5歳さん嫁非公認コラム Episode:3「幸せのコップの満たし方」

2017/08/08 UPDATE

ちょっと奇抜な奥さまと元気な息子さん達とのユーモラスなエピソードが大人気!ツイッター界随一の恐(愛)妻家 5歳(嫁公認アカウント)さんの連載最新話!

今回のテーマはずばり幸せのコップ。奥様のコップ(?)を満杯にしようとする5歳さんの涙ぐましい日々を語っていただきました!

うさぎはさびしいと死んでしまう!

嫁はさみしがり屋です。
とにかくすぐに寂しくなってしまうようです。え、知ってるって?まぁそういわずに聞いてくださいよ。

僕は嫁をうさぎだと思って日々接しています。うさぎは嫁と一緒で、とても寂しがり屋の動物だそうです。

驚くべきことに、うさぎは寂しい状態が続いてしまうと、最悪の場合死に至るそうです。まさに”寂死”ですね。嫁を寂死させるわけにはいきませんから、時間がある時は沢山デートをして、美味しいものを食べて、一緒に楽しい時間を過ごして、幸せをフルチャージしてもらうようにしています。束の間(?)の幸せを最大限味わって機嫌をなおしてもらうわけです。

だがしかし、僕の仕事が忙しくて、帰りが遅くなる日々が続けば、すぐ寂しい気持ちに逆戻りしてしまうので注意が必要です。この嫁のうさぎ化現象は出会った7年前からあまり変わっておりません。

幸せのコップをご存知でしょうか?

人は皆、心の中に幸せのコップを持っています。
そのコップのサイズは人それぞれで大きさはみんなバラバラです。皆さんはご自身のコップのサイズをご存知でしょうか。

そのコップが幸せで満たされている時、人は安心したり、嬉しい気持ちになる事が出来ます。そのコップのサイズは小さければ小さいほど良いと思います。なぜなら、少しの幸せで満ち足りた気分になれるからです。

例えば、幸せのコップがお猪口サイズの人であれば、普通ならスルーしてしまいそうな少しの出来事から幸せを感じ取り、コップをすぐに満たす事が出来ます。
なので、幸せのコップのサイズは出来る事なら可能な限り小さくしておくべきなのです。

僕の幸せのコップは、日本国内でも最小クラス(小匙サイズ。もはやコップでもない)なので、帰宅して、冷蔵庫でビールが冷えているという事実だけで、じゃぶじゃぶと幸せが溢れ出してしまいます。そう、幸せのハードルがとても低いのです。
これは、楽しい(厳しい)結婚生活で身につけた僕なりの処世術とも言えます。

嫁は尽くしてくれるタイプではないので、サプライズ的に僕の為に何かをしてくれることはほとんどありません。そのため、僕も普段の生活の中であまり高望みをせずに暮らしています。

だから、夜遅くに帰ってきて、夕ご飯が作ってあると『なんて珍しい!幸せだ!ありがとう!』って感じることが出来るし、お風呂が追い焚きしてあろうものなら『ぬるくない!もう最高!!天国だ!!!!』と感じることが出来るのです。
とにかくすぐ幸せになれちゃいます。

一方で、嫁の幸せのコップはなかなか満たされる事はありません。

これでもこの7年間、嫁のコップを満たせるように僕は毎日せっせと水遣りを心掛けてきました。しかし、なかなか満杯になりません。日々の家事、育児、寝る前のマッサージに加えて、時々なんでもない日にサプライズプレゼントをしてみたりと、やれる事はすべてやり続けてきたつもりです。いつか嫁のコップが幸せで満たされる日を夢見てひたむきに努力をしてきました。

いつまで経っても嫁が『幸せいっぱい!じゃぶじゃぶです!』といってくれないのは何故だろう。僕はこの問いを考え続けた末に、ある一つの仮説を立てました。

『嫁の幸せのコップのサイズは人よりも大き目なのではないだろうか?』
大きさの詳細はわかりませんが、鍋か、タライか、寸胴か、とにかくデカい!それは間違いありません。

しかし、ここはいつでも前向きでポジティブなことが取り柄の僕です。
『満たされない容器はこの世に存在しない!僕がせっせと愛の水やりを続ければ彼女のコップもいつか満たされるはず。そうなれば彼女の寂しさも不安感も焼き餅もすべてきっとなくなるはずだ!』そう考えた当時の単純な僕は、せっせと優しさたっぷり愛の水を注ぎ続けました。そして、7年の月日が経ちました。未だに嫁の幸せのコップは満たされていない。

僕はようやく気付きました。

『これ、コップというか、穴のあいたドラム缶やん。』

そう、じゃぶじゃぶと水漏れをしていました。道理で満タンにならないはずですよ。

なおしてみせましょうコップの穴!

コップに空いた穴問題、これは結構根深いものです。

コップのサイズはその人の欲求そのものの大きさに比例するものなのではないかと思います。嫁は、小さい頃、両親が共働きでずっと家に居なくて一人で過してきた過去があります。当時の彼女は、すごく寂しい日々を送っていたようです。
なので、「幸せをもっと欲しい!」という欲求が肥大化して、トンデモないサイズの、穴の空いたコップを心の中に作ってしまったのではないかと僕は思ったりしています。

今僕は子育てをしていますが、子供って承認欲求の塊ですよね。
『パパ!見て見て見て!』と毎日言われます。
それに僕は、『すごいじゃん!』と毎日褒めて返してあげます。
すると、息子達はそのたび満足そうに『へへへっ』と自慢気に笑います。

このやり取りが嫁には無かったんだなぁと思うと、そりゃコップのサイズアップもあるよねと納得してしまうのです。

そして、心が傷ついたりして大きなコップにヒビが入って遂に穴があき、水が漏れ出てくるのだなと思います。

コップのサイズは自分で設定出来るものでもないし、どうしようもない部分でもあるんですよね。穴の問題は水漏れの箇所と原因を見つけだして修繕していくしかないですよね。

僕は今、嫁の穴空きのコップ(ドラム缶)の修繕をしつつ、愛の水やりを継続しています。
やり方はまたまだ模索中です。

【幸せのコップ 穴 修繕方法】とGoogleで検索しても、これだ!という検索結果は0件
方法は、自分自身で探しだすしかないようです。

僕は諦めない、嫁の幸せのドラム缶が満タンになる日を信じて、、、。

投稿者名

5歳

34歳。嫁と息子2人。
嫁は可愛くて、恐ろしい。
息子達は可愛いくて、可愛い。
そんな4人家族の半径15mの生活。
嫁が快適に生活出来る事を一番に考えながら今日も僕は働いて、そして書く。
普段僕の話を聞いてくれる人はいないので皆さんが聞いて下さい。よろしくお願いします。
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