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「頼る」罪悪感の正体

編集部通信

LIFE STYLE
2026.06.26

こちらの記事の取材で、冷凍食品協会さんにお邪魔した。冷凍食品がどれだけ手間をかけて作られているか、その結果私たちの「手間」がどれほど軽減されるのか、ということを改めて知って、「いやもう積極的に使っていこう、冷凍食品!!!!」と、思った。日々、おいしさを求めて商品開発に励んでいらっしゃるメーカーのみなさまには頭が下がる思いだ。

この取材の中で、興味深いデータを見せてもらった。

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出典:「冷凍食品利用実態調査」2026年 一般社団法人日本冷凍食品協会

冷凍食品を「手抜きだと思う」と答えた人を世代別・男女別で見ると、35-44歳の女性40%というのが一番多い。私もこの世代に当てはまるのだけれど、この世代は母親が専業主婦という家庭も多く、なんとなく「母親は手作りをしてくれていたよな…」という思いがあるからか、もしくはその世代の価値観をまだ受け継いでいるためか、心のどこかに「手作りしなきゃ」「冷凍食品では申し訳ない」という思いがあるのかもしれない。

ところが、その母親世代である65歳〜79歳の女性のグラフを見ていると、「手抜きだと思う」と答えた人は16.8%と、35-44歳の女性よりもなんと23.2ポイントも少ない。

もはや、私たちの母親世代の人たちは、ほとんどの人が「冷凍食品は手抜きだ」なんて思っていないのだ。データを見ると私たちの世代がそう思い込んでいるだけ、のような気もしてくる。

協会の方たちのお話によると、今や冷凍食品は世代、そして男女問わず多くの人たちがお客さんになっているそう。使い方も多様化していて、私たちが子どもの頃の「お弁当の一品」という使い方だけではなく、夕飯のメインやランチのワンプレートなんかにも活用されているとのこと。そういえば私もよく、おうちで1人でいる時のごはんで冷凍のお好み焼きをよく食べる。

取材のあと、最近人気だという「ワンプレート冷凍食品」を早速買ってみた。夕飯を作りたくない日とか、休日のランチとか、子どもたちに自分でチンしてもらえると助かるな、と冷凍庫に入れておいたところ、早速テスト中の息子が、私が仕事で不在の間に帰ってきて食べていた。

「冷蔵庫と冷凍庫にあれとこれがあるから、こうやって食べてって伝えて…」といろいろと考えることなく、「これチンして食べて!!!」と言えることが、思ったよりずっと楽なことに気づいた。毎日バタバタ過ごしていると「あれ、そうか今日うちの子早く帰ってくるのか!あれ、食べるものあったっけ!」みたいになることがたまに(しょっちゅう)ある。(ないでしょうか……)そんなときにワンプレート冷凍食品はたいへんたいへん便利だった。

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ただ、うちの食べ盛り高校生は「食べた!おいしかった!!もう一個もチンしていい?」と、娘用にと思って買っておいたもうひとつのワンプレートもたいらげていた。ツープレートである。

でもこれだけ手軽で便利だと、高齢世帯でも副菜にメインにと、大活躍なのもよくわかる。私たちの親世代はもう、すっかりと冷凍食品を日々活用しているし、「手抜きだ」なんていう感覚もないのだ。

こうして改めて数字になったものを見ていると、「罪悪感」の正体というのは、自分の思い込みによるところも多いのかもしれないなあ、と思わされる。もちろん、自分が本心でやりたいと思ったことで料理をがんばるのはすばらしいことだけれど(日々お弁当を進化させている友人たちはとってもかっこいい)、そうじゃなくて自分を苦しめてまで「手作りしなきゃ」「頼ることは手抜きだから」と思う必要なんて、ぜんぜんない。

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先日、とってもすてきな器やさんのインスタで、作家さんの器においしそうなサラダがのせられた写真が流れてきた。さすがだなあ、お料理も手が込んでそうだ、なんて思いながらキャプションを読んでいると、工程に「焼肉のたれを混ぜる」と書かれていた。

私はなんとなくびっくりして、そしてびっくりしたことをちょっと反省した。おしゃれな器やさんの、おしゃれな器に盛られる料理は「ていねいに作られた、『たれ』なんかを使わないもの」と、思い込んでいたからだ。だけどその「焼肉のたれ」を使った一品は、見た目にもとても美しく、素敵な器とも合っていて、とってもおいしそうだった。

もしかしたらこういう「思い込み」が、たくさんあるのかもしれないなあ、と、私は思った。そういうことが、知らず知らずのうちに、「罪悪感」につながっていっているのかもしれない、と。知らないだけで、見えていないだけで、「手間抜き」を上手に使う人だってたくさんいる。憧れのあの写真だって、そういうものに助けられた一枚かもしれないのだ。

「こうするべき」という、いつのまにか凝り固まった思いがまだまだどこかにある。今、食卓を担う世代の人たち、特に専業主婦に育てられた人も多い私たち世代の女性には、そういう気持ちが強くなりがちかもしれない、と思う。

だけど、もう大丈夫だよ、と言ってあげていいのだと思う。考えてみればお母さんも冷凍食品をお弁当に入れてくれていた。しかもあの頃の冷凍食品よりも、今の冷凍食品というのはうんと技術革新が進んで、うんとおいしくなっているのだ。協会の方たちは「手抜きじゃなくて、手間抜き」だとおっしゃっていた。忙しい毎日、「手間抜き」を活用しない手はない。

私たちはもっと、もっと頼って大丈夫なのだ。

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