ルールを作って、楽しいおやつ

六車奈々の子育てコラム「あいことばは、まあいっか」 #26

2022.04.22

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「おやつ」は、子どもにとって楽しみの一つ。ですが親にとっては、
「お腹が膨れて、食事をちゃんと食べないのでは?」
「肥満にならない?」
など、悩ましい問題ですよね。

子どものおやつ、どうしたら良いだろう?そう悩んでいる保護者の方は多いのではないでしょうか。私自身もおやつについては色々と考えますし、おやつに関するご質問もよくいただきます。

結論からお伝えすると、子どもにとっておやつは大切です。特に幼児期はまだ胃袋も小さく消化能力も低いため、おやつは「第4の食事」三食で足りない栄養素を補うことが、おやつの最大の目的です。

ということで今回は、我が家で実行している「おやつ」のお話です。

子どもは新陳代謝が著しい!

赤ちゃんはどれくらいの細胞数で生まれてくるかご存じですか?
最初はみな「受精卵」という、たった一個の細胞から命が始まりましたよね。この受精卵は、お母さんの胎内で細胞分裂を繰り返し、一個の受精卵が二個に、二個が四個に、四個が八個に…と次々と分裂を繰り返します。

妊娠したとき、おへその下あたりから下に向けて黒い線が浮き出ませんでしたか?私もうっすらと浮き出てきて「なんだろう?」と調べたところ、「自分が細胞分裂をした名残り」だということがわかり、感動しました!

この正中線は生まれた時から男女問わず誰もがあるのですが、普段は薄くて肉眼では見えないほど。ところが女性は妊娠し、お腹の中で赤ちゃんが盛んに細胞分裂を繰り返すと、自分が細胞分裂したときの名残が浮き出てくるのです。いやぁ、本当に人間の体ってすごいなぁ。神秘的ですよね。ちなみに鼻の下にある溝や舌の裏も、細胞分裂の名残といわれているのですよ。

細胞分裂を繰り返した胎児が「おぎゃあ!」と出てくるときには、約3兆個もの細胞になって誕生するといわれています。たった一個の受精卵が3兆個にまで分裂するなんて、胎内でどれほどのドラマが繰り広げられたのだろう。見えるものならずっと観察したいくらいです!こうして誕生した赤ちゃんは、生まれてからも新陳代謝を繰り返し、成人になる頃には細胞数が約60兆個にまで増えるといわれています。

成熟した大人の新陳代謝は落ち着いており、日々死にゆく細胞と生まれてくる細胞の数に大差ありませんが、子どもの新陳代謝はすごい勢いです!
爪が伸びるの、早いでしょう?
ケガが治るの、早いでしょう?
蚊に刺された後だって、48歳の私がまだかゆいときに、娘はあっという間に治っています(笑)。

そうなのです。子どもは盛んに細胞分裂を繰り返し、細胞数を増やしているのです。
その原料となるのは、「自分が食べたもの」だけ。だからこそ、体がぐんぐん成長する子どもは、毎日たくさんの栄養素が必要になります。しかしながら幼児期はまだ胃が小さく、消化能力も低いのです。
こうして考えると、おやつは栄養を補う上で必要不可欠だということがわかりますし、「おやつ=お菓子」にも直結しませんよね。

だからといって、おやつの役割は「補食」だけではありません。
おいしいおやつを頬張りながら、ちょっと休憩したり、気分転換をすることもおやつの魅力。ワイワイ会話をしながら、家族や友達とコミュニケーションを深めることも、おやつならではの大切な時間です。

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おやつは、ルールを決める!

では、子どものおやつはどのように楽しめば良いでしょうか?
私が大切にしているのは、ルールを決めておくことです。

あくまで基本のルールなのでガチガチで融通が効かないわけではありませんが、ルールがあるからこそ基準が生まれます。この基準をもとに、おやつを楽しむことが大切だと考えています。

我が家で決めているおやつのルールは、この三つ。

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1. 回数を決める

娘は、おやつが大好き。休みの日は朝から「おやつ食べていい?」が始まり、日に何度もおやつコールが入ります(笑)。ですが親としてはその度に「いいよ」というわけにはいきません。

我が家では、おやつは「平日は一回」「休みの日は二回」と決めています。平日は保育園からの帰宅が18時をまわるので夕食後に一回。休みの日は朝10時と午後3時です。

基本的にはこのルールを守りますが、ときには例外も。水泳のテストで合格した時や、運動会で頑張った日などは、ちょっとオマケ。「今日は頑張ったから、特別にね!」と、娘もごほうび感を味わいながら、プラスアルファのおやつを楽しみます。

