副菜に困ったときの救世主!たった5分で完成する「エビのクリーム煮」

枡田絵理奈の「聴くコラム」 #5

FAMILY
2020.10.05

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元TBSアナウンサーで、現在は広島在住のフリーアナウンサー枡田絵理奈さんによる「聴くコラム」。毎回「食」にまつわる様々なお話をしながら、枡田さんおすすめの「おうちごはん」を一品紹介してもらいます。

第五回のテーマ、思い出の食べものや母の味について。そして今回のレシピは、短時間で作れる万能な副菜「エビのクリーム煮」です。簡単でおいしい!レシピとともに、ぜひコラムをお楽しみください。


音声を再生してお楽しみください。


記憶に残っている食べものと、忘れられない母の味

アイスムをご覧のみなさん、こんにちは!枡田絵理奈です。本日も広島の自宅からお送りしています。今回は忘れられない思い出の食べものや、子どもの頃の母の味についてお話ししたいと思います。

食べものの記憶って、食べものそのものだけじゃなくて、その時のできごとや気持ちと一緒に覚えていたりしませんか?みなさんも今までの食の思い出を考えながら、聴いていただけたら嬉しいです。

コラムの最後ではおうちで作れる「エビのクリーム煮」の作り方もご紹介します。ぜひ最後までゆったりと聴いてくださいね。

創作料理が得意な母の手料理は一期一会

忘れられない思い出の食べものというと、小さい頃に食べていた家庭の味だったり、初めて作った料理だったり、人によって色々あるのではないかなと思います。

今回、アイスム編集部から、このテーマをいただいて、じゃあ小さい頃の味を思い出してみようかな、そういえば思い出の母の味って何だろう?と考えたときに……ないな!(笑)という結論になったんですよね。

うちの母はお料理がすごく上手です。でもなんというか創作料理の天才で、そのときに冷蔵庫の中にあるもので、感覚的に作ってしまう人なんですね。なので、それをどうやって作ったかということを全く覚えていなくて、基本的に同じ料理が出てこないんです(笑)。母の料理は、どれもおいしかった記憶はあるんですけど、実家に帰ったときに「ねぇ、あのときのあれ作って」というのがほとんどないというのが、正直なところです(笑)。

母が作ってくれたお弁当が大好きだった学生時代

そんな中で母の味として思い出すのは、お弁当。私は小中高と横浜の学校に通って、大学は東京だったのですが、母は中学校から毎日お弁当を作ってくれていました。高校では学食や購買もあったのですが、母が作るお弁当が大好きで、毎日「作って!」っておねだりしていましたね。

大学に入ってからも、やっぱり母のお弁当が大好きで(笑)。学校の中に学食がいくつもあるのに、私は母のお弁当を持参して、友達が学食のごはんを食べる横でお弁当を食べていました。それだけ大好きだったんですね。

母のお弁当は冷凍食品だって入っているし、簡単なおかずだったりするんですけど、なんだかとっても温かく感じておいしくて。普段冷めたごはんっておいしくないのに、あのお弁当箱に入っている冷めたごはんは不思議とおいしかったですね。

いま自分が母親になって、子どもの幼稚園のお弁当を作っていると「めんどくさいなぁ。朝からしんどいわ〜」と思うことが多々あって(笑)。学食とか購買といった、ほかの選択肢があったにも関わらず、母のお弁当を食べたい!という私のリクエストに、一度も文句を言わず作ってくれた母には、今になって感謝の気持ちが湧いてきました。

母の手料理は再現率100%!そのひみつとは

そんな母の手料理にも、いくつかの定番料理はありまして。たまに作りたいなぁなんて思って、「ママの作ってた、あのおいしい牛すじのこんにゃく煮たやつ、教えてよ」というと、「ああ、あれすき焼きのたれで煮るだけ」と言われたり(笑)。

それから、母のそぼろ丼も大好きなんですが、色々工夫しても母親の味に近づかないなぁと思って、電話して作り方を聞いたら「ああ、あれすき焼きのたれ」って言われて……(笑)。

なんか、だいたいすき焼きのたれで味付けしてたんだなぁと思って、意外と母もそうやって楽をしていたというか、いい感じに手抜きをしながら家庭料理を作っていたんだなと感じました。おかげさまで、すき焼きのたれを使うだけなので、再現率100%で母の味を受け継ぐことができています。

すき焼きが繋いでくれたTBSとの縁⁉︎

せっかくすき焼きの話をしたので、それにまつわる思い出話を一つ。私が大学生の時に、初めて『今半』という老舗のお店ですき焼きを食べたんです。なんだろう、もう口の中に入れた瞬間に肉がとける!という経験を、人生で初めてしました(笑)。

