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旬をたっぷり味わう「夏野菜の冷やしおでん」

ボルサリーノ関好江の笑食同源おしゃべりごはん #40

FOOD
2023.08.24

芸人ボルサリーノ関好江さんに料理を作ってもらいながら、おいしさのポイントなどを伺う本連載。今回は、ぐつぐつ煮込む必要がないのがうれしい「夏野菜の冷やしおでん」。旬の野菜をふんだんに味わえて、卵、タコ、ちくわでたんぱく質もしっかり摂れるので、暑さにエネルギーを持っていかれがちな夏の時期の食卓にぜひ。

夏野菜の冷やしおでん


材料(2人前)

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  • つゆ
  • 水…600cc
  • 白だし…100cc
  • 醤油…大さじ1
  • みりん…大さじ1
  • トマト(※)…2個
  • オクラ…3本
  • タコ…150〜200g
  • ちくわ…2本
  • とうもろこし…1/2本
  • ズッキーニ…1/2本
  • みょうが…2個
  • 卵…2個
  • むき枝豆…お好みで

※小ぶりのトマトがおすすめ


作り方

1. 卵は沸騰したお湯に入れ、7分ゆでたら冷水に取り、殻をむく。とうもろこしは3〜4cmの輪切りにし、ラップをして3分ほど加熱する。
2. オクラは板ずりしてヘタの先端とがくを取る。ズッキーニは1〜2cmの輪切りに、みょうがとちくわは半分にカットする。トマトは湯むきをする。タコは一口大に切って串に刺し、枝豆は楊枝に刺す。
3. 鍋につゆの材料とちくわを入れ、沸騰したらズッキーニとオクラを入れて3分ほど煮て火を切り、残りの材料を加える。
4. 粗熱がとれたら冷蔵庫へ。3時間ほど冷やすとおいしいです。

ひんやり感がたまらない!夏だからこそのおでん

くたっとなってしまいそうな猛暑日が続きますが、だからこそ、口にスッと入りやすくて栄養があって、なによりおいしいものを食べて、少しでも元気に過ごしたいもの。

今回教えてもらうのは、そんな気持ちにぴったり寄り添ってくれる、旬の野菜がたっぷり入った冷やしおでんのレシピです。

「具材は、結構なんでもいけます!」と関さん。

用意したのは、色とりどりの夏野菜と、さっと調理ができるたんぱく質。

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一般的なおでんのように、ぐつぐつ長時間煮込む必要はありません。冷蔵庫でひんやり冷やして完成させる、夏ならではのスタイルです。

まずは下準備から。

卵は、お好みのかたさにゆでたものを用意。コンビニなどで販売している、できあいのゆで卵を使ってもOKです。

とうもろこしは、ほかの具材よりも火が通るのに時間がかかるので、輪切りにしたら、ラップでくるんで、電子レンジ(600W)で3分ほど温めておきます。

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オクラは、ほぼまるごと入れます。まな板の上に塩をまぶし、ゴリゴリ押し転がしながら板ずりをしたら、ヘタの先端とがくを取りのぞいて。

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ちくわとみょうがは半分にカット。ズッキーニは1〜2cm程度の輪切りにします。

トマトは、口当たりをやわらかくするために、湯むきをしておくのがおすすめ。おしり(ヘタと逆側)に十字の切れ目を入れたトマトを、沸騰させたお湯の中でコロコロさせ…

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氷水に入れて少し置いたら、するんと皮がむけます。

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「そういえば、昔自分のイベントでトマトのハニーマリネを作って出すことになって、トマトを一気に200個くらい湯むきしたことがありました」と関さん。

200個!

「自分でやるって決めたのに、いざやってみたら、あまりの数の多さに、なんで私今こんなことしているんだろう…って、ちょっと気が狂いそうになっていました(笑)。」

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タコは、一口大にカットしたあと串刺しに。

「おでんのタコ、好きなんです。祭りっぽくなる!」

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「普段おでんに入れるときは、やわらかくなるまでしっかり煮るんだけど、このおでんでは、タコの食感をしっかり楽しみたいから、煮込まなくてOKです!」

枝豆も一粒ごと、楊枝に刺していきます。

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「労力のわりに、食べるとあっという間になくなっちゃうけど(笑)、枝豆を楊枝に刺すと、子ども達とかが喜んで食べてくれるんです。」

煮込み時間は少し。あとは冷蔵庫で冷やすだけ

おでんつゆの作り方は、とてもシンプル。水に白だしと醤油、みりんを入れて沸騰させたらOKです。

「冷やして食べることをふまえて、普段よりも少し濃い味付けにしています」と関さん。

まず最初に入れるのは、ちくわ。沸騰したらズッキーニとオクラを入れます。

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お鍋は土鍋でも大丈夫。食材の量が少ない場合にはフライパンでもOK。

3分ほど煮たら、あとの食材を一気に投入して…

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そのあとはもう、煮込む必要はありません。

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粗熱がなくなるくらいまで冷ましたら、冷蔵庫でキンキンに冷やして完成です。

猛暑にくたっとしてしまったときにも、するっと食べられる

赤、緑、白、黄色、むらさき。

鮮やかさとひんやり感がたまらない夏おでん。枝豆のぷりんとしたつぶつぶが、アクセントになっていてとてもかわいいです。

なにから食べるか悩む…。

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まずはズッキーニから食べてみたところ、わあ、染み込んだ出汁との相性がいい…!トマトも皮をむいてあるから、口当たりがやわらかくて、すっと体内に吸い込まれていきました。

ほかの野菜たちもひたすらさっぱりしていて、「涼」を食べている感じ。かんかん照りの太陽にエネルギーをがっつり奪われてしまったときでも、これを口にすれば、みるみる心とからだが生き返りそうです。

楊枝に刺さった枝豆は妙に食べやすくて、タコは、関さんが言っていたように、歯応えがちゃんとあることが、この味わいとよく合っている…!卵はちょっと半熟で、ごはんにのせて食べたら最高だろうなぁと思いました。

そして、これまで食べてきたおでんとはまったく違う姿と温度をしていて、煮込み時間も全然違うのに、味はしっかりと「おでん味」なのがおもしろい!

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「誰かが家にくる時とかによく作るんです、おでん」と関さん。

「冷やしおでんには、普段のおでんには入れないような夏野菜も入れているけど、トマトは普段も結構使っていますね。かぶやじゃがいも、里いもなども入れたりします。

名古屋名物のみそおでんだったら、ソーキ(骨付きあばら肉)などの豚肉を煮込んでもおいしいし、あと、お餅を入れてもおいしい!ちなみに、みそおでんも夏食べるとおいしいんですよ。赤味噌(八丁味噌)の塩分が効いているから。」

冷やしおでんも素敵だけど、赤味噌たっぷりのみそおでんも気になってまいりました。

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まだまだ暑さは続きそう。でも、私たちには、今だからこそおいしく食べられる食材や食べ方がある、ということを心にきざみながら、ちょっとでも快適に乗り越えていけたらいいなぁと思います。

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取材・文:ネッシーあやこ
撮影:美坂広宣(SHAKTI)
フードスタイリング:松井あゆこ(Smile meal)

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