鍋つゆイマジネーション☆味コピ選手権!

わが家の笑顔おすそわけ #11 「鍋」〜甘木サカヱさんの場合〜

2021.01.26

冬の家庭料理の代表選手といえば鍋物。

野菜がたっぷりとれて、身体が温まり、作るのも片付けも手間がかからず、そして経済的!
良いことずくめ、まさに「冬の食卓の王者」の風格があるメニューです。

ひと昔前までは、鍋料理の味付けもワンパターンになりがちで、家族から「また鍋~?」という抗議の声も聞こえてきたものですが、今は違います。スーパーには様々な味の鍋つゆコーナーがあり、定番の和風だしから洋風、エスニック風まで、数十種類もの鍋つゆが並んでいます。これだけあれば飽きるということはありません。なんなら週3~4回鍋料理でもいいのでは?なんと素晴らしい時代なのでしょうか!

…とはいえ、我が家は義父母と同居の6人家族。市販の鍋つゆは大抵1パック2~4人前で、一度に最低2パックは必要です。高価なものではありませんが、鍋料理をするたびに2~3パック買うとなると結構な出費になります。そのため私はここ数年、買い物の際に市販の鍋つゆの棚をじっくり眺め、自宅でその味を再現しよう!と試みています。

名付けて、「鍋つゆイマジネーション☆味コピ選手権」!!

誰と競っているのか、とかそういう細かいことを気にしてはいけません。毎日途切れることなく続く食事の支度は戦いです。自分に冷静になる隙を与えては負けるのです。安く、大量に、そして簡単に、おいしい鍋つゆを作る!私は負けない!そんな勢いのまま突っ走ります。

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鍋つゆの構成は、基本のだしと、味の個性を決める調味料や具材の要素で決定されます。洋風の味ならばコンソメスープ、和風ならばかつおや昆布だし、エスニックや中華なら鳥ガラスープなどなど。

基本のだしを作ったら(といっても顆粒をお湯に溶くだけですが)、そこに鍋つゆの個性を決める要素を投入していきます。鍋料理では特に、スープと具材の相性が肝要。具から出るだしがスープのうまみを深めてくれます。

それでは、我が家でよく作る鍋つゆレシピをどんどん紹介していきます!分量はすべて鍋(5~6人用)1回分です。


洋風鍋つゆ

トマト鍋

コンソメベースにトマトジュース200mLかトマト水煮缶1缶、砂糖を少々。具にごろごろベーコンやソーセージを使い、だしにコクを足します。洋風にしたいので、白菜よりはキャベツ、長ねぎよりは玉ねぎ。マッシュルームやパプリカなどもおいしいし、タラの切り身などの白身魚もトマトの風味にぴったりです。

カレー鍋

一番手軽なカレー鍋は、コンソメベースに市販のカレールーをひかえめに入れるだけ。鶏豚牛肉、なんでも受け止める懐の深さはさすがです。本格インド風カレー鍋にしたいときは、まず油でクミンシードやクローブなどのスパイスを炒め、カップ2杯ほどのフライドオニオン、塩、カレー粉、トマト水煮缶を加え煮込み、お湯でのばす。

具材には、だしが出る骨付きの鶏手羽元をぜひ。それでも物足りなければコンソメなどを追加。あとは、レンジで蒸したジャガイモやニンジン、大きくくし切りにしてフライパンで焼き目をつけたキャベツなどがおすすめ。

何を隠そう、これはほぼスープカレーですね。器に取り分けた後に、お好みでフレッシュなパクチーを。

中華風鍋つゆ

坦々ごま鍋つゆ

油を熱し、豆板醤大さじ1(辛いのがお好きなら適宜増量を)と豚ひき肉300g、ねぎ1/2本・にんにく1かけ・生姜1かけをそれぞれみじん切りにして炒める。お湯でのばし、鶏ガラスープと、味の決め手の練りごまをたっぷり100g投入。具はもやしや豆腐、エノキなどあっさりしたものがぴったりです。〆はもちろん中華麺で。

