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夏に食べたい!有賀薫さんの「2色パプリカと鶏のスープ」と「厚揚げのささっと炒め」

耳で楽しむおいしいスープレシピ #43

FOOD
2025.07.24

スープ作家 有賀薫さんの声でお届けする“聴くレシピ”。今年も暑さの厳しい季節がやってきましたね。今回ご紹介するのは、夏が旬のパプリカを使った「2色パプリカと鶏のスープ」。パプリカの甘みとやわらかい鶏肉の組み合わせを楽しめて、赤と黄色の色鮮やかなパプリカが見た目にもうれしい、シンプルながらも食卓を彩ってくれる一品です。そして、サッと作れる副菜として「厚揚げのささっと炒め」もご紹介します。


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2色パプリカと鶏のスープ

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材料(2人分)

  • パプリカ(赤・黃)…各1/2個 ※どちらか1個でも
  • 鶏むね肉…100g
  • 塩…小さじ1/3
  • こしょう…適量
  • 片栗粉…大さじ1
  • コンソメの素…1/2~1/3個

作り方

1. パプリカは種を取って薄切りにして、鍋に入れる。

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  • 大きかったら縦に1/4個の大きさに切ってから横に薄切りにしていくと良いです。食べやすい大きさに切ってください。
2. むね肉は薄くそぎ切りにして塩、こしょう(分量外)を振り、片栗粉をまぶしつける。

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  • 今回は最後にさっと煮て柔らかい状態で食べたいので、薄めに切りましょう。
  • 片栗粉は薄くつけるようにしてください。
3. パプリカを鍋に入れ、水 大さじ2ほど加えてしっかりふたをして中火で3〜4分ほど蒸し煮する。

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  • 厚手の鍋がおすすめです。薄手の鍋の場合は水が蒸発してしまうかもしれないので、途中でふたを開けて様子を見て水を足してください。
4. 水500mLとコンソメの素を加えて煮立てる。
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5. 煮立ったら鶏を1枚ずつ加える。2分ほど煮て火が通ったら、塩、こしょうで味付けする。

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  • 鶏肉はまとめて入れると火が通りにくくなるので、重ならないように一枚ずつ広げながら入れましょう。

厚揚げのささっと炒め

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材料(2人分)

  • 厚揚げ
  • サラダ油(またはごま油)
  • 青ねぎ
  • A
  • 砂糖…大さじ1/2
  • うすくち醤油…大さじ1/2
  • 酒…大さじ1
  • 水…大さじ1

作り方

1. 厚揚げを2cm角ほどの大きさに切り、フライパンにサラダ油をひいて中火から中弱火でカリッと焼く。
  • フライパンが冷たいうちに入れると豆腐の面がくっついてしまうので、しっかり熱してから入れ、焼けるまではあまり動かさないようにしましょう。
2. Aの調味料を混ぜてたれを作る。
3. 厚揚げが焼けたら2のたれをまわしかけ、刻んだ青ねぎを加えて火を止め、全体をざっと混ぜる。

おいしいポイント

  • 鶏むね肉に片栗粉をまぶすことで柔らかく仕上がります。スープにも少しとろみがついて一体感が出ます。
  • 蒸し煮するときは、強火にするとパプリカが焦げてしまうので、水分がなくならないように気をつけてください。
  • 鶏むね肉は加熱するとかたくなってしまうので、煮すぎないのがポイントです。パプリカも加熱して置いておくと色が褪せてきてしまうので、料理の最後に手早く作って、パッと食べるスタイルにするとよりおいしく食べられます。

パプリカの甘みを生かして料理の主役に!

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パプリカはグリルで「こんなに焼いてもいいの?」というくらいまで焼いて、しばらく置いておくと皮がピリピリピリときれいにむけるんです。それを切って、オリーブオイルと塩をかけたら、本当にあま〜くとろとろになって、パプリカだけでごちそうになるんです。まるのままのパプリカがあるときに、ぜひやってみてください!

パプリカって1個が結構大きいですよね。だからサラダとかにちょっと使うくらいだと余っちゃう、なんていう声もよく聞きます。私は、普通は緑のピーマンで作る青椒肉絲をパプリカで作ることがあります。青椒肉絲などの炒め物にして食べると一気に消費できますし、ピーマンとは違う甘さやおいしさがあって、とてもおすすめです。彩りがきれいなので、食卓が一気に華やかになりますよね。

ピーマンは苦味が少しあるので、爽やかな感じの味になります。じゃこと一緒に炒めたり、醤油でちょっとしょっぱく味付けるような、そういう料理はピーマンが合うと思います。一方、パプリカはとても甘いので、パプリカを主役にした料理が合うんじゃないかと思います。甘さを中心にして、そこにオイルを少し足したり、塩でちょっと引き締めたり。

今回のスープ、実は塩の量は少なめなんですが、パプリカの甘みでとってもおいしいと感じられるスープになります。

彩りで料理をより楽しく!

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今回のスープのように、食卓にほんのちょっと彩りがあるとグッとおいしそうに見えますよね。料理の撮影でも、スープの仕上げにちょっと青ねぎをぱらっとふりかけると、周りのスタッフから「わあ〜!」という声が上がるんです。ほんのちょっとのことなんだけれども、料理に彩りが入るとすごくおいしそうな感じがアップするんだなって実感します。ひと手間なんだけど、最後の彩りにちょっとがんばって青ねぎを刻んだり、パセリを入れたり、あるいはサラダの仕上げにパプリカを薄切りにして入れたり、みたいなことを心がけています。

パプリカって最近冷凍品なんかもあったりしますよね。その冷凍品みたいなものを使ってもいいと思うので、ちょっと入れてあげるといいかなと思います。「茶色い料理」みたいなものもあって、それはそれでまた別の魅力があると思いますが、彩りを考えると、もっと料理が楽しくなるんじゃないかと思います。

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撮影:木村琢也