自炊料理家が本気で試してみた!フードチョッパーが便利な話

自炊ラボ #2

LIFE STYLE
2023.02.14

自炊料理家の山口祐加さんが気になる、日々の自炊にあったら嬉しい食品や調理道具を一つ取り上げて、使った様子や感想をお届けする「自炊ラボ」。第二回のテーマは、「フードチョッパー」です。料理をする気持ちがラクに、そして楽しくなる、かなりおすすめの道具のようです!


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第二回のテーマは、なんでもみじん切りにしてくれる「フードチョッパー」。2年ほど前に手に入れてから、愛用しまくっている調理道具です。お手頃価格で電気も要らず、手間のかかるみじん切りが簡単にできるので既にお持ちの方も多いかもしれません。今回はまだ持っていないよ、という方に向けて、これがあるとどう料理がラクに、そして楽しくなるのかをお伝えします。
フードチョッパーはぶんぶんチョッパー(K-and-A)、ハンディチョッパー(講談社)などいろんなメーカーから出ていて、容量や付属品などが少しずつ違います。私が使っているのは後者のハンディチョッパーです。

最初に、ここ1ヶ月ほど改めて積極的にフードチョッパーを使ってみて感じたメリット・デメリットをまとめておきます。

メリット
・みじん切りがあっという間にできる。特ににんにくや玉ねぎを切るときに助かる
・電気を使わないので、気軽に使える。キャンプにも持っていける
・取っ手を引っ張る回数を変えれば、大きさも簡単に変えられる
・ぶんぶんと紐を引っ張るのが楽しい
・離乳食や嚥下食が作りやすくなる

デメリット
・たくさんみじん切りをしたいときは容器が小さいと何度も繰り返す必要がある(けれどそれらを包丁で切ることを思えばずっとラク)
・容器に入るように野菜は切らなければならないので、包丁とまな板は出す必要がある
・細いねぎやニラなどはうまく切れない
・筋が多い肉はうまく切れない

餃子を作ってみた

フードチョッパーの価値が一番わかる料理。それは餃子です。餃子といえば野菜をひたすらみじん切りにしなければなりません。キャベツや白菜などの葉物がまな板からはみ出て、細かい野菜が調理台や床に散らばるあの切なさ…。餃子は大好きだけど、みじん切り、そして周辺の掃除が面倒で作る頻度が落ちてしまう。そんなあなたに!と、テレビショッピングばりにおすすめしたいのがフードチョッパーです。

白菜やキャベツ、白ねぎのみじん切りはお手の物。最初に容器に入れる野菜の大きさと量にもよりますが、10〜20回取っ手を引けばみじん切りができます。今までみじん切りで悩んでいたあの気持ちがスカッと晴れるよう。

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一方で、細い青ねぎやニラは形状が細くて空洞がある、あるいは薄いため、少し雑な仕上がりにはなってしまいます。こちらは普通に切った方がはやくてきれいに仕上がりますが、餃子は全部混ぜてしまうのでどちらでもOK。

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包丁で切るのとフードチョッパーを使うのとでは、速さは2倍、精神的なハードルはグーンと下がりました。そして、ぶんぶんと取っ手を引っ張るのが単純に楽しい。子どもにお願いしたら喜んで手伝ってくれると思います。

洗う時は、分解してプラのボウル、カッター刃、蓋を洗うだけ。みじん切りの手間から比べれば喜んで引き受けようという手軽さです。

具だくさんスープにも大活躍

冷蔵庫にある中途半端な野菜をかき集めて作る洋風の具だくさんスープ。こんなときにもフードチョッパーが使えます。

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玉ねぎのみじん切りは、料理家の私でも毎回「涙が出るからやだな…」と思います。けれどフードチョッパーなら、ざっくりと切って容器に入れるだけ。切り終わって蓋を開けたとき少し目に刺激を感じますが、包丁でみじん切りするよりも俄然ラクです。

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匂いが手につき、小さくて切りづらいにんにくのみじん切りも楽々切れます。にんにくをたくさん買った時は、みじん切りにして瓶に入れ、オリーブオイルをひたひたに注いだ「にんにくオイル」を作ります。これがあればいつでも炒め物やペペロンチーノが作れます。「にんにく 1かけ みじん切り」という、地味な料理のハードルも超えられます。

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セロリの葉やにんじんも切って、あとは鍋で炒めて水を注ぎ、お好みの加減でスープを作れば完成。

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以前ご紹介したレンズ豆の具だくさんスープがすぐ作れます。離乳食や嚥下食を作るのにもぴったりですね。

鶏むね肉やえびもみじん切りに

肉類もいけるのではないかと思い、鶏むね肉を入れてみるといとも簡単に細かくなりました。

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その中にねぎや調味料を直接入れて和えればボウルを使わずにすみます。食感は普通のひき肉よりも肉感が残っていて、弾力があっておいしい!

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鶏むね肉一枚を買っても、家族が少ないと食べきれないことがあるので、こうしてひき肉にできると料理のバリエーションも一気に増えますね。

えびワンタンを作る際にえびのみじん切りもやってみました。こちらも大成功。肉やえびは柔らかく粘り気があるので、細かく切ろうとすると包丁が滑って危ないこともありますが、フードチョッパーならその心配がないですね。

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ちなみに鶏もも肉でもやってみましたが、こちらは筋が絡んで理想のサイズまで細かくなりませんでした。メーカーはフードチョッパーで肉を切ることを推奨していないようですが、それが理由かな?と推測します。個人の責任の範囲内で、いろいろと試してみるのはありかと思います。言わずもがなですが、肉を切ったときは念入りに洗浄しましょうね。

こんな人におすすめ

・野菜を切る・調理する時間を省きたい忙しい人
・包丁を使わずに料理したい人
・切る作業を怖いと感じてしまう人
・離乳食や嚥下食を作っている人
・子どもに料理のお手伝いをしてほしい人

今回、フードチョッパーでいろんな食材を切ってみて、これはいけるかな?と思ってトライしてみること自体が実験のようでおもしろいなと感じました。「ぶんぶん」と取っ手を引っ張る作業が単純に楽しく、調理時間も短くしてくれる上に楽しみももたらしてくれるいい道具です。すでに持っている人も多いので、気になる人は料理好きのお友達に「使ってみてどう?」と聞いてみるのもいいですね。頼れる道具にはとことん頼って、自炊を楽しみましょう!

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