オイスターソース最強説

わが家の笑顔おすそわけ #14 「こだわりの調味料」〜5歳さんの場合〜

2021.04.22

料理には隠し味というものがある。

メインとなる味付けを陰で支えている存在なわけだけど、隠し味がないと全然味に深みがでない。ただの醤油味になるし、塩コショウの味になる。

料理上手はちゃんとこの隠し味を使いこなしている。

僕も今でこそ隠し味の使い手だが、もちろん最初から知っていたわけではない。

そもそも隠し味に辿り着くまでには時間が掛かる。

初めて料理をしたのは小学校2年生のときだったと思う。

それまではお腹が空くとカップラーメンにお湯を注いでいたのだが、初めて「卵焼きを作ろう」と思いつき、キッチンに立った。母の作る様子を見ていたのでなんとなく要領はわかっているつもりだった。

卵を割って、かき混ぜて、くるくる巻きながら焼く。

たぶんこんな感じでできるはず。とやってみたら、意外と綺麗な卵焼きが出来上がった。初めてにしてはなかなかの出来で気分を良くした僕だったが、食べてみると味気がない。いつも母が作ってくれるものとは全然違った。

「何が違うのだろうか?」

子ども心に疑問に思った。

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それから僕の卵焼きの研究が始まった。まず考えたのは焼き加減だ。母のはもっとふっくらとしている。僕は練習を重ねてふっくらとうまく焼けるようになった。

しかし、ふっくらとはしているものの、全然おいしくはならなかった。

そこで初めて母にどうすればおいしくなるのかを聞いた。母は砂糖と塩を入れるとおいしくなるということを教えてくれた。

もしかしたら、僕はこのとき初めて「料理」を知ったのかもしれない。

料理とは、味付けをすることなのである。

「そんな当たり前のこと、なにをいまさら…」

と思うかもしれませんが、でもこれは子どもに限らず、味付けをどうすればいいのかわからないって人は結構いると思う。

塩を足すとどうなるのか、それを入れるタイミングや分量…これは料理コラムあるあるだけど、調味料の分量に(適量)と記載すると、「具体的にどのくらいなんですか?」と必ず質問がくる。長いこと料理をしていると(適量)は(適量)以外に説明のしようもないし、ぶっちゃけそのときのテンションでやっている部分も多いのだけど、経験と勘みたいなものは関係している気もする。味付けって結構むずかしいのだ。

さて母から「砂糖と塩」を教わった僕は、格段においしい卵焼きを作ることができるようになり、ますます料理にハマった。マジで毎日のレベルで卵焼きを作っていたと思う。

卵焼きの次にハマったのは納豆巻だった。

なんで納豆巻だったかというと、納豆巻が好きだったというのもあるんだけど、弟と妹に作って食べさせると喜んで食べたからだ。料理は人を喜ばせるためのものだと僕は考えているのだけど、このきょうだいたちが納豆巻をおいそうに食べているのを見るのが楽しかったのだと思う。

普通の納豆を包丁で刻みひきわり納豆みたいにして、合わせ酢で酢飯を作る。一番重要なのはやっぱり酢飯なんだけど、合わせ酢も少し温めて砂糖を混ぜて溶かし、甘さを調整する。この砂糖の量もかなり研究をした。

ごはんに混ぜるとき、うちわでめっちゃ扇ぐことも重要なポイントである。これはきょうだいに協力してもらいながら、しゃもじで手早く切るように混ぜる。

ちゃんと寿司桶でやっていたので、子どもながら寿司屋を真似ようとしていたのだと思う。

軽くガス火で炙り、パリッとさせた海苔を巻きすに敷いて、酢飯と納豆をのせる。クルクルと巻いたら、包丁で手早く切って、テーブルの前に座らせたきょうだいたちに食べさせる。

きょうだいたちは「うまい!おかわり!」と注文をしてくる。僕は「あいよ」とどんどん納豆巻を巻いた。

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子どもながら母の料理を見様見真似で作っていたのだが、なかなか母のようにおいしくはならないな〜とずっと思っていた。何かが欠けていたのだ。

そんな僕が「隠し味」を知ったのは、中学生くらいのときだった。炒飯を作っていると、母が「オイスターソースを入れてみな」と教えてくれた。これが僕と旨味調味料との初めての出会いだった。

オイスターソースはそのままだと、なんか変わった味がする。コロッケにかけて食べたことがあったが全然おいしくなかった。しかしそれは間違った使い方である。オイスターソースは隠れていてこそ、最大の力を発揮する最強調味料なのである。

試しにオイスターソースのあるなしで炒飯を作ってみて欲しい。100人中1500人がオイスターソース入りの炒飯を「うまい!」と言うだろう。仕上げに大さじ一杯くらい入れるとマジで極上の味に変身する。

炒飯だけではない。野菜炒め、焼きそば、中華料理の炒める系は全部オイスターソースを入れた方がいい。特に焼きそばはドバドバふりかけて欲しい。上海オイスター焼きそばの出来上がりである。ほんとに毎日食べても飽きないくらいおいしい。

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砂糖と塩に出会い、そして「旨味」にたどり着いた。

「料理が上手い」と言われるようになるためには、旨味調味料を使いこなせるようになるかがターニングポイントになってくると思う。

たとえば日本料理の旨味の基本は「だし」ですが、このだしの種類もいろいろある。

僕はよく鰹節を使ってだしを取りますが 、ちゃんと鰹だしを取ることができたら、料理で失敗することはほぼなくなる。それくらいだしって重要。卵焼きもだしを入れるとジューシーでふわふわに仕上がる。

ボトルに水と昆布を入れておくと、いつでも使える万能調味料「昆布水」ができあがる。これを冷蔵庫にいれておいて、料理に少し入れればどんな料理も大抵おいしくなる。マジで魔法の水である。常備しておこう。

料理の上達は必ず段階を踏む。一気にうまくなることはない。たくさん焦がして、失敗して学んで、うまくなる。

最初は塩と砂糖の使い方。火加減、材料の切り方、炒め方。そして旨味という最重要事項。とにかくどんな料理を作るときも、この料理の旨味のポイントはどこなのか、それを常に考えるといいと思う。そして困ったときは「オイスターソース」を思い出してください。ワンランク上の料理人になれると思います。

5歳

37歳。嫁と息子2人。
嫁は可愛くて、恐ろしい。
息子達は可愛くて、可愛い。
そんな4人家族の半径15mの生活。
嫁が快適に生活出来る事を一番に考えながら今日も僕は働いて、そして書く。
普段僕の話を聞いてくれる人はいないので皆さんが聞いて下さい。よろしくお願いします。

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イラスト:omiso

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