たんぱく質見直し大作戦

年末年始を乗り越える度に「体が衰えてきているな～」と感じるようになりました。

10年前は年末に友達を呼び、ピザなどをつまみつつ酒を飲み、年が明けたらいつも行っている神社で初詣。出店でまたお酒やお好み焼きをしこたま食べて帰宅し、そのまま朝まで友達とゲームをして、みんなで朝ラーメンを食べに行く…というのがお決まり行事。でも、今や当時とほぼ同じような生活を送っているつもりでも、圧倒的に食べる量が減り、徹夜も困難になりました。

ぼくは昨年の春ごろ、謎の「胃痛」に襲われ、ろくに固形物を食べられない時期が続きました。

近くの漢方屋さんで自分の現状と食生活を伝えて相談したところ、「まずはたんぱく質不足だね！」と言われました。

胃の中というのは「粘液層」と呼ばれる薄いベールで覆われていて、このおかげで胃酸が分泌されても胃を傷つけることなく、食べ物を消化することができます。この粘液層の主な成分に「たんぱく質」があるそうです。また、胃の機能は「ストレス」「睡眠不足」「鎮痛剤の多用」などで低下することも知られています。

当時のぼくは締め切りをいくつも抱えていて、まさにストレスMAX＋睡眠不足。また、鎮痛薬や胃薬も日々使っていました。極めつけに、食べると眠くなるので、ごはんを健康系のゼリー飲料で済ますことが多かった。まさに、なるべくして胃痛を引き起こしたような状態でした。

改善方法として挙げられたのが、胃の粘膜を保護してくれる漢方（詳細は省きますが、ぼくは笹の漢方を飲みました）でまずは少しでも固形を食べられる状態に戻し、そのあと「たんぱく質をしっかり食べる」ということでした。

成人男性の1日に必要なたんぱく質は60gといわれています。この60gというのは、ただお肉を60g食べればいいというわけではありません。食材によって含まれるたんぱく質の含有量は異なり、例えば「鶏もも肉100gあたり約16g」「卵1個あたり約6g」「牛乳200㏄あたり約6g」「豆腐150gあたり約6g」といったように、結構少なかったりします。

仕事柄、たんぱく質については知識としてよく知っているつもりでいたのですが、実際この量を食べないことでここまで体に不調が出てくるとは思ってもみませんでした。

実は妻は小食で、ぼく同様胃痛に悩まされていました。量的にはわが家にはハードに思えるノルマでしたが、このままではどんどん体が衰えていくだけだ…と思い、とうとうわが家で「たんぱく質見直し大作戦」を練ることにしたのです。

まず始めに、朝食として納豆1パック（たんぱく質約7g）とヨーグルト200g（約7g）を食べることにしました。

ぼくと妻は時間がないのと眠くなることを理由に、朝食を抜いた一日二食の生活を送っていたので、まずはお米は食べなくてもいいからこの二つは食べよう！と決めました。

昼食を家で作る場合は「二人でお肉300gは絶対使って食べると決め、「豚丼」や「牛丼」、「チャーシュー丼」、「ガパオライス」などにして食べました。丼ものにすると、温泉たまごをトッピングすることが多いので、結果的に25gほどたんぱく質を摂取することができます。

また、外食するときは「ラーメン」を食べることに。ラーメンだとお肉や卵のトッピングが選べるので、ぼくたちでもたんぱく質をとりやすいのです。もともとぼくと妻は、よくラーメンを食べるために遠出をしていたほどラーメン好きなので、心も体もうれしい外食になりました。

夕食は子どもたちも一緒に食べるので、これまでも鶏肉であれば最低2枚を使っていました。ここに追加で卵4個を使った料理＋豆腐を入れたお味噌汁を追加することに。

卵4個と聞くと、ちょっぴり多いように感じますが、チーズオムレツや、出し巻き卵、トマトと卵の中華炒め、かに玉、キッシュにしてしまえば簡単に消費できます。子どもたちも好物が多いので大喜びで食べてくれます。また、イレギュラーな食事になった場合も、プロテインを常備して飲むようにしました。

漢方を飲み始めて1か月で固形物が食べられるまでに回復し、そのあとはたんぱく質UPのおかげか胃腸の不調がかなり減りました。よく「体が資本」といいますが、まさにその通りで、体の健康があるからこそ、余裕をもっていろんなことに取り組めるのだと思います。

この後、健康診断で別の病気が見つかり治療が始まるのですが、この時も「栄養素って大事なんだな～」と実感することが何度もありました。体にガタがきてから治すのはとっても大変なので、未来に貯金するつもりで「体に必要な栄養素を見直した食事」を摂るのが大事なのだと思います。