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はるの珍人図鑑 その4「空回り恋活男子」

2018/10/24 UPDATE

独特の人間観察力とユーモアあふれるツイートで大人気の「は * る」さん。そんなはるさんがこれまでに関わり合った珍しい人たちについて語るコラム「珍人図鑑」、第四回目をお届けします。
今回は恋活で空回りっぱなしのアラサー男子。一緒に幸せになるパートナーを探したい気持ちとは裏腹に…。そんな彼の行動を分析してみることでどうすれば恋活がうまくいくかがちょっとわかってきます。恋人募集中の男女は必見です!



こんにちは!三連休続きの9月10月でしたね!私は仕事でした!
世間の人が休んでいる時に働き、世間の人が働いている時にもやっぱり働くのがサービス業の宿命。無人島で暮らしたい。

ハードワーカーな私は、以前ぎっくり腰をやった後遺症のため定期的に接骨院に通ってるのですが、そこの施術師である鈴木先生(仮名・27歳)が、去年の今頃から恋活をしているんですね。それで院に行くたびに彼の話を聞かせてもらうのですが、それが毎度毎度エキサイティング。
今回は彼の恋活奮闘記をまとめながら、恋活がうまく行く方法についてちょっと考えてみようと思います。
(※なんと本人の了承済!鈴木先生も読んで今後の参考にして下さいね!!)

その1「コンパで大盛り上がり…?」

鈴木先生の恋活トーク一発目は、去年の秋ごろ、こんな感じで始まりました。

「僕、こないだコンパに行ったんです」
「おー。二次会とかありました?」
「ハイ!二次会はカラオケで、僕のいた部屋にいた人たちは全員、誰も歌わずにスマホをいじってました!

…え?

「二部屋に分かれたので、隣の部屋は盛り上がって楽しそうな歌声が聞こえてきたんですけど、僕の部屋はみんな座って下向いてましたね」
「…えー?じゃあ鈴木さんもスマホ見てたの?」
「いえいえ!それじゃカラオケに行った意味がないじゃないですか!僕はちゃんと歌ってきました!GReeeeNのキセキを!」
「盛り上がりました?」
「僕あの曲ちょっと苦手で、サビの前で声が出なくなるんですけど、そこで『あー声出ねーな』とかマイク越しに言ったら、シーンとしていました」

お、おう…。
ではなぜその歌をチョイスした。そしてサビ前で謎の言い訳…話を聞いてる私も自分のことのようにジタバタしてしまいました。

そしてこのエピソードに収まらず、その後も彼の口からは恋活にまつわる数々のキセキが紡ぎ出されていくのです。

その2「マッチングアプリ始めました」

数か月後、その後どう?と聞いてみた時のことです。

「僕ね!今マッチングアプリやってるんです!始めたその日に女の子からたくさんメッセージが来て、そのうちの何人かとやりとりしてます!」

ついに僕の時代が来ましたよ!とテンション高めにニコニコする鈴木先生。どうやら彼は今までスマホを仕事用にしか使ってなかったらしいのですが、アプリを始めて“女の子とやりとりができる素敵なツール”に変わったのが嬉しいようです。

ついでにマッチングのコツも披露してくれました。

女性が一番多いのは夜の10時から11時なので、その間に100人の女性にLIKEを目標にします!あと、女の子の写真は流れ作業で全員LIKEです。それがいいってネットに書いてありました」
「でもそんなに一気に女性と知り合ったらラブの飽和状態にならないですか?」
「大丈夫です!こないだAmazonビデオでバチェラー(※一人の男性を複数の女性が奪い合う婚活ドキュメント番組)観たんで、僕はもう恋愛の達人です!」

ネットでググったマッチングアプリ攻略法、およびドキュメンタリー番組で得た恋愛テクニックを身につけた鈴木先生。まさに無双状態。それで本当に女の子と仲良くなれるのだろうか?その謎は徐々に解明されていくことになります。

その3「コリドー街のど真ん中で愛を叫ぶ」

後日、進捗状況を聞いてみたところ。

「聞いて下さい!今週末ボクは、友達とコリドー街に行ってきます!」

知らない方のために説明します。コリドー街とは銀座にある有名なナンパスポット。週末の夜ともなると出会いを求める男女で溢れかえって、歩くのもままならないほどの大混雑になるとか。

