小4の長男が作る”レンジうどん”が定番に――在宅ランチの基本は「食べたいものを自分で用意する」

となりのおうちの「1週間ごはん」 #5

2020.07.17

普通の家庭のリアルな1週間のごはんを紹介するシリーズ、「となりのおうちの『1週間ごはん』」。「外出自粛期間中の平日ランチ」をテーマにした全3回の番外編、第2回です。

今回登場いただくのは、横浜で夫、二人の息子と暮らす会社員・朝長裕子さん。テレワーク、休校、登園自粛が重なり、家族4人が家にいた期間のランチについてうかがいました。暇でついつい、勉強しているお兄ちゃんや、仕事をしているお父さんお母さんに話しかけてしまう5歳の次男くん。そんな次男くんに、時間をつぶしてほしいと渡したレシピ本が、朝長家の平日ランチに変化をもたらします。

朝長裕子さん

朝長裕子さん

鹿児島県生まれ。子ども時代は転勤族の父親をもち、全国各地を転々とする。大学時代は仙台に住み、食品系企業に就職。広島配属を経て、現在は東京勤務。職場結婚をして、横浜に移住。以後10年横浜に住んでいる。夫、小学4年の長男、5歳の次男の4人暮らし。趣味は宝塚鑑賞、野球観戦。好きな食べ物はアイス、魚。


さやえんどう(イメージ)
撮影:村上未知

人が食べていると食べたくなる。それが卵かけご飯

朝長家の平日の昼ごはん

——こちらは朝長さん宅の、外出自粛期間中の1週間の平日ランチです。


月曜日

長男 雑煮


月曜日

親、次男 卵かけごはん、ウインナー、キムチ、コールスロー


——あの、まず長男くんの「雑煮」が気になります。なぜ正月でもないのに雑煮……?

えーと、まずなぜ長男だけ別のものを食べているのか、を説明しますね。長男は小学4年生で、休校になってからも小学校に通っていたときの生活リズムを崩したくなかったんです。そのため、長男は11:45くらいからお昼休みに入って、13時には必ず戻るようにしてたんですよ。アレクサでタイマーかけたりして。

——チャイム代わりですね。

だから、他の家族の昼休みを待たずに長男だけ先に食べちゃう、ということが多かったんです。とりあえず、「何食べる?」って聞いて、冷凍・冷蔵庫のストックで作れるものをぱぱっと作って食べさせる、と。この日は、「雑煮がいい」って言って、冷凍雑煮を温めて食べてました。長男はもともと雑煮が好きなんですよ。

——渋い。

生協で冷凍の雑煮が売ってて、どんなものか見てみたくて買っておいたんですよね。おそらく、お正月に売りきれなかったのが余ってたんじゃないかと思うんですけど(笑)。
で、長男に雑煮を出しているうちに夫が部屋から出てきて、「俺は卵かけご飯を食べる」と自分の分を用意し始めた。それを見てたら私も食べたくなっちゃって。

——わかります!卵かけご飯って、人が食べてるの見ると食べたくなりますよね。

次男も「ぼくも食べる」というので、3人は卵かけご飯になりました。夫はけっこう自宅勤務でもバタバタしていて、仕事が一区切りしたタイミングで食べたいものを自分で作って食べるんですね。で、卵かけご飯のほかに、ウインナーをレンジであたためたり、キムチを出したりし始めたので、「それ私も食べる」とのっかった形です。私は自分の卵かけご飯に桃屋の刻みしょうがをのせました。


火曜日

長男 えびフィレオ、フライドポテト、りんごジュース
私、次男 ハッピーセット(チキンナゲット、フライドポテト、コカ・コーラゼロとQoo)
共通 前日の晩の残り物のサラダ(エビ、アボカド、トマト、レタス、しらす)、レタスとわかめのナムル、朝ごはんの残りのプチトマト


——これは、UberEatsかなにかで宅配を頼んだのですか?

そうです。この前の週も、UberEatsでマックを頼みました。頼んだらすぐ来るので、便利なんですよね。ハッピーセットのおもちゃがトミカだったので、トミカ好きの次男が「今週もマック頼みたい!」と言ってきて。こちらとしては、お昼に対して何のアイデアもなかったので、じゃあマックにしようかなと。

——なるほど。で、裕子さんも次男くんのためにハッピーセットにした、と。

それもありますし、ハッピーセットは量が少なくていいですよね。

テレワーク生活になってからしばらくは、簡単に食べられるレトルト食品や冷凍食品をストックしていたんです。でもそういうものって、パスタやチャーハンなど炭水化物メインの1品料理が多い。それがちょっと重いんですよ。そこで、簡単でいいから料理したり、宅配を頼んだりとバリエーションをもたせるようになりました。

——この日、夫さんは?

