お母さんのおでかけ後、子ども・お父さんも楽しくなる方法!

六車奈々の子育てコラム「あいことばは、まあいっか」 #28

2022.06.21

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「ママ、行かないで。ママと離れたくない。」
早朝の生放送に出演するため、都内のホテルに前泊した日のこと。家を出ようとする私に抱きついて、娘は泣きながらこう言いました。

働く母としてこの言葉は一番つらいです。胸がズキンと痛みました。私は娘を抱き寄せて気持ちを受け止め、少し落ち着いたところで家を出ました。

そんな話を SNS で呟いたところ、娘と同じ6歳のお子さんを持つお父様から書き込みがありました。

「うちは妻がバイトに行っただけで夕方になるとギャン泣きです。泣いた時に、パパは何をしてあげたらいいんですかね??」

近頃は育児に主体的に取り組むお父さんも増えたものの、お母さんが出かけたあと泣き止まない子どもとどう過ごせば良いのか、困っているお父さんの話もよく耳にします。
読者の皆さまのご家庭では、いかがですか?

実は我が家の場合、冒頭のような状況でも、娘はそのあと気持ちを切り替えて、お父さんと楽しく過ごしています。
あまりに楽しい時間を過ごしたのでしょう。私が帰宅すると、娘は決まって
「パパとお風呂に入る。」
「パパの隣でごはん食べたい。」
「パパと一緒に寝る。」
と、「パパっ子」になっています(笑)。
むしろ私が出かけることは、父娘の絆を深める意味でも良いことだと思うくらいです。

そこで今回は、お母さんが出かけた後の、お父さんと子どものお話。

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数日前から「ワクワク」に転換

我が家では、私が仕事や会食で家にいなくなるとき、数日前からそのことを伝えます。まず私がカレンダーを見せながら、「せりちゃん、お母さんはこの日お仕事で遅くなるから、お父さんとお留守番お願いね」と話します。

すると夫が、すぐに続けます。

「せりちゃんさ、お母さんいない間に二人で映画見ようぜ!」

夫のねらいは、発想の転換です。
お母さんがいない=悲しい」から「お母さんがいない=いつもならできないことがやれる!」と、プラス思考になるように盛り上げているのです。

実のところ、冒頭の前泊の時も、前日までは「ママに内緒で夜更かししようね!本いっぱい読んでね!」と、ワクワクしていました。そして、私が家を出る瞬間は寂しくて泣いたものの、その後は気持ちを切り替えて、二人の時間を満喫。5〜6冊の本をガバッと持ってきて、「パパ読んで〜!」と、楽しい時間を過ごしたようです。

この、「お母さんがいなくなる数日前から、ワクワクへとリードしていく」のは、我が夫ながら良いアイディアだなぁと、いつも感じています。

当日は、3ステップで前に進む

お母さんがいない時間が「お父さんとの秘密の時間」とワクワクになってはいるものの、いざ目の前でお母さんがいなくなってしまうと、すぐに気持ちを切り替えるのは難しいものです。そこで我が家では、「3ステップ」で少しずつ気持ちが切り替わるようにリードしています。

1. ハグして気持ちに寄り添う

お母さんが家を出た直後の子どもは、「悲しい・寂しい」という気持ちの真っ只中。まずは、その気持ちに寄り添ってあげることが大切。
「大丈夫だよ」と、子どもを膝に乗せたり、ハグをして、温もりを感じながら気持ちに寄り添ってあげると、子どもは心が落ち着きます。ハグが親子ともに心に良い影響を与えることは、以前のコラムでも書いた通りです。

2. 先の見通しをリード

気持ちに寄り添いつつ、次にすることは「見通しのリード」です。つまり「この悲しい時間はいつまでも続かない」という、先の見通しを伝えるのです。先の見えない暗闇にいると、大人だって不安になりますものね。

「お母さんは、お仕事が終わって7時には帰ってくるよ。」
「お母さんはお買い物に行っただけだから、すぐに戻るよ。」

と、先の見通しを伝えることで、ゴールがあることに安心します。大人は自分で見通しを立てることができますが、まだ幼い子どもの場合は、親がリードをしてあげると、いずれ自分でも見通しを立てられるようになります。

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3. 気持ちの切り替えをリード

先の見通しが明るいことを理解したら、最後は気持ちの切り替えをリード。

「じゃあ、お母さんが帰ってくるまで、お父さんと一緒に楽しいことしよう!何する?」

と、今の時間を楽しめるように提案。お父さんと一緒にブロックを難解に組み立ててみたり、寒い冬に外で遊んだあと「肉まんデビュー」をしてみたり、父娘だけの時間を満喫。

私が帰宅すると、「ママーっ!」と飛びついてきて、お父さんとの楽しかった話をたくさんしてくれます。


我が家では娘が言葉を理解できるようになった頃からこのように接してきましたが、その結果、最近気づいたことがあります。それは、娘の「気持ちの切り替えの早さ」です。

以前、楽しみにしていた従姉妹とのお泊まり会が中止になってしまった時のこと。何日も前から指折り数えていただけに、そのショックたるや相当で、聞いた瞬間は号泣。かわいそうなほどでした。ですが、慰めながら気持ちの切り替えを促していくと、想像以上の早さで気持ちを整理して次へと切り替え。「私よりポジティブじゃないか!」と感心すると同時に、「これまでの経験の積み重ねだなぁ」とつくづく思いました。

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「辛いことがあっても、ネガティブな感情を引きずらず、気持ちをポジティブに切り替える」は、生きていく上で非常に大事なことです。最近、大手企業の労働組合から「ストレスコントロール」についてよく講演依頼をいただきますが、そこで話すのが「気持ちの切り替え」です。これはストレスコントロールにおいても、とても大切なことなのです。

正直なところ、ここまで計算していたわけではなかったのですが、娘の切り替えの早さはこれからの人生で大いに役立つと感じています。


子どもを家に残して出かける時、後ろ髪を引かれる思いをしているお母さんは多いと思います。出かけたお母さんも、お留守番の子ども・お父さんも、みんなが楽しいとハッピーですね!

気持ちを切り替えられるように、少しずつリードしてあげること。それだけで、子どもは気持ちを整理しやすくなります。ぜひ、参考にしていただければ嬉しいです。

六車奈々

京都府生まれ。1989年にモデルとしてデビュー。

女優、タレントとして活動しながら、2016年に“六車奈々の『食べる美人塾』”をスタートさせ、女性を対象とした美と健康に関する講演活動に取り組んでいる。

2019年には国家資格である保育士を取得。1児の母として自ら育児を楽しみながら、育児の楽しさと知識を伝える活動もスタートさせる。

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イラスト:あきばさやか
撮影:馬場伸子(SIGNO)
ヘアメイク:城所とも美

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