育児 × 介護 = “戦略的”二世帯同居!への道 Step9:【第一部 完 】戦いの日々で得た教訓~中古住宅チェックポイント

2018/06/15 UPDATE

珍物件をめぐり尽くした果てにようやく、希望通りの中古大型一戸建てを探し当てることができた甘木家。引渡し時期が一年後、義母が実際に物件を見もせずに了承する、など色々と問題はあるものの、とにかくこの家を買って住もう!と家族全員の意見が初めて一致しました。契約や入居に至るまでの長い一年間の様子は次回からの第二部で綴ってまいりますが、今回は第一部の総集編として、
私達が珍物件めぐりの日々で血を流すような思いで得た、中古住宅購入チェックポイントをお届けしたいと思います。
現在、家を探している方、これから家探しを始める方の参考になれば幸いです。

1.間取り図にとらわれるな!

…明らかな珍間取りである場合を除き、素人(つまり我々)が事前に間取り図で想像したイメージはあまりアテになりません。窓の大きさ・配置のちょっとした違いや日当たり、周りの環境(近くに大きな建物があるか、道路の交通量はどうか)などで家の住心地はまるで違ってきます。当然のことながら、まずは実物をしっかり見るべし!です。また、間取り図から受けるイメージがぱっとしなくても、実物が想像以上に素敵なことも多いので、時間の許す限り現物を見に行きましょう。そんなに何軒も見に行く時間がない!という方は、家さがしにおけるご自分の優先順位(立地、築年数など…)に順位を付け、順位の高い条件をより多く満たす物件に絞ると良いと思います。日に何件もの見学をすると物件の印象が混ざってしまいがちなので、こまめにメモを取ったり、写真(もちろん売り主の許可を取って)で残すのもおすすめです。

2.細部をじっくりチェックせよ!

…ギリギリの予算で建てられた家は、当然色々なところでコストダウンを図っています。私達が見た家の中にも、ぱっと見はきれいだけど内装の細かい部分はチープな家がありました。(例えばコンセントタップやドアノブなど細かい部品、壁紙の質感など…)
細部にコストカットの努力がみられる家は、肝心の基礎や柱、屋根など見えにくい部分もあまりお金をかけない作りである可能性が高いのでできれば避けたいです。新築時はあまり気にならなくとも、建ててから時間が経つごとにその差がはっきりと出てきます。大きなところでは建物のゆがみや外壁・屋根の傷み具合なども違ってくる場合があります。しっかりと細部まで観察し、あまり予算を切り詰めた印象の家は避けるようにした方が良いでしょう。

3.管理状況を見極めよ!

…水回りや玄関周りなどが汚かったり、庭木が伸び放題になっている物件は、住んでいた人が家の管理を怠っていた/管理をする余裕がなかった可能性が高いです。購入してからそのツケが回ってきて、入居して間もなくあちこち補修の必要が出てくることも。
前の住人の方がきちんと管理してくれていれば、設備の寿命も引き伸ばすことができます。じゃあ今の私がちゃんと管理できているのか?と聞かれれば、うう、耳が痛い。
見逃しがちなのが洗濯機置き場です。脱衣所に洗濯機用排水口がある家が多いかと思いますが、防水パンを置かず直接床の上に洗濯機を設置している場合、水漏れにより床が腐食していることがあります。すでに洗濯機が撤去されていればチェックは容易ですが、現住物件の場合は要注意です!
また、両隣をはじめ、近隣のお宅の様子もしっかり観察しましょう。ゴミやガラクタが庭先に放置されていたり、庭木が土地の境界線を超えて伸ばしっぱなしになっていたりする家は、後々、思わぬご近所トラブルの原因になる可能性があります。

4.水回りはあらゆる角度から見よ!

…特にキッチンは、毎日使う場合、調理台の高さやシンクの深さが体格に合っていないと腰痛や腱鞘炎の原因になりかねません。今使っているキッチンのサイズをあらかじめ調べてからいくと良いと思います。
また、中古のキッチンは、ぱっと見はきれいでも、しゃがんで下から見上げると、引き出しの底板やレールが傷んでいたり、思わぬダメージが見えてくることがあります。しつこいくらい、あらゆる角度から見てみましょう。
キッチンや洗面台のシンク下収納もしっかりチェックし、水漏れやカビの発生、下水の臭いなどがないか見ておきましょう。

また、高齢者が住む可能性のある家では、トイレやお風呂の広さも重要になります。トイレならば、手すりの増設と、身体の向きを変えるための幅が十分にあるか。介助者が同時に入れる広さがあるか。実際に二人で入ってみるとどれくらい余裕があるかわかります。
お風呂も同様に、介護を視野に入れ選ぶ必要があります。床が滑りにくい素材であることは重要です。また、洗い場が広ければそれだけ介助がラクになるのはもちろんですが、見逃しがちなのが脱衣所の広さ。また湯船があまり深いと、溺れる危険はもちろん、縁をまたいで湯船に入る際の転倒の危険が高まります。高齢者だけでなく、小さなお子さんのいる家庭でも同じことが言えると思います。

5.壁面積・コンセントの数を見極めよ!

