おやつ感覚で食べるしあわせ!子どもに大人気の夏にピッタリな「とうもろこしのかき揚げ」

枡田絵理奈の「聴くコラム」 #3

FAMILY
2020.08.05

枡田絵理奈の「聴くコラム」

元TBSアナウンサーで、現在は広島在住フリーアナウンサーの枡田絵理奈さんによる「聴くコラム」。毎回「食」にまつわる様々なお話をしながら、枡田さんおすすめの「おうちごはん」を1品紹介してもらいます。第三回は、食育実践プランナーとしてのアドバイスを交えながら、おうちで子どもたちと食を楽しむ工夫を話してくれました。そして、今回おすすめのレシピは、お子さんの大好物「とうもろこしのかき揚げ」。簡単でおいしい!レシピとともに、ぜひコラムをお楽しみください。


音声を再生してお楽しみください。


トークテーマは「子どもと楽しむ食」

こんにちは!枡田絵理奈です。今回も広島の自宅からお送りしています。夏ですね〜。 今年は夏休みのイベントがほとんど中止になっているので、どうしたら子どもたちが飽きずにこの夏休みを過ごせるかなぁと、おもちゃの金魚すくいや夏祭りといった家の中でできるイベントを開催して、楽しく過ごすようにしています。

今年はみなさんも子どもがおうちで過ごす時間が多いと思います。今回のテーマは「子どもと楽しむ食」ということで、子どもと楽しく食事をするうえで普段から気をつけていることや工夫していることを、食育実践プランナーとしての視点を交えながら、お話ができればと思います。そしてコラムの後半では、子どもたちと楽しみながら一緒に作れる「とうもろこしのかき揚げ」の作り方もご紹介します。 ぜひ最後までゆったりと聴いてくださいね。

子どもと過ごす毎日と食事の準備の大変さ

わが家には、4歳の男の子、そして2歳と、10ヶ月になる女の子がいます。3人も子どもがいると、食事の準備ってとっても大変です!最近だと、一番下の娘はキッチンの柵にしがみついて、動物園のゴリラみたいにガチャガチャガチャ!開けろ〜開けろ〜!とアピールしてきたり、食いしん坊の真ん中の娘は、「お腹すいたぁ〜!」と言って私が料理をしている側からどんどん味見をしていって、もう食事の時間には全部なくなってしまうんじゃないかというくらいたくさん食べてしまったり(笑)。

そして、長男はとっても陽気な性格なんですが、私が料理をしているときにダンスを踊って「ママー!見てる?みて、みて!」と言ってきて、「うーん見てるよー」と言いながら野菜とかを切りつつちょっと手元をみてると「全然見てないじゃん!」と怒られちゃったりするので……(苦笑)。なかなか大変だなぁ、今は手の込んだ料理は作れないなぁと思いながら、がんばってササッと料理をするようにしています。

そんなわが家ですが、今のところありがたいことに、子どもたちは好き嫌いがほとんどないんです。それはたまたま何でも食べる性格だったからかもしれませんが、もしかすると食育実践プランナーの勉強が役に立っている部分もあるかもしれないので、少しでもみなさんの参考になれば嬉しいなと思いつつ、今日はわが家の例をご紹介しますね。

子どもが食に愛着を持つために実践していること

わが家では、食材に親しみを持ってもらうことをとても大事にしています。なので、普段スーパーへ買物に行くときは、なるべく子どもたちを連れて行くようにしています。そのときに「ママは今日これとこれを作ろうと思うから、この野菜を買うって覚えておいてね!」と言っておいて、スーパーに着いたら「じゃあピーマン探して?」とか「じゃがいも探してください〜」と言って買い物に参加してもらうんです。

そうすると子どもたちが一生懸命食材を探してきて、「ママ、ピーマンあったよ!」とか言うんですね。子どもって自分が見つけてきたピーマンだと、すごく愛しいものというか、愛着を感じるみたいで。そのピーマンを「僕がレジまで持っていくんだ〜」とレジへ持って行ってもらったり、そういう経験をさせています。

また、野菜を選ぶときには「どれがおいしいかなぁ〜」と一緒にりんごの裏側を見てみたり、スイカのおしりをトントンと叩いてみたりして「これ熟してそうだね」って感じで、一緒に野菜の目利きをしています。また、「とうもろこしが増えてきたね、もうすぐ夏なんだね」とか「スイカが増えてきたね、これ夏のものなんだよね」と、季節感というのも子どもたちに学ばせるようにしています。

子どもがやる気をだす、料理のお手伝いキーワードは……接待!

