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子育ては体力勝負!ごほうび大作戦で健診&検診へ行こう!

六車奈々の子育てコラム「あいことばは、まあいっか」 #37

FAMILY
2023.03.29

家族の誰よりも早く起きて朝ごはんを作り、お弁当を作り、洗濯をして、子どもを送り出すと仕事へダッシュ!夕方までひたすら働いたら買い物をして、子どもを迎えに行き、ようやく帰宅。バタバタと洗濯物を片付けたら急いで夕食の支度をして、ごはんを食べて後片付け。明日の保育園の準備や学校の時間割チェックをしていると、気づけばあっという間にお風呂を入れる時間になり、歯を磨いて、寝かしつけ。子どもの胸を軽くトントンしながら少しお話をしているうちに自分の方が先に寝落ちをして、一日が終わっていく…。

そうなんです。子育ては、体力勝負!
高齢出産の私は、今年で50歳。なおのこと、それを実感しています。

日々の忙しさと戦うためには、「健康な体」と「体力」が基本ですが、みなさんいかがでしょう?何か心がけていることってありますか?

私の場合、毎日の食生活を意識していますが、さらに年一回の健診&検診も大切にしています。

「健診」→健康診断のこと。自分の健康状態を確認して病気を予防することが目的
「検診」→がん検診のように、特定の病気を早期発見・早期治療することが目的

忙しい毎日を過ごしていると、つい行きそびれてしまうのが健診と検診。
子育てはもちろんのこと、この先も仕事や好きなことを続けるためには、年に一回、自分の体を知ることは大切ですよね。私も出産してからは、自分のためだけでなく「娘のためにも行かなきゃ!」と思うようになりました。

そこで今回は、「健診&検診に行ってみよう!」というお話です。

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健診以外に、乳がん検診と子宮がん検診は毎年必ず行く!

私の場合、まず無料で行けるものは、ありがたく受診するようにしています。
市区町村からお知らせが送られてきて受けられる検診や会社からの健診など、可能なものはできるだけ受診した方が良いですよね。

絶対に欠かさないのが、乳がん検診と子宮がん検診です。
どちらも対象者は市町村のがん検診で無料受診できますが、私の地域はどちらも2年に一回。そこで私は自分で病院へ行き、毎年検診を受けるようにしています。

乳がん検診

しこりがないか自分でチェックすることも大切ですが、私は年に一回、エコーとマンモグラフィの両方を受診します。両者はそれぞれ得意分野が違うため、両方受けてこそだと思っています。

エコーは、ベッドに寝ているだけの簡単な検査。妊娠中の腹部エコーと大差はありません。

気になるのは、マンモグラフィですよね。板のようなもので胸を上下・左右の両側から挟んで検査をするため、「痛いんでしょう?」と心配になる人もいるかもしれませんが、大丈夫。自分の体に合わせて予約を取れば、そこまで痛いものではないですよ〜。

「自分の体に合わせて」というのは、つまり月経周期に合わせて予約するということ。

排卵〜月経が終わるまでは乳腺が張っているため、受診には向いていません。私は若い頃、何も考えずにマンモグラフィを受けたところ、たまたま月経前で乳腺が張りまくり!その状態で挟まれたから痛いのなんの!かなり辛い思いをしたことを覚えています。それ以来、自分の月経周期に合わせて受診をするようになりましたが、そうすると挟まれたときに痛みがある程度で、苦にならなくなりました。

乳がん検診に行く場合は、月経後〜1週間を目処に行くのがおすすめです!月経が不規則な方は、まずは自身の月経周期を記録して把握しておくことが大切ですが、その上で、月経後、胸の張りや痛みがおさまる頃を目指すのが良いと思います。

子宮がん検診

お腹の中ですくすく育っていった我が子。そのベッドともいえる子宮の大きさ、ご存じですか?普段は、鶏卵ほどの大きさなんです。小さいですよね!(ちなみに卵巣は、そら豆くらい。)
この小さな子宮は筋肉でできていて、妊娠中にどんどん伸びて大きくなり、最終的には赤ちゃんを3キロ前後まで育ててからこの世に送り出してくれるわけですから、本当にすごいです。

