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はるの珍人図鑑 その17「ペコちゃん」

2019/05/10 UPDATE

接骨院の先生の幼馴染がものすごく珍人でした

こんにちは。春ですね。はるです。
先日、私が通ってる接骨院の先生から、幼馴染のとても変わった人の話を聞いたんです。これは「珍人図鑑」の原点だな!って思いまして。
この回では、彼が語ってくれた話をそのままお伝えしますので、何のひねったところもない、例えていうなら友達の家のお母さんが作ってくれた夕飯を食べていくことになって、独特の味のするカレーや、ちょっと具のおかしい味噌汁を食べている時のようなひと時をお楽しみくださいませ。

以下、接骨院の先生が語る幼馴染のエピソードです。

僕の幼馴染のペコは変わったやつです

地元の仲間うちでは「会わないと人生の1%損をする男」と呼ばれています。たかが1%って思うでしょ?でも考えてみてください。会わないと人生の幸福達成率は永遠に100%にはならないんです。ハルさんも会ってないから未来永劫マックス99%ですよ。ちょっと悔しくなってきました?

彼は27歳男性なのですが、あだ名は「ペコ」です。なんでペコかというと、舌をペロッと出すのがクセだから。不二家のペコちゃんから取ったものですね。子供の頃はまあまあ可愛かったですが、今はアラサーのオッさん。しかもクチャラーなんですよ。飯食ってる時にクッチャクッチャ噛む音がするんです。一緒に飯食うのはマジでキツイです。

上のペコちゃんは接骨院の先生に描いてもらったものです。

ペコと同居生活をしていた頃があります

僕、以前働いていた会社を辞めたころ、ペコの家にしばらく同居させてもらってたことがあるんですよ。その同居生活は毎日が珍エピソードの連続でしたね。

彼が手料理を作ってくれるって言うんで楽しみにしてたら、皮を剥いてないゴボウを切ったものをそのまま鍋で煮て塩をかけたものが出てきました。仕方なく食べたんですけど、土の味しかしませんでしたね。
ペコのマグカップは飲んだあと洗わないから、コーヒーとかの跡が大量に輪っかになって内側だけ計量カップみたいになっていました。

あと、ペコは財布も鍵もすぐ落としてなくしちゃうんですよ。それで、家の鍵もなくしちゃうから、かけないで出かけるんです。泥棒にも何度か入られたらしいんですけど、家の中に盗るものが何もないからそのまま帰っていったらしいです。
でも僕が同居してる時は、僕の荷物を盗られたら嫌だから、鍵をかけて寝てたんです。そしたら夜中の2時くらいに携帯に何回も何回も電話がかかってきて、ペコなんです。「鍵を開けてくれ!」って。冷静に考えたらアイツの家だから鍵をかけた僕が悪いんですけど、なんか腹立ちましたね。

この辺でもうお腹いっぱいだと思うんですけど、まだまだあります。
ペコは水虫なんですよ。しかも裸足で歩くから、僕にうつっちゃうじゃないですか。それで「靴下履けよ!水虫治せよ!」って怒ったことがあります。そしたらアイツも怒ったんですけど、怒り方がまた独特で。
「お前は俺の爺さんのことを馬鹿にするのか!」って言うんです。なんで爺さんがいま関係あんだよって言ったら、「この水虫はなぁ!俺の死んだ爺さんが履いてたゲタを、俺が履いたらうつったものなんだよ!だから水虫を治せって言うことは、俺の爺さんにもう一度死ねって言ってるのと同じことだ!」って言うんです。意味がわからなすぎて、思わず謝っちゃいました。

ペコはブラック企業に勤めていました

そんなペコ、意外にもちゃんとサラリーマンをやっていたんです。不動産のリフォーム営業。そこがまたブラックで、ノルマが滅茶苦茶。しかもスマホにGPSまで付けられて移動距離とかを会社に把握されてて、少しでも休んでると怒られるんです。
だからペコも一生懸命で、同じルートを一日に何回も回ってました。同じ家のチャイムを一日三回鳴らして、住民の人に「お前の顔なんか二度と見たくない!」って言われたそうです。