夫は3週間ぶりくらいに出社していて、昼いなかったんです。

——なるほど、それが伏線となって水曜日につながるわけですね。

偶然渡したレシピ本から、”レンジうどん”ブーム始まる


水曜日

みんな サッポロ一番みそラーメンにほうれん草とコーンバターのせたもの、朝ごはんの残りのサラダ、前日に夫が食べそこねたサンドイッチ


夫は前の日、お昼用にコンビニで食料を調達していったものの、けっきょくバタバタして食べそこねちゃったそうで、この日の昼に食べてました。

——そういうことありますよね…!で、家族みんなでサッポロ一番みそラーメン、と。いいですね〜。

長男に「何食べたい?」って聞いたら、「サッポロ一番みそラーメンにほうれん草をのせたものがいい」と。

——具体的ですばらしい回答ですね!栄養バランスもとれてる。

長男はインスタントラーメンが好きだから、週1くらいで出してるんですよね(笑)。コーンは、数日前に家でたこ焼きを焼いて、そのときに使った缶詰が余っていたのでのせました。長男は「コーンなし、ネギあり」とのことだったので、コーンのせてません。次男は、「コーンあり。ネギなし」です。

——長男くん、大人だ。

夫に「サッポロ一番作るけど食べる?」と聞いたら、「食べる」とのことだったので、この日は家族みんなで同じものを食べてます。サッポロ一番は、テレワークが始まる前から常備していました。私は塩派なので、塩かみそが置いてある感じです。


木曜日

私、長男、次男 レンジカレーうどん、前日の晩の残りのキャロットラペ
夫 ナポリタン


——レンジカレーうどん、とは?

ボウルひとつを使って、レンジでチンするだけで作れるカレーうどんです。これ、長男が自分で作るんですよ。

——えっ、すごいですね!

そもそもの始まりは、次男が保育園に登園できなくなったことです。2月末に長男の小学校が休校になって、3月下旬あたりから私達がほぼ毎日テレワークになりました。このときはまだ、次男は保育園に行ってたんですよね。でも4月の2週目くらいから、登園自粛の要請が強まって預けられなくなりました。

——段階的に、家族が家にいるようになった。

家にいると次男は暇だから、仕事中の私や勉強中の長男にちょこちょこ話しかけに来るんですよ。で、あんまり相手もできないので、レシピ本とふせんを渡して「食べたいものに貼っておいて。それをお昼ごはんにするから」と伝えたんです。そうしたら黙々と作業してくれて。

——かわいい。

渡したのが山本ゆりさんのレシピ本で、そのなかにレンジカレーうどんがあったんです。水とめんつゆとカレールウ、あと肉とネギとうどんを入れてチンするだけで出来上がり。とても簡単で、長男もひとりで作れるんです。しかもおいしい。すっかり子どもたちがハマっちゃって、作り始めた週は平日4日、レンジでチンするうどんでした(笑)。

外出自粛生活で増えた、家族で食卓を囲む時間

——完全にうどんブーム到来ですね(笑)。ネギはカットしてあるのを用意してるんですか?

いや、長男が自分で切ってます。それで、お昼休みに入るとさっさと自分の分を作って食べる。で、それを見た次男が「ぼくもあれがいい」というので、私がもう1回作って次男と分けて食べる、という感じですね。

——なるほど、レンジカレーうどんの経緯がよくわかりました。それで、夫さんはナポリタン。

これは夫が自分で、冷凍のナポリタンをチンして食べてましたね。


金曜日

私、長男、次男 塩豚うどん、朝ごはんの残りのサラダ


金曜日

夫 ちゃんぽん


——もしやこの塩豚うどんも。

そうです、レンジでチンして作るうどんです(笑)。そのレシピ本には、いくつかレンジで作るうどんのレシピが載っているんですよ。これは豚肉と鶏ガラスープの素と生姜、にんにくで作るんだったかな。子どもがこのうどんシリーズにハマりだしてから、豚肉の冷凍スライスをストックするようになりました。

——それもおいしそうですね。で、夫さんは一人ちゃんぽん。

はい、冷凍のをレンジで温めて食べてました。

——家族がそれぞれ、自分の食べたいものを自由に食べていていいですね。長男くんが自分でごはんを作るようになったのは、休校が始まってからですか?

そうですね。夫も、これまでは帰りが遅くて食事の用意はノータッチだったんですけど、家にいるようになってからは夕飯を作ったり後片付けをしたりしてくれます。

——三食とも家で食べることって、あんまりないですよね。

今まで私は、ランチだけが人が作った料理を食べるチャンスだったんですよね。なので、自分が作ったごはんを食べることに対して、正直、最後の方はちょっと飽きてきました。テイクアウトとかも、そこまでがっつり活用してなかったので……。

でもよく考えたら、家族4人で毎日夕食を食べられるのは豊かなことだな、と思いました。しかも今までよりもゆったりできる。毎日通勤していたときは、19時から20時の間に調理と食事、宿題チェックなど全部詰め込んでいたんです。

——それは大変……!

テレワーク期間は、餃子を包んだり、筍を茹でて筍ごはんを作ったりと、平日も少し時間がかかる料理を作ってみんなで食べることができた。それはよかったですね。

——食の時間が充実したり、家族が自発的に食事作りに参加したりするという、良い変化が起こったんですね。今回は短時間で作れておいしそうなランチの写真、ありがとうございました!

崎谷実穂

札幌生まれ。2012年、ライターとして独立。現在はビジネス、教育関連の記事や書籍のライティングを中心に活動。著書に『ネットの高校、はじめました。新設校「N高」の教育革命』、『Twitter カンバセーション・マーケティング』、共著に『混ぜる教育』。構成協力に『発達障害を生きる』(NHKスペシャル取材班編)など。食に興味があり、ホームパーティ料理を習う連載を担当していたことも。料理をするのも外食するのも好き。
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