そんな大仕事をしてくれた子宮にもがんのリスクがあり、下記の二種類。

・子宮の入り口にできる「子宮頚がん」
・子宮体部にできる「子宮体がん」

検診で受けるのは、主に「子宮頚がん」を対象とした検査。日本では20歳以上の女性は2年に一回、子宮頸がん検診を受けることが推奨されています。というのも、子宮頸がん検診を定期的に受診することで早期発見に繋がり、がん死亡率を下げることが明らかになっているからです。

子宮頸がんの原因のほとんどは、性交渉によるヒトパピローマウイルスの感染ですが、このウイルス自体はごくありふれたウイルスです。また感染しても、いきなりがんになるわけではありません。仮に「異形成」になった場合も、がんに進むまでには数年以上かかるといわれているため、定期検診を受けることで、がんになる前に発見することができるのです。私は子宮の勉強をしたときに、「定期検診さえしていれば、子宮頚がんは防げるではないか!」と、感動したことを覚えています。

子宮頚がんの検査は、一般的に内診と細胞診。細胞診は、子宮の入り口をブラシでこすって採取するもので、数分で終わるくらいの簡単な検査です。私のかかりつけ医は、さらに経腟超音波もしてくれます。これは超音波を膣の中に入れて検査する方法で、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣のう腫、卵巣腫瘍などの発見につながると言われています。これも1分足らずの検査で、私はまったく痛みもありません。

ちなみにですが、検診のときには月経に関する情報を準備しておくと良いですよ。最終月経日、月経周期、基礎体温、ピルを飲んでいる場合は過去1〜2か月の内服開始日をメモしておくと、先生もその状況も踏まえて診察してくださいます。

検査のタイミングは、月経後一週間以内がベスト。出血や子宮内膜の厚みもなく、より正しい診断がしやすいといわれています。つまり乳がん検診と同じ日に予約を取れば、一回で済みますよね。

あと、私が心がけているのはスカートで行くこと。スカートだと、診察台に上がるときに脱ぐ必要がないので、気持ちがラクですよ。また「どうしても女医さんがいい!」という人は、女医さんのいる病院を探して予約しておく方法もあります。

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お誕生日月に必ず行く

これといって自覚症状がなかったり、毎日が忙しいと、すっかり忘れてしまっているのが定期検診。なので私は、「お誕生日月に行く」と決めています。自分のお誕生日なら、忘れることがないですからね(笑)。

私は12月生まれなのですが、お誕生日が来ると「検診に行かなきゃ!」と思い出し、病院に連絡して予約を取ります。つい忘れがちな検診も、お誕生日月に合わせてからは、「うっかり忘れていた」が防げるようになってきたので、おすすめです。

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帰りは、ごほうびランチ

検診は大事!なことですが、だからといって、楽しい行事ではないですよね。
私も、できることなら病院も検査も避けたいところです。

じゃあ、どうすればもっとハッピーな気持ちで病院へ行けるだろう?
そう考えた結果、検診後は「ごほうびランチ」を食べて良いことにしました(笑)。

「行くのやだなぁ。だけど行かなきゃなぁ」と、重い腰を上げてがんばったわけですもの!おいしいランチを食べたっていいですよね!

そんなわけで、先日の検診後に食べたごほうびが、こちら。

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ちゃっかりデザートまで食べてます(笑)

ちょっとしたことですが、がんばった後においしいランチが待っていることで、検診に行くことが楽しみになってしまうのです!いや、むしろおいしいものを食べるために検診に行っているかもしれない!

でも、それで良いのです!
おいしいランチのために検診に行こうが、
おいしいケーキのために検診に行こうが、
大切なのは、検診を受けること。

ちょっとドキドキしてしまう健診&検診。
いつまでも元気で楽しく過ごすために、お誕生日月には「ごほうび大作戦」で、ぜひ自分の体のこと、知ってあげてくださいね〜!

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イラスト:あきばさやか
撮影:曽我美芽
ヘアメイク:岩川えり

<参考文献>
厚生労働省「市町村のがん検診について」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/hoken-sidou/dl/h22_shiryou_03_07.pdf
国立研究開発法人国立がん研究センター「乳がんについて」
https://ganjoho.jp/public/pre_scr/screening/breast.html
厚生労働省「ヒトパピローマウイルス感染症とは」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/hpv/index.html
国立研究開発法人国立がん研究センター「子宮頚がん」
https://ganjoho.jp/public/cancer/cervix_uteri/index.html

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