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 > 〇〇なときは映画に逃げろ!! ~第11回 体を動かしたくなるとき~肉体と魂の呼応そして躍動~ 先攻:加藤よしき「ウォーリアー」(’11年)

〇〇なときは映画に逃げろ!! ~第11回 体を動かしたくなるとき~肉体と魂の呼応そして躍動~ 先攻:加藤よしき「ウォーリアー」(’11年)

2018/08/09 UPDATE

■ 体と魂が躍動する!肉体派ヒューマン・ドラマの決定版・堂々登場!

暑い日々が続くとイライラするものです。私も同様でして、夏の暑さに苛立った結果、会社を辞めてサッパリする予定になってしまいました。しかし退職冷感法は滅多に使えないものですし、私自身も出来る限り使いたくもありません。だからと言ってイライラを溜め込むのも良くない。そこで妥協点として浮上してくるのが「スポーツ」です。適度に汗を流すスポーツは、イライラを吹き飛ばすのに最適でしょう。そんなわけで今回のテーマは「体を動かしたくなるとき」。そこで今回はスポーツ映画から傑作『ウォーリアー』(’11年)を紹介したいと思います。

© 2011 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.© 2011 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.

『ウォーリアー』
価格:¥1,143(税抜)
発売・販売元:ギャガ

■ 頼むから観てほしい『ウォーリアー』!名前だけ覚えて『ウォーリアー』!

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ピッツバーグでアルコール依存症と戦う中年男性パディ(ニック・ノルティ)のもとに、かつて家を出て行った息子の1人、トミー(トム・ハーディー)が帰ってきた。トミーは酒に溺れて家族を破壊したパディを憎んでいたが、とある理由から総合格闘技の大会「スパルタ」で優勝するために、彼に教えを乞おうと戻ってきたのだ。かつてのパディはレスリングの一流コーチで、幼いトミーを数々の大会で優勝させた実績があった。一方、パディのもう一人の息子でトミーの兄、ブレンダン(ジョエル・エドガートン)は危機に陥っていた。難病の息子を救うために財産を使い果たし、家を失う寸前まで経済状況が悪化していた。教職の仕事だけでは限界があると感じ、素人が集まる格闘技の大会に参戦。わずかなファイトマネーを得て家族を守ろうとするが、ひょんなことから彼もまた「スパルタ」へ参戦することになってしまう。かくして殴り、折り、締める、情け容赦なきリングの上で、パディ一家は数十年ぶりの再会を果たす。哀しい過去。負けられない理由。三者三様の想いを胸に、世界最強を決めるトーナメントが始まった――という、粗筋を書いただけでも胸に来る熱いストーリー、それが『ウォーリアー』です。これを言うと映画の記事としてどうなんだと思われるでしょうが、とにかく観てください。批評とかオススメとかではなく、単なるお願いです(この連載では『義兄弟 SECRET REUNION』(’10年)に続き二度目)。正直、この映画の話をネット記事にするのは何回目か覚えていません。隙があれば「『ウォーリアー』を観てくれ!」と言っている気がします。何故そこまでするかと言うと、大好きなんですよね、これ。脚本・演出・演技・撮影・音楽・格闘シーンetc、全てが完璧だと思います。しかし、日本では知名度が低く……。そこを打破したいというのがあります。つまりこの記事も布教です。そういうことでお願いします。

A)強いことは美しい!ストロング・イズ・ビューティフル!

© 2011 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.© 2011 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.

この映画の題材は総合格闘技。パンチやキックなどの打撃技と、投げ技、寝技を駆使して戦う競技です。もちろん選手を守るためのルールはありますが、危険なスポーツであることは間違いありません。しかし、だからこそ魅力的であり、エキサイティングであり、ドラマティックなのです。華麗な技の応酬、壮絶な殴り合い、わずかな隙をついた大逆転劇。今日の総合格闘技は芸術と言っていいでしょう。そして、こうした総合格闘技の要素が『ウォーリアー』には余すことなく詰め込まれています(映画的に誇張されている部分は大いにありますが)。ゴングと同時に相手に突っ込んでいき、切れ味鋭いパンチで瞬殺KOを重ねるトミー。片や対戦相手にボコボコにされながらも、一瞬のチャンスを逃さず関節技を極めてギブアップを引き出すブレンダン。こうした主人公二人の格闘シーンだけでもおつりが来るほどの完成度です。日本の格闘技漫画『グラップラー刃牙』で、「強いことは美しい」という台詞がありましたが、この映画の格闘シーンは、この名言を体現していると言えるでしょう。

B)写真集が出た!トム・ハーディーの筋肉美!

