探して採って大興奮!あぁ、野生のキノコ鍋!

六車奈々の子育てコラム「あいことばは、まあいっか」 #13

FAMILY
2021.02.10

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今年は、年明けから寒さが増してきましたね。
こう毎日寒い日が続くと、冷えた体にお鍋がたまりません!

アイスムの『特集・鍋を楽しむ』を読むだけで、もうヨダレが(笑)。

そんなわけで今回は、「鍋」のお話。
娘が5歳になり、そろそろ「あの鍋」を食べに連れていけるのでは…と楽しみにしている、思い出の鍋があります。

それはズバリ、『野生のキノコ鍋』。
山へ入り、道なき道をかき分け、自分たちの手で採った、野生のキノコをふんだんに入れた鍋。
あぁ!あのキノコ鍋を、もう一度食べたい!!!

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今から7年ほど前、夫と初めて行った旅行が、キノコ狩りでした。
長野県にある野尻湖周辺の山々には、なんと6000種類以上のキノコが自生していると言われており、これは世界有数の種類の多さだとか。

キノコ好きな私は、はりきって登山グッズも買い揃え、準備万端。
早朝に家を出発して、ワクワクしながら現地に到着しました。
この日のツアー参加者は、約10人。野生のキノコの目利きができるガイドさん(キノコ先生)の注意事項をしっかり聞いて、いざキノコの山へ!!!

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草木を掻き分け、川を渡り、藪のなかを進みます。
これが、かなり本格的。「ここを通るの?!」というような険しいケモノ道もズンズン進みます。「崖」と呼んでもいいレベルの斜面を半泣き(笑)で登ったり下ったり、ときにはキノコ先生に手を貸していただきつつ、ツアー参加者の皆さんと一緒に進んでいくと、なんだか一体感が生まれてきました。
そう!私たちは、おいしいキノコを求めて山にやってきたチームなのよ~!!!

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そしてついに、キノコを発見ー!

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これが想像以上の多さ!木の幹や枝、足元など、至る所に生えているのです!キノコの種類も色々で、見たこともない色やシメジと間違えそうなものなど、見つけるたびに違うキノコなので、ワクワク。時間も忘れて、夢中でキノコを見つけました。

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しかし、そのほとんどが、食用ではなかったことにもビックリ。

「このキノコは、食べられますか?」
「このキノコは、何て名前ですか?」
「このキノコは、どんな味ですか?」

参加者の質問も止まりません(笑)。

途中10分ほどの自由時間があり、決められた範囲内で自由にキノコ狩りしてよいとのこと。
私は、夫と探検を始めました。

すると、枝に変なものが!?!
木の枝にビッシリと、ニュルニュルした物体が張り付いているのです!!!

「なんじゃこりゃ~!?!」
松田優作さんばりに声を上げ、二人で恐る恐る触ってみると……

うぇ~~~っ!キモチワルイ!!!
ゼリーのような、アメーバのような、ニュルニュルの感触。
枝にへばりついて、なかなか取れません。

「これ、もしかしたらキクラゲじゃない?」
「そうかも!クラゲっていうくらいだし、ニュルニュルなのかも!」

その得体のしれない物体に二人でギャーギャー言いながら、こそげるように枝から取りました。

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ガイドさんに聞いてみると、この「ニュルニュル」の正体は、やはりキクラゲ。

「はぁ~~~。キクラゲって、こんな風に生えてるんだ!!!」

今回のツアーで、一番の衝撃でした。

さて、思いっきり楽しんだキノコ狩りの収穫はこちら!

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自由時間以外は、食用かどうかをキノコ先生に尋ねてから採るので、
籠の中は、ほぼ食用のキノコです。

さぁ!暗くなる前に戻ろう!
ロッジに到着後、キノコ先生の指示に従って、この日の戦利品を広げました。

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まずは同じ種類のキノコどうしを分け、それからキノコ先生に食用かどうかを見てもらいます。
たくさん採れて、大満足。
そして何より、楽しかった~!!!

部屋に戻って、温かいお風呂に入り、お腹もペコペコ。夕食が待ちきれません。ようやく時間になり食堂へ行くと…。

おいしそう!!!!!

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私たちが一生懸命採ったキノコだ!!!
綺麗に下処理されたツヤツヤのキノコちゃんたちが、美しく盛られています!!!

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あぁぁ。
早く食べたい!!!

ちなみに、この日のお献立。

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「きのこなべ」の隣に、「10種+友情出演2種」の文字が(笑)
私たちが採ったキノコは、10種類。
そこに、キノコ先生が採ってきた2種類を友情出演させてくださいました。

こちらでは和風キノコ鍋とシチューキノコ鍋を交互に出されているそうで、この日はシチュー鍋!!!

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あぁおいしそう!そして、いい匂い!!!
プリプリ、ツヤツヤのキノコ!
自分たちが山に入り、見つけて、採ってきたキノコ!

キノコが主役の、こんなおいしい鍋は初めてでした。
チュルンとした食感のキノコ、歯ごたえのあるキノコ、味わい深いキノコ。
個性豊かなキノコの1つ1つを堪能。
「これは、何キノコ?」なんて言いながら、会話も弾みます。
キノコの旨味が溶け込んだスープも最高でした。
私たちは、お腹がはち切れそうになるまで、夢中で食べました。

楽しくておいしかった、キノコ狩りツアー。
しかし私たちは、1つだけ後悔していることがあります。

どうして、キクラゲの写真を撮らなかったのか!!!

今回のツアーの中で、一番興奮して、一番盛り上がった「枝のニュルニュル」。
よくわからない物体を、ドキドキしながらこそげ取った、あの興奮!!!

それがキクラゲだったとわかった時の、あの盛り上がり!!!

あぁぁぁ。なぜ、この一番の思い出を、写真に収めなかったのだろう。
いや、逆だ。あまりの興奮に、写真を撮ることすら忘れてしまっていたのだ。

今でも、キクラゲを食べるときには、この話が出ます。

「あの時のキクラゲ、ニュルニュルで気持ち悪かったね~。でも、食べたらおいしかったね~!」

そんな話をしながらキクラゲを食べ、
「せりちゃんも、大きくなったら一緒に行こうね!!!」
と、家族の楽しみになっています。

ちなみにキノコ狩りツアーのHPを調べてみると、参加対象は
『中学生以上の健康な方。小学校高学年(4~6年生)は保護者同伴で可能』
となっていました。娘が参加できるのは、まだまだ先の話でした(笑)。残念。

家族3人でキノコ狩りをして、夜にはおいしいキノコ鍋を食べる。
5年ほど先のそんな日を楽しみにしながら、すっかり山好きに育った娘と、今日も山へと出かけています。

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撮影:馬場伸子(SIGNO)
ヘアメイク:菅野綾香(ENISHI)
イラスト:あきばさやか

アイスム座談会