「コリドー街のバーにはナンパ待ちの女の子が沢山いるらしいんです。僕はそこで狩人になってきます。コリドー街に鈴木ありと言わしめてきます!」

それは100%イケるね!とエールを送り、翌週、また鈴木先生のいる接骨院に行きました。

「ワクワクの展開になりました?」
「結論から言いますと、一緒に行った男友達と大喧嘩になりました」
「意味わかんない」

話を聞いてみると、どうやら鈴木先生の友達はノリノリな感じで女性に声をかけていたらしいんですが、鈴木先生は一歩引いて見てたと。そしたら友達に「お前も積極的に動けよ!」って言われて、カチンときて怒鳴り合いの喧嘩をしたそうです。コリドー街の真ん中で。

そんなモメなくてもいい案件じゃない?って聞いてみたんですけど。

「ダメです。友達が声をかけた輪の中に僕が入っていくのは違うんです。そこには“友達が作った空気”しか無いじゃないですか。そこに僕がいる必要なんてどこにも無い。僕は僕の世界で生きていて、僕の世界は僕だけのものなんです。だから怒ったんです」

め、めんどくさい…。あと世界観すんごい。

でも最終的に女の子グループと仲良くなって、その中の「生ハム食べたい」と連呼して“婚活生ハム女子”とアダ名をつけられた女性と連絡先交換まで行ったそうです。

「でもその婚活生ハム女子に、『こんど渋谷か新宿で飲もうよ』ってLINEしたら、『もう少し“上の方”がいいな』って返ってきたんです。つまり銀座とかですよね。あとランチの写真を送ってもらったんですけど、それが異様に豪華で…。お金のかかるタイプかなぁって」
「まあ、そういう子だったんでしょう。私は白木屋とかで大満足ですけど」
「みんなそんな女性だったらいいんですけどね…。そういえば、他の女性も何人かナンパしたんですけど、その中の一人が、僕の全身を頭のてっぺんからつま先までじーっと観察した後に、無視して去って行きました。アレも本当にキツかったな…」

まぁ適齢期の女性って、お店のランクや服装で相手のスペックを計るようなところもあります。コリドー街に行くような女性はバリバリ働いて稼いでる子が多そうだし。案外シビアな東京婚活前線。

ちなみに喧嘩した友人とは、その後ラーメンを食べに行って、鈴木先生がトッピングのゆで卵をのせようか悩んでいたら、ポイって100円奢ってくれて仲直りしたそうです。

恋愛も、そんな男同士の友情みたいにアッサリと成立したらいいのにね。

その4「マッチングのその向こう」

そしてこないだ聞いたばかりの話です。

「先週、マッチングアプリで知り合った女性と会ってきました!」
「すごい!どうでした?」
「結論から言うと何もなかったです」

ガッカリしつつも何があったか詳しく聞いてみました。

「その人は、埼玉でキャバクラに勤めている方だったんです。会う前日にLINEで『メイクポーチ持ってくね!』って言われました」
「それはオッケーサインじゃないですか?」
「僕もそう思ったんですけど、実際会うまではわからないなって。それで待ち合わせ場所に来た彼女は、ギャルっぽくて可愛い感じの人で、二人で飲みに行ってカラオケに行ったんですけど、やたらとボディタッチが多くて、膝の上にも乗ってきたりしてすごくドキドキしました」
「膝の上!先生どうしたんですか?」
「『コラコラ。上じゃないよ、隣だよ』って言いました」
「…そんだけ?」
「だってキャバクラとかに勤めてる女の人って、気軽に触ってくる男の人に慣れてそうじゃないですか!僕は世の男達とは違うことを見せたかったんです!同じ理由で僕から積極的に口説いたりも一切しませんでしたよ!」

再び…め、め、めんどくさい…。結果的に紳士っちゃ紳士だけどめんどくさい。
結局その女の子とは朝までオールでカラオケして、チューはおろか手も繋がずに解散したそうです。

