リモートで一緒に作る「ガスパチョ風そうめん」

ボルサリーノ関好江の笑食同源おしゃべりごはん #4 ゲスト:りおなり&桜 稲垣早希

FOOD
2020.07.29

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芸人のボルサリーノ関好江さんに料理を作ってもらいながら、おいしさのポイントなどを伺う本連載。今回はゲストに、子育て中の夫婦を代表して、関さんと同じ吉本興業所属の芸人・桜 稲垣早希さんとその夫でYouTuberのりおなりさんを迎え、一緒にリモートで調理に挑戦します。

作るのは、夏バテしやすい時期でも、するする食べられるそうめんの「味変」レシピ。「めんつゆ以外でそうめんを楽しみたい!」と思ったとき、ぜひ試してみてほしい新スタイルです。


材料(2人分)

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  • そうめん…2束

  • トマト…1個
  • きゅうり…1/2本
  • セロリ…10センチくらい
  • 玉ねぎ…1/6個
  • おろしにんにく…小さじ1/4

  • パン粉…大さじ2
  • 無塩トマトジュース…200cc
  • 顆状コンソメ…小さじ1
  • 酢…大さじ1
  • 砂糖…小さじ1/2

  • ハーブソルト(塩でもOK)こしょう…少々
  • オリーブオイル…小さじ1
  • パセリ…少々
  • タバスコ…お好みで

作り方

1. トマト、きゅうり、玉ねぎ、セロリはすりおろし、パン粉と混ぜて10分ほど置く。
2. 1におろしにんにくを加え、トマトジュースを注ぐ。よく混ぜて調味料で味付けし、冷蔵庫で冷やす。
3. そうめんを茹で、冷水で冷やしておく。
4. 2を器に盛り、オリーブオイル、パセリ、お好みでタバスコを加えて、そうめんと共にいただく。

「飲むサラダ」と共に食べるそうめん

夏の定番メニューといえば、そうめん。料理をするのが少しおっくうに感じる時でも、短い時間で茹で上がり、するりと食べられるうれしい料理です。

今回は、めんつゆ以外の方法でさっぱりと食べられる「ガスパチョ風そうめん」を紹介。

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ガスパチョとは、スペイン南部発祥の郷土料理。「飲むサラダ」といわれることもあるほど、野菜がたっぷり入った冷たいスープで、食欲が落ちやすい夏場にぴったりの料理です。

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一見ちょっと複雑そうな料理・ガスパチョを、簡単に作れるようアレンジし、そうめんのスープとして活用するのがこのレシピ。今年2月に第一子が誕生したばかりのYouTuber・りおなりさんと芸人・桜 稲垣早希さんのご夫婦に、一緒に作ってもらいます。

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りおなりさん夫婦の自宅と関さんがいるスタジオを、WEB会議システム「Zoom」で繋ぎながら、調理を進めていきます。

「オンライン授業を受けているみたい」

関

料理教室の経験はあるけれど、画面を介してレクチャーするのは初めてです!

りおなり

オンライン授業を受けているみたいな雰囲気ですね。

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調理を担当するのは、夫・りおなりさん。キッチンに立ち、関さんの声に耳を傾けます。野菜を切る際、どのくらいの大きさが良いのか、画面を通して確認できるのはオンラインならでは。

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稲垣

夫のほうが、わたしよりもセンスがあって、「これにこれを足したらおいしい」っていうのを感覚的に察知できるんです。麒麟(きりん)の舌を持っているらしくて。

りおなり

やめてやめて(笑)。料理漫画とか見るのが好きなんですよ。

関

りおなりさんの得意料理は何ですか?

稲垣

お刺身用の赤エビを買ってきた次の日に、その殻を炒って、カレーにしてくれたやつがすごくおいしかったです。

関

すごい!

りおなり

エビ、好きなんですよ。

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まずは野菜を切り、どんどんすりおろしていきます。すりおろす際に使うボウルは、大きめがおすすめ。

トマト、セロリ、きゅうり、玉ねぎ。すりおろすと、それぞれの野菜の持つ、夏らしいみずみずしい香りが辺りいっぱいに立ち込めてきました。

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全部すり終えたら、そこにパン粉を入れ、10分くらい置いておきます。

関

わたしがずっと、ミキサーのない人生を送っていて。(作り方に)ミキサーって書いてあるとあきらめてしまいがちだから、すりおろし器でやっていますが、ミキサーやフードプロセッサーを使っても大丈夫です。ガスパチョって本来そういう料理なので!

ミキサーを使う場合には、ミキサーの中に野菜を入れる際に一緒にパン粉を入れてOK。パン粉でなく、余ったバゲットや食パンを入れても大丈夫です。

関

次に、おろしにんにくを入れます。分量きっちりじゃなくても、お好みの量で大丈夫。

りおなり

(にんにくを入れながら)わあ、これは絶対においしい!これはわかる!

