熊田曜子さんが語る「美容と食」。食事制限やストレスのないボディメイク メインビジュアル

熊田曜子さんが語る「美容と食」。食事制限やストレスのないボディメイク

きのう何作った?

PEOPLE
2025.06.05

グラビアタレントとして長年、第一線に立ち続けている熊田曜子さん。近年ではYouTubeの企画として始めたポールダンスに魅了され、世界大会2位に輝くなど、活躍の場を広げています。3児の母でもありながら健康的なスタイルと美貌を維持されている熊田さんに、普段から意識されている「美容と食」の習慣について伺いました。

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お話を伺った人:熊田曜子さん

1982年生まれ。岐阜県出身。グラビアアイドルとしての活動を中心に、テレビ、ラジオにも多数出演。飛騨・美濃観光大使を務めるなど、幅広い分野で活躍中。

時短料理も駆使しつつ、3人の子どもの食事をつくる毎日

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ーーブログを拝見していると、熊田さんはいつもおいしそうなごはんを作られている印象です。普段のごはんは自炊がメインですか?

そうですね。でも、レパートリーが少なくて地味なごはんばかり作っているので、気がつくといつもテーブルの上が茶色になっているんです(笑)。醤油・みりん・お酒の黄金比さえ守ればなんでもおいしくなるし、肉でも野菜でもとにかくその3種類で味付けしちゃえばOK、と思っています。普段は冷蔵庫に余っている食材の中からレシピを検索してメニューを考えることが多いですね。

ーー熊田さんはお子さんが3人いらっしゃいますよね。それぞれ好き嫌いや食べられないものもあるでしょうし、メニューを考えるのが大変では?

「メインはこの子の好きなメニュー」「副菜はこの子の好きなメニュー」と、なるべくみんなが満足できるように心がけてはいます。でも、子どもの好みに合わせて作ったのに食べてくれないときもありますし、すごく凝ったものを作った日に限って「ふりかけがいい!」って言われるときもあるんですよね(笑)。

ーー心が折れそうですが、そうですよね…。

でも、毎日無理しながら料理してもストレスになってしまうと思うので、スーパーに行くのも面倒な日や忙しい日は外食ももちろんしますよ。いまは母が同居してくれているので、母に作ってもらうこともあります。

ーー熊田さんのおうちの定番食材や、「これさえあれば忙しい日も乗り切れる」という食材ってありますか?

玉ねぎは万能なので欠かさないようにしています。シーチキンや高野豆腐、お麩もうちの定番ですね。缶詰類は日持ちもするので、何もしたくないときの強い味方です。

あと、個人的には味が落ちてしまう気がしておかずを冷凍するのがあまり好きじゃないので、食べ切れなかったおかずは翌日にアレンジして違う料理にすることが多いです。肉じゃがが余ったらシチューにしたり、つぶしてコロッケにしたり。

あ、食材で言うと「カレーの王子さま」にはかなり助けられてます!多めにストックしておいて、煮物を翌日にカレーにすることも多いです。

ーーレトルトカレー、万能ですよね。ちなみに、お子さんの食育という面でも意識されていることはありますか?

なるべく子どもと一緒にスーパーに行って、「この中からおいしそうだなと思う野菜を選んでね」とお願いして選んでもらったりしています。あと、子どもたちはみんなお手伝いも率先してやってくれるので、刃物や火を使わない作業は手伝ってもらうことも多いです。やっぱり、自分が関わった食材や料理だと子どもが食べたがってくれるので。

本音を言うと、最初のころは子どもも慣れていないので、自分でやったほうが断然早いんですよね。でも、下の子たちもお姉ちゃんの真似をしながら徐々にできることが増えているので、これからも積極的に関わってくれたらうれしいなって。母と私でも料理の仕方はまったく違うので、いずれはそれぞれのやり方を見ながら自分に合うものを選んでくれたらいいなと思っています。

ポールダンスのために体を絞ることも。コツは「ながら食べ」をしないこと

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ーー熊田さんは近年、ポールダンサーとしても活躍されていますよね。今日もインタビュー前に、朝8時からポールダンスをされてきたとか。

そうなんです。朝からと言うとみなさん驚くんですけど、朝活としてポールダンスをすると体がすごくスッキリするんですよ。

ーーそもそも、ポールダンスに魅了されたきっかけは何だったんでしょう?