テレビでグルメリポーターの人が「肉がとろける〜」と言うのを、よく聞いていましたが、あ〜肉がとけるとはこのことだったのか!と感じて。もうすごく感動して、おいしくって幸せで、帰り道の電車の中で思い出し笑いをしちゃうくらいだったんです(笑)。

その直後に就職試験があったんですが、エントリーシートに”最近感動したこと”を書く欄があって、そこに”今半のすき焼きを食べたら肉がとけた” って書いたんですね。そうしたら、面接官の人に「みんなお涙ちょうだいじゃないけど、それなりに最近感動したことを書いているのに、一人だけすき焼きの肉がとけたっていう話が書いてあって、何百人、何千人の話を聞いてきた中で急に目が覚めた」と言われて(笑)。

私の中では、本当に純粋に感動したことがすき焼きだったんですけど、そこを面白いと思ってTBSの人たちが私をちょっと気にかけてくれて。というか、それで受かったというのも一つあるのかなぁとも思っていまして……(笑)。

なので、私にとってすき焼きというのは人生を変えてくれた食べ物なのかなと思ったりもしています。すき焼きのたれ然り、今半のすき焼き然り、私はちょっとすき焼きにご縁のある人生なのかな、と感じています。

主人の胃袋をつかんだ、簡単&美味な母のドレッシング

実は母の味でとてもおいしいドレッシングがあって、それがすごく簡単なのでご紹介しますね。すし酢とごま油とスイートチリソース、これをサラダの上にひとまわしずつかけるだけ、というドレッシングなんですけどこれが本当においしいんです!

主人に初めて手料理を振る舞ったときに、そのドレッシングをかけて「このドレッシングお手製なんだ」って言ったら、「これは一生毎日食べられる」って言ってくれたんですね。だから主人の胃袋を掴んだのは、この母のオリジナルドレッシングかなと思っていたりします。こちらもぜひ試してみていただければと思います。

子どもも大人も大好きな、5分で作れる「エビのクリーム煮」

さて、今回ご紹介するわが家のおうちごはんは「エビのクリーム煮」です!

これはですね、子どもも主人も大好きで、食卓に出すとすぐになくなってしまう一品です。みなさん、カレーライスとか、ステーキとか、ハンバーグの日ってつけ合わせに悩むことないですか?そういったメニューで副菜どうしようと思ったときに、これがあると便利なので、ぜひ試してみてください。洋食だったらなんでも合います!


材料

  • むきエビ
  • 生クリーム
  • 塩こしょう
  • 小麦粉
  • オリーブオイル
  • 大葉、ブラックペッパー(あれば)

作り方

1. むきエビに強めに塩こしょうして、小麦粉をまぶす。

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  • 写真ではベビーホタテも一緒に調理しています!
2. フライパンにオリーブオイルを熱し、1を焼く。

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  • バットを使いたくないときは、フライパンにむきエビをのせてから片面だけに塩こしょうと小麦粉を振りかけています!
3. 2に生クリームを加える。
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4. 火が通ったら、子ども用はそのままで、大人用はお好みで大葉のみじん切りやブラックペッパーをかけて完成。

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  • 味が足りない場合は、塩こしょうで調整してください。

このメニューは、タラやベビーホタテでもおいしくできます。エビとベビーホタテを一緒に炒めて作ってもいいですし、私の場合はシーフードミックスとむきエビの冷凍を常備しています。生クリームは、アルミパウチみたいに密閉されているものでしたら、賞味期限が紙パックよりも少し長めなのでおすすめです。

このメニューは5分ほどでできるので、もう一品なにか欲しいけど困ったぞ、となった時に、ササッと作って一品足すようにしています。とっても!おいしいので、みなさんも是非作ってみてくださいね。

さいごに

枡田絵理奈の「聴くコラム」、今回は私の思い出の食べものについてお話させていただきました。みなさん、お楽しみいただけましたでしょうか?

こうやって自分の思い出の食べものの話をしているうちに、子どもたちや主人にとって、私の作るどの料理が思い出の食べものになるんだろう?と考えてみたりしました。将来、子どもたちが小さい頃のことを思い出したときに、楽しい思い出が蘇るような、そんな食卓にしていきたいなと改めて思いました。

アイスムのページから感想やリクエストなどをお待ちしております。「応援しています」などのメッセージをいただいており、とっても嬉しくて、本当に励みになっています!ぜひお気軽に送ってみてください。それでは、また次回お会いしましょう。枡田絵理奈でした!

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文・音声編集:佐々木沙枝
カバー写真:前康輔

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