金曜、19時、駅ナカ高級スーパーの誘惑

わが家の笑顔おすそわけ #28「おうち飲み」〜甘木サカヱさんの場合〜

2022.06.23

金曜の19時過ぎ、都心から1時間弱、私が通勤に使うとあるベッドタウンの駅構内は、どことなく浮き足立った雰囲気に包まれています。

以前は、これから飲みに行くであろう会社員や学生たちの団体が集まっているのもよく見かけたものですが、ここ最近の駅構内は、これからまっすぐ家に帰るらしき人が主流です。

行き交う人々の表情は一週間の疲れをにじませつつ、その中にどこか解放感や安堵感が感じられます。これも週末ならではでしょう。

そんな気分の浮き立つ金曜の夜の駅で、私が毎週のように、つい立ち寄ってしまう場所があるのです。

それが、駅ナカにある小さな高級食品スーパー。
ここでおうち飲み用のお酒とつまみを買って帰るのが、私の金曜夜の習慣となりつつあります。

私自身、元々は外に出て飲み歩くのが大好きです。以前このコラムでも、夜のウォーキングに行くと見せかけて、いそいそと小さな居酒屋で一杯飲むのが楽しみ…という、かなりフリーダムな行状を綴ったこともあります。

可能であれば、金曜の夜は一人で夜の街に繰り出し、しみじみと一人飲みの自由を満喫したい。それが本音ではあります。

しかし、私の通勤の日は、義母や息子が夕飯の支度を担当してくれています(息子にはお給料を払ってアルバイト制にしています)。

家族が夕飯を作ってくれているのに、それを差し置いて飲み歩いて遅く帰るのは、さすがに気が引けます。

でもせっかくの金曜の夜。このささやかな解放感に身を任せ、少しでも日常を逸脱したい…

そんな気分の帰路、まるで後光が差しているかのように光り輝いて見えるのが、駅ナカ高級食品スーパー、という訳なのです。

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ふらふらと、まるで誘蛾灯に誘われる虫のように売り場に引き寄せられた私が向かうのは、缶入りアルコール飲料コーナー。

ここには、普段飲んでいるお手頃価格のチューハイや第3のビールなどの品揃えはあまりありませんが、代わりにちょっと変わったお酒が所狭しと並んでいます。世界各地のクラフトビールや、日本各地の名産フルーツを使った酎ハイ。缶入りのスパークリングワインや、小瓶に入った日本酒など、眺めているだけでも楽しくなってしまいます。

もちろん、お値段はいつもの缶入り酎ハイの2倍以上。というわけで、いつもの数倍の勇気を振り絞り、週に一本だけね、と自分に言い聞かせながら、とっておきの一本を選ぶのです。

その日のお酒が決まったら、今度はつまみの選定です。

珍味やナッツももちろん大好きですが、最近私が特に気に入っているのが、おかき・あられコーナー。全国各地の個性豊かな米菓が、食べやすい小さめのパッケージで何十種類も並んでいます。

こうやってお酒一本、つまみ一種、の縛りで選んでいると、合計価格の縛りのある遠足のお菓子を選んでいた、小学生の頃のワクワク感を思い出します。

さすがに、おやつは200円まで、というわけにはいきませんが、大抵は千円札一枚で収まり、外で飲むよりは経済的。

何よりも、今日のお酒は何にする?選んだお酒に合うつまみは?と吟味する時間が、ほんの数分ではありますが、仕事モードをオフにして週末気分に転換する大切な時間です。

ある日のチョイスは、爽やかなレモンビア「龍馬」に、多種多様なおかきを詰め合わせた「浪花自慢」。

この「龍馬」はノンアルコールビアなのですが、清涼感のある素敵なパッケージに惹かれて購入し、自宅にあったウォッカを少々追加して飲みました。ノンアルコールビアを作る技術者の皆さんの努力を台無しにしてしまった気はしますが…。

しかしレモン果皮のほろ苦さと香りが活きていて、期待以上に爽やかで飲みやすい一本でした。

おかき「浪花自慢」は、とにかく内容が多彩!食べても食べても新しい種類のおかきが出てくるので、ついもう一個、もう一口…と食べすすんでしまう逸品でした。

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またある日は、缶入りスパークリング白ワイン「GATAO」と「いかめしおかき」。

最近、缶入りのワインをよく見かけるようになってきましたね。私はワインにはまったく詳しくなくて、このGATAOも可愛い猫のパッケージデザインに一目惚れして購入したのですが、世界中で愛されているメーカーだそうです。このメーカーの缶入りのスパークリングワインが日本で発売されたのは今年になってからとのこと。

アルコール度数もワインとしては軽めの9%で、しっかりシュワっとした炭酸強めの爽やかな口当たりは夏にぴったりでした。

わが家は私以外にワインを飲む人がいないので、ボトルで買うのは躊躇しがちなのですが、こうやってお手頃なサイズの缶入りを販売してくださると、知らない銘柄でも気軽に試せてとっても助かります。

そして「いかめしおかき」。ワインにいかめし?(しかもおかき)と迷いを感じつつも、このおかきのパッケージ裏の原材料名欄に、いか…ではなく「いかめし」と書いてあるのに気づき、好奇心を抑えきれませんでした。

いざ食べてみると、なるほどこれはいかめし。旨味の強いイカの風味に、焦げた甘辛いタレが絡んだところまで見事に再現されたおいしさでした。

そして予想外だったのが、スパークリング白ワインとの相性がとても良かったところです。
まあ確かに白ワインに合わせるおつまみといえば魚介類。いかめしもまた、魚介類には間違いない、というところでしょうか。

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あと、つい手が伸びるのが、両国国技館の焼き鳥セット。
昔懐かしい紙の折詰に入っている、可愛いサイズの焼き鳥です。
以前は国技館限定の販売だったのが、現在ではいくつかのJRの駅ナカで販売されているとのこと。もう何度購入したかわからないほどです。

中身は正肉3本とつくね2本入りで、しっかりとタレが染みています。冷めていてもおいしい、どこか懐かしいあっさりとした味わいです。

ビールとの相性の良さはもちろんですが、焼酎のお湯割りと一緒にいただくと、しみじみと昭和の雰囲気に浸ることができる、どこかレトロなおつまみです。

この高級スーパーセレクトおうち飲み、予算が程々でも思い切って贅沢をした気持ちになれますし、何よりも、今までに購入したお酒やつまみで、失敗した!と思ったことは一度もありません。ハズレを引く確率がとても低いのです。

それもそのはず、高級スーパーは、仕入れ段階から商品が厳選されていると聞きます。プロのバイヤーの厳しい目利きに適った商品だからこそ、ちょっとお高くてもどれを選んでも安心のおいしさなのですね。

これからも、この週に一度のプチ贅沢なおうち飲み習慣は続いていきそうです。

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甘木サカヱ(よく眠りたまに色々考える主婦)

義父母と同居する二児の母。気力体力ともに常に赤ゲージの、生活力の低い主婦ライター。
絵本好きが高じ、蔵書は約1200冊。
Twitterでは「よく眠りたまに色々考える主婦」の名前でフォロワー約9万3千人(2020年2月現在)。
少しでも家事をラクにこなすため、今日も夢想と試行を繰り返す。

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イラスト:かわべしおん

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