「メイクポーチの出番は?」
「なかったです」

そして鈴木先生はこう続けました。

「そんなことより僕、キャバクラに勤めてるような方がどうして僕に興味を持ったんですか?って聞きたかったんです。でも聞けませんでした。ただ、色んな人と会ってみたいというようなことは言っていました。それが答えだったのかもしれません」
「なるほど」
「…僕はよく、無難な相手として選ばれるんです。とりあえずコイツでいいかなとか、コイツなら断らないだろうなとか。でもそんな誰かのサブみたいのは嫌なんです。僕が一番好きで、僕だからこそ好きになったって言わせたいんです」

まあ、誰だってイミテーションより本物のダイヤになりたいよね。気持ちはとてもわかります。

先生、もうちょっと目の前の相手をよく見て…!

鈴木先生は最後にぽつっとこう言いました。

「でも恋活なんかしなきゃもっとお金貯まってたはずなのにな…。僕、女性に対して全部奢っていたから、今年は結構な金額が無駄になりました…。結局誰とも付き合えてないのに…」

う~ん。
彼、根はホントに良い人なんです。ただほんの少しこだわりが強くて、ほんの少し自分の考えが前に出がちなだけ。その“ほんの少し”が積み重なって、空回りしてるんじゃないかなぁ?

まず、女性に対して色んな理想像を抱きがちなのは恋活男子として当たり前のことですが、では自分はそれと引き換えにどんな価値を提供できるのか、を明確にした方がいいと思います。

コリドー街女子に服装やデートコースを値踏みされたのも、一般的にはありがちな話です。彼女らをRPGでいうモンスターに例えましょう。

それに立ち向かう勇者、つまり世の男子達は、たとえば話が面白い、盛り上げ上手、イケメン、などなど、それぞれスキルを持っている。そしてそういうスキルを持たない人も、服装、お金、素直さや誠実さ、そういうものを武器にして、みんなオリジナルの戦術を突き詰めているのです。

もしモンスターを倒して仲間にしたいのであれば、まずある程度戦う必要があります。何もしてないのに勝手に倒れて置き上がって仲間になってくれるモンスターなんていません。でも、スキルを磨くなり武器を装備するなりしてダメージを与えられれば、「コイツやるな!仲間になってもいいぞ!」と思うモンスターがいるはずです。

RPGに例えすぎましたが、世の男性はそんな感じで女性と恋愛関係になっていくのではないでしょうか。

さらに、自分をひとりの人として見て欲しいと言うのなら、目の前の女性をまずひとりの人として見てみることが大事だと思います。
「僕が一番好きで、僕だからこそ好きになったって言わせたい」つまりオンリーワンとして扱って欲しいのは女性だって同じです。

マッチングアプリで無差別LIKEするのも、コリドー街に行くのも、“出逢いのテク”としては有効です。実際キャバ嬢の子とデートもできちゃいました。

そうやってせっかく出逢えたのだから、「キャバ嬢とはこんな感じ」「自分はお客さんみたいにはならない」という自分の気持ちと同じくらい、「この子は一体どういう子なのか」というところに興味を持ってみたら、結果はもう少し違ったのではないでしょうか?

自分が特別扱いされたいならまず、相手をひとりの女の子として特別扱いするのが早道だと思います。たとえ一見まわり道に見えても。

鈴木先生は良い人で、今どきいないくらい真面目で純粋なんです。だからこそ、この二点に気づくだけで恋活は上手くいくんじゃないかなって思います。

でも、そういうのって私みたいな恋愛現役世代ではない女がクドクド説明したところで、絶対わからないんですよね。自力で試行錯誤を繰り返して、発見を繰り返して、ちょっとずつ学んでいくしかない。

それでも、彼もいろいろ悩みながらも、少しずつ場慣れしてきてる気がしないでもありません。
今年中にステキな報告が聞けたら嬉しいなって期待してます。

投稿者名

は * る

独自のユーモア溢れるセンスで数多くのフォロワーを抱える女性ツイッタラー。
実は神経質で几帳面なA型。「世間話をしていたつもりなのに、いきなりシリアスなカミングアウトをされがち」とのこと。
ちょっとシニカルながらも多くの人が親しみを覚える切り口で、なんとなく思っているけど言葉にできないことを呟くツイートが大人気。

Twitter:https://twitter.com/PlasterStar999

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