関

よかった!麒麟の舌の人がそう言ってくれて。

にんにくを入れ、混ぜ終えたら、無塩トマトジュース、顆状コンソメ、お酢、お砂糖も加えていきます。

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関

このあとは、味見をしながら、ハーブソルト(塩)やこしょうで味付けしてお好みに。

稲垣

ここがセンスの見せ所……

関

ね!ここで好みがでる。

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味付けが完了したら、しばし冷蔵庫で冷やし、その間にそうめんを茹でていきます。

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関

レシピは2束って書いてありますが、たくさん食べたい人はたくさん茹でていただいて大丈夫です。盛り付けたあとは、つけだれの上にオリーブオイルとパセリをトッピングします。

タバスコや粉チーズを入れてもおいしい

さて、料理が完成しました。

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さっそく実食してみましょう。……と、ダイニングへと移動した時、夫婦の姿に気になるポイントがありました。心なしか2人とも、テーブルと顔との距離が近いような……。

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稲垣

脚立に座っているんです。

りおなり

ふつうの椅子に座るのだと、自分たちとごはんに距離ができちゃって、おいしく見えにくいので、撮影の時はこうやっているんですよ。

関

へえええ!みんなそれぞれ技術があるんだなぁ。

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撮影:りおなりさん

稲垣

想像できへんわ、味が。

りおなり

いつもめんつゆで食べていて。こんなおしゃれなそうめん、食べたことないですわ……。

……と言いながらそうめんをすすり始める2人。

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稲垣

おいし〜い!めちゃおいしい。トマトの苦味がないですね。

りおなり

なんかこう、甘い!甘くてさっぱりする!

稲垣

もし、子どもが野菜嫌いに育ったとしても、これだったら食べてもらえるかも……。

りおなり

この野菜のつけ汁がいいですね。めんに野菜が絡んでくる。

関

意外と食べ応えがあるんです。ここに、ツナやチキンを入れてもおいしいですよ。

りおなり

そうめんだけじゃなく、パスタでもいけそうです!

関

そう!パスタでもいけるし、粉チーズちょっと入れたりしてもおいしいし。いろいろアレンジできるかな。ちょっとあったかくしてもおいしく食べられますし、辛いの好きだったら、タバスコを入れてもいいし。

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りおなり

タバスコ合いそうですね。入れよう。

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関

(夫婦そろって、大量にタバスコを入れている様子をみながら)いくね(笑)。

稲垣

辛いの好きなんです!

「食欲のない時や、野菜がほしい時に食べたい」

そんなお2人、子育てで多忙な今、料理を作るときに一番に考えているのは「いかに簡単に作れるか」なのだそう。

稲垣

息子が産まれてから、生活ががらっと変わって。忙しくて、料理しようとしても、ままならなかったり。それで今は、夜ごはんはもっぱらサラダです。葉っぱをちぎって。

りおなり

うさぎみたいな生活しているよね。

稲垣

ちぎったサニーレタスの上に、カニカマや鶏肉をのせて、ドレッシングをかけて食べています。あとは、魚や鶏肉をたくさん買ってきて冷凍しておいたものをグリルしたり。

りおなり

早く作れてぱっと食べられるものを作っていますね。子どもが起きちゃったりとかもあるので。時間がかかる料理は、今はあきらめています。

稲垣

(りおなりさんのカレー作りは)2時間くらいかかるからね(笑)。

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りおなり

でも、今回調理してみて、僕すごく感動しました。ぱっと作れたから。材料も時間もだいぶ使うのでは……と思っていたんですが、こんなに簡単に作れるんだなぁと。

稲垣

我が家は、そうめんというと、めんつゆオンリーなんですけど、夏場、ぜったい飽きてくると思うので。ここぞというときの「味変」メニューとして取り入れたいです。

りおなり

そうめんと一緒に食べると、めんにつけだれがしっかりのっかってきて、「食べるスープ」みたいな感じじゃないですか。それがすごく良かったです。食欲のない時や、野菜欲しいなっていう時に食べたいですね。

関

ちなみに、時間がないときにはトマトジュースにめんつゆ入れるだけでもおいしいんですよ。

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………と、話をしているうちに2人のそうめんがみるみる空っぽに。

稲垣

あ、なくなる!

りおなり

3束茹でればよかったです(笑)。

「家にいながら、外食気分が味わえた」

最後に少し、リモート調理についても聞いてみました。

りおなり

僕たち、3月ごろから久しく外食していないんですよ。なので久しぶりに、買ってきたできあいのもの以外で外食気分を味わえたというか。自分で作ったけど、先生に作ってもらったような感じがしました。うれしいですね。

関

人のレシピだと、外食の気分を味わえますよね。自分のやり方で作ると、なんとなく「こういう味だろうなぁ」というのがわかるじゃないですか。

稲垣

家族以外の人と一緒に食べている感覚も、久しぶりに味わいました!

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もしかして。

のびのびとは外出しずらい今だからこそ、なかなか直接会えずにいる誰かと、リモートでお互いのレシピを伝え合ってみる試み、すごくアリなのでは……?

読者のみなさまもぜひ、この夏試してみてはいかがでしょう。
ガスパチョ風そうめん共々。

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取材・文・イラスト:ネッシーあやこ
撮影:美坂広宣(SHAKTI)
フードスタイリング:松井あゆこ(Smile meal)

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