子どもたちの授乳が終わったころ、デコルテが削げてしまって悩んでいたときに出会ったのがポールダンスだったんです。ポールダンスって体を持ち上げるために胸筋や背中の筋肉を使うので、ずっと続けているとデコルテがふっくらしてくるんですよ。だから、いまは理想的な体作りのためにも欠かせない習慣なんです。

ーー朝から激しい運動をするとなると、朝食はいつも軽めですか?

朝食はいつも、自分の分は作らないんです。子ども3人に出した朝ごはんの残りを集めると一人前くらいになるので、最初から子どもの分だけにしてその残りを食べるほうが、食べすぎにもならないし、片付けも楽だなと気づいて。だから、歯型がついたピザとかふやけきったお茶漬けをよく食べてます(笑)。

ーーポールダンスのために、普段から食事制限などもされているのでしょうか?

いえいえ。朝は軽めですけど、基本的には毎日しっかり食べるようにしています。ポールダンスの大会前など、体をがっつり絞らなくてはいけないときは、子ども用のお茶碗にごはんを盛って食べることもあります。

一番気をつけているのは、「ながら食べ」をしないことですね。ごはんを食べるときは食べることに集中して、目でも料理を楽しむようにすると満足感も得られますし、ストレスが溜まりづらいなと思います。

ふっくらバストをつくる上で、お腹の脂肪は「宝」

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ーー熊田さんのグラビアを拝見していると、腹筋や背筋がとてもきれいですよね。健康的なスタイルに憧れる方も多いと思うのですが、ボディメイクをする上でのポイントは何ですか?

どんな体になりたいかの理想にもよると思うんですが、腹筋を割ったりデコルテをふっくらさせたいなら、ポールダンスはすごくおすすめですよ(笑)。

あと、私の場合は写真集やDVDなどいろいろな媒体でグラビアを撮られるので、作品によってボディメイクのアプローチを変えているんです。動画の場合は動いているところがそのまま作品になるので、ちょっとがんばって体を絞ったり、写真集の場合は多少ムチッとしていたほうが魅力的に見える側面もあるので、そこまでスリムな状態は目指さなかったり。

ーー媒体によってボディメイクの仕方を変えるんですか。プロですね。

ちなみに、もしバストをふっくらきれいに見せたいなら、お腹のお肉も実は大切なんですよ。贅肉がついてくると痩せなきゃと焦る人も多いと思うんですけど、むしろお腹のお肉は私から見れば宝です。ブラジャーをつけるときは「く」の字に体を傾けてから、お腹の脇に溜まったお肉を全部押し上げて、カップの中に入れ込むのがポイントです。

ーーお腹からお肉を持っていくんですか。バストまではわりと距離があるような…。

いやいや、お腹のお肉って実はすごく動くんです!そうやってブラジャーでお肉をしっかりホールドするのを半年、1年と続けていくと、いずれきちんときれいなバストになります。体って形状記憶ですから。体が変化していくのがわかると、自分でも「こんなに変わるんだ!」と嬉しくなると思うので、楽しみながらボディメイクに取り組んでみてほしいです。

美容のために欠かさない習慣は、姿勢を正すことと体重計に乗ること

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ーーお肌もとてもきれいな熊田さんですが、美容という観点からおすすめの食材はありますか?

食物繊維が豊富なので、根菜は大好きです。普段は温野菜のサラダや煮物にして食べることが多いですね。よく噛んで食べると早食い防止にもなるので、お肌にもいいし一石二鳥かなって。

でも、基本的には子どもたちとまったく同じものを食べているので、食材へのこだわりはそんなになくて。肉を選ぶときも「今日はチキンカツだからむね肉にしよう」「今日は唐揚げだからもも肉にしよう」という感じ。料理ごとにおいしい部位をチョイスしているので、ささみしか食べない、みたいなこだわりもないんです。スナック菓子も大好きで、「エンゼルパイ」と「堅あげポテト」は常にストックしてますし(笑)。

ーーお菓子もお好きというのはちょっと意外です。美容のために欠かさない習慣はありますか?

