようにフワフワ生きています。
趣味は温泉に入ること(温泉巡りではなくただ入浴するのが好き)。
Twitter:https://twitter.com/akubikomachi