海鮮鍋つゆ

顆粒のホタテだしやペースト状の中華だしをお湯でのばし、料理酒を加えて煮立て、冷凍のシーフードミックスや豚バラ薄切り肉を追加し、だしを補強。具はいわゆる鍋野菜はもちろん、キクラゲや太めのはるさめも最高です。

キムチ鍋

カツオだし(好みで鶏ガラスープでも)に、キムチ漬けの素とみりんを投入。これだけでもおいしいですが、発酵が進んで少し酸味が出たキムチをたくさん入れるとさらに本格的な味になります。具材に豚バラスライスとニラは必須です。

和風鍋つゆ

豆乳鍋

鶏ガラスープをお湯でのばし、豆乳を500mLほど加える。塩こしょうで味を調える。豆乳は調製、無調整どちらもそれぞれおいしいです。調製豆乳はお子さまにも食べやすいミルキーな甘み。無調整豆乳は大豆そのものの味を楽しめます。

すりごま(白)をたっぷり加えれば豆乳ごま鍋に。具は鶏つみれがおすすめ。野菜は薄くささがきにしたゴボウが意外なほどマッチします。ぜひ!

あっさり柑橘しゃぶしゃぶ

液体白だしをお好みの濃さにお湯でのばすだけですが、具とつけダレがポイント。

大根、にんじん、ねぎなどをとにかくなんでも千切りに(スライサーを使うと簡単)。どっさり野菜を薄切りの豚肉で巻いてしゃぶしゃぶして食べます。

つけダレは、鍋から取り分けた温かいつゆに、ゆずや橙(ダイダイ)などの果汁をたっぷり絞り、お好みで醤油や塩を加えて作ります。

市販のポン酢でももちろんおいしいのですが、フレッシュな搾りたての柑橘の香りは格別。半切り~6つ切りにした柑橘類がお皿に盛られている風景はそれだけでテンションがアップします。

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鍋といえば〆の雑炊ですが、我が家の夕飯では雑炊は作りません。冷凍うどんなどの麺類か、切り餅が〆の定番。なぜかというと、我が家の鍋には2日目があるからなのです。

夕食の支度時、あらかじめ多めの具材を用意しておきます。特に白菜や大根などの冬野菜は、義父が家庭菜園で大量生産しているので、ありがたいことに有り余るほどにあるのです…ありがたいことに(溜息)。可能な限り大量に野菜を消費したい…その思いを込めてどんどん野菜を刻みます。

夕食を終えた後、余った鍋つゆに、これまた余った具材を投入しひと煮立ちさせます。あとは鍋にふたをして、これがそのまま翌日の朝食になるのです。そう、カセットコンロも鍋もそのまま(危険なのでガスボンベは外しておきます)。夏場は心配ですが、冬の寒い夜一晩ならば我が家では気になりません。

こうすると、片付けの手間も省ける上に、翌日の朝、目覚めてすぐにコンロのスイッチをひねるだけで、温かく、野菜たっぷりの朝食が食べられるのです。

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宵越しの〆の雑炊も、消化がよくてむしろ朝ごはんにぴったり。家族で一番遅く起きる私などは、目覚めるとその雑炊ですらきれいに平らげられていて、空っぽの鍋を前に悲しい思いをすることもあります。

我が家の鍋は、カレーのように、ひと晩置いて2度おいしいメニューなのです。

今年はお正月のお雑煮も鍋で出すことにしました。こんがり焼いた餅に、三つ葉やねぎをたっぷり入れて…

いつもと同じメニューでも、土鍋にたっぷり入っていると目新しくて、おいしそうに感じます。

目の前でほこほこと湯気が立つあの風景こそ、寒い冬のなによりのごちそうなんですね。

甘木サカヱ(よく眠りたまに色々考える主婦)

義父母と同居する二児の母。気力体力ともに常に赤ゲージの、生活力の低い主婦ライター。
絵本好きが高じ、蔵書は約1200冊。
Twitterでは「よく眠りたまに色々考える主婦」の名前でフォロワー約9万3千人(2020年2月現在)。
少しでも家事をラクにこなすため、今日も夢想と試行を繰り返す。

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イラスト:かわべしおん

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