基本的だけれどいつも意識しているのは、姿勢を正すことですね。やっぱり、歳を重ねても美しく魅力的に見える人って、みなさん姿勢がきれいだと思うんです。私も食事のときは椅子の背もたれにもたれないように背筋を伸ばして、肘もつかないように意識しています。

ーー姿勢、たしかに大事ですよね。

はい。デスクワークの方はどうしても首が前に出て下を向いてしまいがちになると思うので、PCスタンドを使うのがおすすめです。普段から姿勢を正しておけば、体の使うべき筋肉が自然と発達していくので、ジムに行かなくても日常生活の動作がエクササイズになっていくんですよ。だからコスパよくきれいになりたいと思ったら、まずは姿勢を見直してみるのがいいんじゃないかな。

ーーほかにも、美容のために意識している習慣はありますか?

毎朝起きてお手洗いに行ったあとに体重計に乗るのは、もう20年近く続けている習慣ですね。ずっと続けていると、自分がどんなものを食べたら何日後に何kgくらいになるかがだんだんわかってくるんです。自分にとってコンディションがいいと感じる体重や体脂肪率を知っておくことは大切だと思うので、毎日体重を計ることがストレスにならない方にはそれもおすすめです。

自分の体と向き合って、揺らぎを肯定する

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ーーお話をお聞きしていると、熊田さんはご自分の食と体と向き合うことをとても大切にされているんだなと感じます。

そうかもしれないです。私も20代のころは体重の増減がすごく激しくて、ありとあらゆるダイエットを試してストレスを溜める経験もたくさんしたんですよ。でも、だからこそダイエットにしてもボディメイクにしても、いかに自分に合う方法を見つけるかが一番大切だって実感しました。

ーー20代のころは、厳しいダイエットをされた経験もあるんですね。

はい。当時は冷蔵庫に憧れの人のポスターを貼ってダイエットのモチベーションを上げたり、高いスキニーデニムを買って「これをきれいに履けるようになるためにがんばるぞ」と目標を立てたりしていました(笑)。ただ、そうやってポジティブな気持ちでがんばれるならいいけれど、いろんなことを我慢して痩せようとするのはあんまり健康的ではないですよね。

ーーそうですよね。体重の増減は誰しもあると思いますし。

私も19歳でデビューして以来ずっとグラビアのお仕事をしているんですが、振り返ってみるとぽっちゃりした時期も何度もあって。でも、私が所属している事務所はプラス思考な人が多いのか、「ちょっと太ってきちゃったかも」と伝えても、「いいじゃん、ダイエット本を出すきっかけになるね」と言ってくれたりするのでホッとします(笑)。

特に女性は、年代によっても太りやすさや痩せやすさが変わりますし、妊娠前や出産後は特に大きく体が変化するので、ホルモンとうまく付き合っていくことも大切だなと思います。

ーーそんな自分の体の「揺らぎ」を肯定するためには、どんなマインドが必要だと思いますか?

やっぱり、基本は楽観的でいることが大事なのかなって。ちょっと食べすぎて太ってしまうこともあると思うんですけど、バストが大きいグラビアアイドルの方の中には、一度太ったあとでダイエットをした経験がある人も多いんです。だから、もしぽっちゃりしてきても、バストだけ残して痩せるチャンスだと思うようにしたらいいんじゃないかなと思います。

ーー自分の体に納得がいかなかったり、理想的な体型になれないと悩んだりすることは熊田さんにもありますか?

めちゃくちゃありますよ、いまだに。でも、たとえ誰かになりたいと思ってもこの体で生きていくしかないから、まずは自分に向き合うしかないんだろうなと思います。

あとは私、これまでにたくさん撮っていただいた経験があるから、体型をごまかす技はいくつも持ってるんです(笑)。生足の日は足が長く見えるようにベージュの靴を選ぶとか、洋服に合わせて髪型を変えるとか。見せ方によっても自分の体の見え方って変えられるので、それぞれにストレスが溜まらない方法をチョイスするのがいいんじゃないかな。ただ体重を減らそうとするんじゃなく、「なりたい見た目になるためにはどうすればいいんだろう?」というところから逆算して体作りをしてみると、ストレスを感じず毎日のごはんも楽しめるんじゃないかなと思います。

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取材・構成:生湯葉シホ
撮影:あべあさみ
編集:小沢あや(ピース株式会社)