…部屋の広さは当然気になるポイントですが、実際に住むために家具を配置しようとした時、広さよりもむしろ重要になってくるのが「家具を置ける壁の広さ」です。
どんなに広くても、壁一面が間仕切りで隣の部屋とつながっているような部屋は、その壁面に家具を置くことができません。吹き抜けなど開放的なつくりの広いリビングは素敵ですが、それだけ物が置けないという事でもあります。
子供の人数が増えたり成長すれば家具も増えるし、家族に介護が必要になれば大きなベッドなどを入れることも考えなくてはなりません。具体的に自分たちが必要な家具のスペースを把握しておき、本当に無理なく配置できるのかをしっかり考える必要があります。
また、住みやすさに大きく関わるのがコンセントの数と配置です。コンセントが足りなければ、壁面を延長コードが這うこととなり見栄えも悪く、またタコ足配線は火災の危険性が高まります。特に家族が多い家庭では、スマホや携帯、ゲーム機の充電などでコンセントの取り合いになることも多いです。具体的に必要なコンセントの数と位置を考えておき、必要ならば増設費用も予算に入れておくと良いと思います。

6.20年後を見据えよ!

…家は、今現在の利便性だけでなく、少なくとも20年、できれば30~40年後を見据えて選ぶことが大切です。子供が義務教育のうちは徒歩通学で良くても、高校や大学への通学に必要な駅やバス停は近いかどうか。家族の人数分の自転車やバイク、車を停められるスペースは十分か。モノが増えても収納スペースは確保できるか。家族構成はどう変化するか。加齢による身体の衰えに対応できるつくり/立地かどうか。
いやいやそんな数十年後のことなんて分からないよ、と思っても、これは本気で一度じっくり考えておかないと、後で思わぬ計算違いに泣くことになりかねません。まだ若い方も、「高齢者 住宅 改修」などのワードでネット検索し、実際に高齢の方がどのような事に困って住宅改修をしているか、知っておくだけでも違うと思います。
玄関周りの階段や段差は特に大切です。若い内はまったく気にならない段差も、歳を重ねたり足腰が不自由になったりすると、途端にその数段の段差が外出への高い障壁になったりします。将来的にスロープなどに改修するにしても、そのスペースが十分確保できるかどうかは考えておいた方がよいでしょう。
家族の将来を正確に予想することは不可能ですが、たとえさまざまな不測の事態が発生しても対応できる、ゆとりのある作りの家を選ぶことをおすすめします。

7.最後にプライベートスペースを確保せよ!―納得できるまで話し合おう―

私達の家探しもそうでしたが、家族全員が「ここにずっと住みたい」と思える家であることが何より大切だと思います。
家は、多くの人にとって、一生で一番大きな買い物です。妥協してもよい点と、これだけは譲れないという大事なポイントを家族でしっかり話し合うこと。
そして、我が家のような三世代同居で特に大切なのが、親世帯と子世帯、お互いのプライベートスペースを確保することです。
たとえ同居であっても許可なく勝手には入らないという部屋を、入居時に話し合ってきちんと決めておくことで、無用なトラブルを避けることができます。人目を気にせず心からくつろげるスペースを確保しておくことで、同居のストレスも緩和することができます。
三世代同居といっても、全ての時間を仲良く一緒に過ごさなければならないわけではありません。もちろんそれで家族全員ストレス無く過ごせるなら良いのですが、なかなか毎日そう上手くはいきません。お互い、同じ空気を吸うのも嫌だ!と思う瞬間が、長い同居生活の中で必ず何度かは訪れるはずです。
ストレスでイライラしながら同じ空間にずっと居るよりも、離れた部屋で気持ちを落ち着け、気分転換が出来るほうが、結果的に長い間うまくやっていける家族になるのでは、と思います。


私達の終の棲家となる家も決まり、これで第一部は終了です!
続いての第二部では、二世帯同時のドタバタ引っ越しまでの長い一年間を綴ります。
引き続き、お付き合い頂けるととても嬉しいです。

つかさちずる

イラスト・つかさちずる

娘との日々をブログ「むすメモ!」に綴ったりLINEスタンプを作ったりしている絵描き。
回転寿司とゲームをこよなく愛するアラサー。
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