買ってきた野菜の下ごしらえは、子どもたちにも手伝ってもらいます。もちろん子どもたちができることって限られているので、レタスをちぎるですとか、子ども用包丁で簡単なものを切ってもらうんですが、まぁお手伝いとは名ばかりで……ほぼもう接待でして(笑)。

「うわ〜!すごいね上手だね!天才なんじゃない〜!」などと褒めながら、色んな野菜を切ってもらっています。あとわが家では2歳ぐらいから、卵を割る練習もさせているんですが、失敗してもとにかく褒める!接待!という形でお料理の下ごしらえを手伝ってもらっています。

それから、野菜を切るときはその野菜の切る前の姿を見せてあげて「これ切ったら何色になると思う?」「どんな形で種が入っているかな?」というようなクイズを出して、実際に切ったらこうなってました〜!と、食への興味を湧かせるようにしています。

こうやって一緒に料理の下ごしらえをしていると、本当に野菜への興味や食材への興味が湧くみたいで「僕が切ったこのお野菜おいしいね!」なんていいながら食べてくれます。

ちなみに、まだ1、2歳で包丁を使うと危ないときや、お手伝いしたいといっても、させてあげられないときには折り紙で代用をしています。例えば、黄緑の折り紙をレタスに見立ててちぎってもらったり、赤の折り紙をくるくるとまとめてトマトといったりして、それを一緒にお皿に盛り付けて、パパの料理として食卓に出すようにしています。

そうすることでパパも癒やされるし、子どもたちも食に親しみを持ちながら楽しめるんです。

楽しい食卓のために「褒める」と「無理しない」を意識

食べる時の工夫ですが、私はとにかく少なめに盛り付ける!ことを大事にしています。

「もったいないから食べなさい!」と叱ってしまうことをどうしても避けたくて……。「全部食べたね〜。えらいね〜」と言って、「おかわり!」という言葉をなるべく引き出して、褒めるような食卓を意識しています。

それから、ちょっと苦手そうな食材や食べにくそうなものは、串や爪楊枝に1つ1つ刺して、見た目に少しアレンジを加えることで、子どもたちも「楽しそう!」と結構パクパクと食べてくれるので、そうやって出すようにしています。

また、実は子どもの好き嫌いって、味そのものよりも、それを食べた時に「ちゃんと食べなさい!」と叱られたことによる、脳に刻まれた不快な記憶とその味が結びつけられているのが原因の一つらしいんです。

小さい頃は味覚が未発達ですし、成長とともに食べられるようになるものもたくさんあるので、食べられない食材があった時には無理をせずに「大丈夫だよ〜。でもこれママはとっても大好きなんだよ」と言って、おいしそうに食べる姿を見せて、あまり焦らないようにしています。

とはいいましても……食への興味や好き嫌いというのは、子どもによっても全然違いますし、成長段階によっても異なりますので、 親も子どもも一緒に楽しく食べることが一番大切だと思います。 私のやり方が「正解」ということはありませんし、 何か参考になることがあればぜひ取り入れてみて、 それぞれのご家庭にあったやり方で食を楽しんでくださいね。

とうもろこしのかき揚げ

さて今回の わが家のおうちごはんは、堂林家で大人気のメニュー「とうもろこしのかき揚げ」です! この時期に本当にピッタリのお料理です。子どもたちには、ひげ根をとってもらったり皮を向いてもらったりというお手伝いもしてもらいます。

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材料

  • とうもろこし…1本
  • 『コツのいらない天ぷら粉』(日清製粉)…50g
  • 水…80g
  • コンソメスープの素…小さじ1
  • 揚げ物用の油…適量

作り方

1. 包丁でとうもろこしの実を削ぐ。(板状でも粒状でもOK)
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2.  『コツのいらない天ぷら粉』を水で溶き、そこにコンソメスープの素を入れて混ぜる。
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3. 2にとうもろこしを加える。

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  • とうもろこし以外にミックスベジタブルを使うのもおすすめです!
4. スプーンですくって、180度に熱した油で揚げる。浮いてきたら取り出す。
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わが家は天ぷらが大好きなんですが、食べる時につゆや塩をつけすぎてしまうなど、塩分の心配があります。でもこうやって衣に味がついていれば、そのままおやつ感覚で食べることもできますし、コンソメ味がとてもおいしいのでおすすめです。

それから包丁を使うの面倒くさいなぁと思うときや、とうもろこしだけでは足りないときには、ミックスベジタブルで作ってもとても簡単でおいしいです。そうすると人参やいんげんといった、子どもがあまり得意ではない食材も、コンソメ味のおいしい天ぷらになるので、喜んでサクサクっと食べてくれています。

大人に出すときは、コンソメの代わりにだしの素を入れても一味違っておいしいので、ぜひ試してみてくださいね。

さいごに

枡田絵理奈の「聴くコラム」、今回もお楽しみいただけましたか?ただでさえ暑くて、火を使ったりするのもしんどいような時期に揚げ物を提案してしまって、ちょっと申し訳ないなぁとは思いますが……(笑)。とっても幸せになれる味ですので、余力があるときにでも作ってみていただければと思います。思った以上にとっても簡単です。

さぁ、というわけでみなさん次回またお会いしましょう。枡田絵理奈でした!

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文・音声編集:佐々木沙枝
カバー写真:前康輔

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