また、この映画は鍛えられた肉体が乱舞する筋肉映画でもあります。何せ格闘技が題材の映画ですから、主演の二人は本作のため肉体改造を敢行。特に今や超売れっ子になったトム・ハーディーの筋肉は話題になりました。今では『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(’15年)『ヴェノム』(’18年)と言ったアクション映画で知られる通称トムハですが、キャリア初期には「肉体派」という印象はなかったように思います。高いレベルの顔面をお持ちの方だったのですが、若い頃は線が細く、面白い体型だった時期もありました。それが徐々にガッチリしてゆき、本作で完全なマッスル・ガイへの変身に成功(写真集まで出ました)。今もなおムキムキ体型を維持しており、本作での肉体改造が彼の成功に一役買ったのは間違いないでしょう。美しい格闘シーンに、美しい肉体――本作『ウォーリアー』には、この二つが揃っています。

C)イイ映画は真似をしたくなるの法則

ところで、こんな経験はないでしょうか?例えばヤンキー/ヤクザ映画を観て肩で風を切って歩きたくなった、ラブコメ映画を観て恋をしたくなった、映画の中のファッションを再現したくなった、ジャッキー・チェンやトム・クルーズの映画を観て高いところから飛びたくなった……こんなふうに映画の真似をしたくなること、時々あるかと思います。これは真似したくなるほど、その映画に夢中になったということであり、それだけその映画が魅力的だという証でしょう。本作は先に書いたように、物凄く高い完成度を誇る映画であり、同時に美しい格闘シーンと、美しい肉体が乱舞する映画でもあります(もちろんトレーニング・シーンもあり、これがまたカッコいい)。恐らく観終わった後にトム・ハーディーかジョエル・エドガートンの真似を、つまり体を鍛え、動かしたくなることでしょう。あんなふうに美しい肉体を持って、あんなふうに強くなりたい、そう思うこと請け合いです。

■ 筋トレ映画としての『ウォーリアー』を再評価!

© 2011 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.© 2011 Lions Gate Films Inc. All Rights Reserved.

正直スポーツって面倒だと思います。あまり楽しいイメージを持っていない方も多いでしょうし、私も若い頃はスポーツが大嫌いでした。特に小中高の体育の授業がトラウマで、体育教師にアレやコレや怒鳴られたのを昨日の事のように覚えています。いわゆる体罰も横行しており、マラソンの授業中にシンナー中毒者が出現すると言った不幸な偶然も手伝って、「スポーツ」「ロクなもんじゃねぇ」という認識が出来上がっていました。その認識が変わったのは、大人になって、自分のペースでスポーツができるようになってからです。大人になって運動するとき、たとえばマラソンにしたって、後ろから叱り飛ばしてくる先生はいません。好きに立ち止まっていいし、途中で帰ろうと思えば帰っていいのです。こうなると俄然、スポーツへの親近感が途端に湧いてきます。
こうした自由な環境に加えて、具体的な目的、あるいは憧れ……「ああいうふうになりたい」という気持ちが重なれば、一気にスポーツは楽しくなります。そんなトレーニングの目標に置くという意味でも、『ウォーリアー』は最適だと断言しましょう。鍛え上げられた肉体と、洗練された技術の応酬、そして格闘シーンへ向けて最高にテンションを高めてくれる物語と映像、俳優たちの熱演。映画を構成する要素の全てが、「体を動かしたい」という欲求を突き動かしてくれるはずです。ちなみに私は鑑賞後すぐに、劇中でトム・ハーディーが着ているのと似た黒いパーカーをユニクロで買いました。黒いパーカー姿のトムハがカッコいいの何のって……。

投稿者名

加藤よしき

兼業ライター。昼は会社で鬱々と過ごし、夜はお家で運動会。映画秘宝、リアルサウンドなどで通り魔的に映画関係の記事を書いています。
twitter:@DAITOTETSUGEN
blog:http://blog.livedoor.jp/heretostay/

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