2. 量を決める

「おやつでお腹いっぱいになって夕飯を食べられない」というのは、本末転倒。一般的におやつの目安量は、「1日に必要な総エネルギーの約10~15%」とされています。

食事量や運動量、体格によっても異なりますが、
・1〜2歳までが100〜150kcal程度
・3歳以降では約150〜200kcal程度
が理想といわれています。

我が家でも、お腹いっぱいになるほどのおやつを食べさせることはありません。小腹がちょっと満たされるくらいの量を見ながら、食べさせるようにしています。

3. 時間を決める

子どもが欲しがる時にいつでもあげていると、偏食やムラ食い、だらだら食べ、肥満や虫歯の原因につながります。おやつの時間は、きちんと決めることが大切。

おやつの時間は、食事と食事のちょうど間の時間帯が良いとされており、
・1~2歳児
 →午前(朝食と昼食の間)と午後(昼食と夕食の間)の1日2回
・3歳児以降
 →午後に1回
といわれています。

娘は6歳なので、休みの日は「3時のおやつ」としてあげていますが、実際のところ、娘はお昼にしっかり食べていても、3時くらいになると小腹が減ります。ですからこのタイミングでのおやつは、程よい満足感があると同時に、夕食にも影響を与えないので、ベストだと実感しています。

ちなみに大人にとっても「3時のおやつ」はベスト。その理由は、以前のコラムに書いていますので、ぜひご覧くださいね。


以上が我が家での基本的なルールですが、加えてこちらを意識するようにしています。

食事で不足だと感じた栄養素をとり入れる

たとえば外食が続いた時、「野菜不足(主に食物繊維)だなぁ」と感じることがあります。便秘で苦しむとかわいそうなので、そんなときは「ヨーグルト&オリゴ糖(以前のコラム参照)」や「納豆」など、腸に良いおやつを選びます。

またカルシウムを意識して小魚やチーズを選ぶこともあれば、果物を選ぶことも多いです。旬の果物はビタミンやミネラルたっぷりで体の調子を整えてくれ、おいしいだけでなく栄養面でも嬉しいので、冷蔵庫に常備しています。食事の後だと、子どもの小さな胃ではどうしても量が少なくなってしまうので、その分、おやつで果物を出してあげます。ちなみに野菜もそうですが、旬のものを選ぶのがベスト。一年の中で最も栄養価が高く、お値段が安いのが最大のメリットです。

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水分も忘れずに

動きまわる子どもたちは、水分も不足しがち。おやつの時間には飲み物も忘れずにあげています。娘は、今では自分で水を入れて飲んでいますが、生後8ヶ月頃からストローで飲めるように練習をし、いつでもお水が飲めるように娘の手が届くところにコップを置いていました。

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生後8ヶ月の娘。飲みたくなったら、いつでもコップの水を飲めるようにしていました。

その結果、娘は私が思う以上に水をよく飲んでいたことに驚きました。水をこまめに飲む娘は、ずっと便秘知らず。元気のバロメーターである「バナナうんち」の80%は水分といわれており、こまめに水分補給をすることは便秘予防にもつながります。

おやつは楽しいのが一番!

とはいえ、私が何より大切にしているのは「子どもがおやつを楽しめる」ということ。あまり神経質にならずに、まずは楽しいおやつ時間を作ることを一番に考えています。大人だって、毎日のおやつは楽しみですものね。

一緒にホットケーキを焼いたり、一緒に知育菓子でお菓子を作ったり。年齢ごとに、親子で楽しめるおやつも変わってきます。こうした成長も楽しみながら、日々のおやつを楽しんでいます。


「ルール」を決めた中で、おやつを「楽しむ」。
うまくバランスをとりながら、おやつを満喫したいですね!

六車奈々

京都府生まれ。1989年にモデルとしてデビュー。

女優、タレントとして活動しながら、2016年に“六車奈々の『食べる美人塾』”をスタートさせ、女性を対象とした美と健康に関する講演活動に取り組んでいる。

2019年には国家資格である保育士を取得。1児の母として自ら育児を楽しみながら、育児の楽しさと知識を伝える活動もスタートさせる。

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イラスト:あきばさやか
撮影:馬場伸子(SIGNO)
ヘアメイク:城所とも美

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