ある日、立派な営業マンになるための合宿に強制的に参加させられたそうです。
朝起きたら合宿所のそばの駅に行ってみんなで社歌を大声で熱唱したり、会議室でお互いのダメなところを八時間くらい話し合ったり、地獄みたいなやつでした。
僕、アイツと定期的に遊んでたんですけど、合宿から帰った時、すげえ声がデカくてハキハキした話し方するようになってました。

ペコの営業成績が上がらないとペコの上司はすぐミーティングを始めるそうです。
それで、アイツの言葉に対して全部「それは何でそうなったんだと思う?」って聞いてきて、いつも五回目くらいで「僕が悪かったです」って結論にさせられます。「僕が悪いところを直せば問題は全て解決するんだ」っていうところに無理やり持っていかれるんです。
でも自分の欠点なんてそうそう変わるわけもないじゃないですか。結局また同じような感じになって、そしたら再度呼び出されて「なぜだと思う?」って面接が始まるんです。ひたすら自己否定するところに持っていかされるんですね。

ペコも会社が憂鬱になってきました。
最終的に朝一時間早く家を出て、会社のそばの公園で一時間ベンチに座って「俺はやれる俺はやれる俺はやれる」って気持ちを高めてからじゃないと出勤できなくなったみたいで。で、鬱状態がひどくなって、辞める決心をしたんです。
とはいえ、ストレートに辞めますって言っても詰められるだけなので、退職代行業者に依頼したそうです。そこは本人の代わりに退職の手続きをおこなってくれる業者だそうで、五万円で依頼して無事退職できたそうです。
五万円って高いか安いかよくわかんないですけど、それで無事に辞められるなら安いのかもしんないですね。おかしなところも多いやつですけど、このブラック企業は辞められてよかったなと本当に思います。

ペコの現在

いまは地元の群馬に戻って、仕事はせずに毎日チョコモナカジャンボを食べてるみたいです。ちょうどアイツがゲーセンでDDRやってる動画が送られてきたんですけど、身体が妙にデカくなってて、聞いたら15kgくらい太ったらしくて、びっくりしました。やっぱりチョコモナカジャンボは効率よく太れるんですね。
あとペコはアル中になってて、買った記憶もないのに気づいたら外で氷結を持ってフラフラしてるレベルらしくて、いまは断酒のために病院に通っています。そしてそこで書かされる断酒日記に「今日はとても辛いけど我慢しました」とか缶チューハイを片手に書いてるそうです。我慢してないじゃん(笑)

以上です。オチもなくてすいません!

―――

接骨院の先生が語るペコちゃんのエピソードでした。

うーん、話を聞いていて最初は「純粋にクセの強い変な人」って感じだったんですけどね。会社に関する話を聞いてるうちに、そんなペコちゃんに感情移入してつらくなってきました。
こういう周りとちょっと違う人って、社会に出て「みんなと同じようにやれ!」って言われてもなかなか同じようにできないんですよね。それでどんどん自尊心が削れていっちゃって、鬱になったりお酒に逃げたりしちゃう。
だからって、それを見ている周りの人たちにできることってあんまり多くないんです。だってまずその人の人生はその人のものだし、人は働かないと生きていけない。いくら友達って言っても所詮は他人だし、養ってあげることなんかできない。
だから、私たちができることって、「どんな状態になっても変わらず友達として接してあげること」だと思うんです。

接骨院の先生は、ペコちゃんと同居してた頃も、ブラック企業で働いてた頃も、地元でチョコモナカジャンボを食べてる無職の今も、ずーっと変わらず友達でいるんですよね。とてもペコちゃんを大事にしてるんだなって思いました。
「会わないと人生の1%損をする男」なんて紹介するくらいだから、彼のクセの強いところも含めて、ずっと好きなんでしょう。なんか羨ましいな~そういうの、って思ったエピソードでした。

投稿者名

は * る

独自のユーモア溢れるセンスで数多くのフォロワーを抱える女性ツイッタラー。
実は神経質で几帳面なA型。「世間話をしていたつもりなのに、いきなりシリアスなカミングアウトをされがち」とのこと。
ちょっとシニカルながらも多くの人が親しみを覚える切り口で、なんとなく思っているけど言葉にできないことを呟くツイートが大人気。

Twitter:https://twitter.com/PlasterStar999

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