ごはん同盟・しらいのりこさんに教わる、おうちチャーハン基本のおいしい作り方

特集 チャーハン・レッスン【前編】

FOOD
2022.07.20

おうちでチャーハンって、作られますか?おなじみの料理ですが「うまくできない」と悩まれる方、多いように感じます。

〈アイスムに届いたみなさんの声〉
・パラパラに作れない
・ベチャッとなりがち
・1人前以上がうまく作れない
・油は何を使うのがベスト?
・卵を入れるタイミングがよく分からない
・やっつけごはんに思えて家族に出しにくい
・全体にまんべんなく味つけするのが難しい
・どんな具材を入れればいいのかピンと来ない

「おうちチャーハン」をもっと楽しく、作りやすくできないものか。そんな思いから、2回にわたって特集記事をお届けします。

教えてくれる人:しらいのりこさん

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料理研究家、新潟県出身。ベーシックなものから各国の郷土料理まで、お米に関する料理の第一人者。ごはんがすすむおかずのレシピ作りや、おつまみレシピも得意とする。「作ってみたい!」と思わせる説得力のある語り口も人気を呼んでいる。

しらいのりこさんのチャーハン・レッスン

「チャーハンがうまく作れない」という方と話してみると、“お店のように作らないと”と思い込んでしまっている方が多いようです。でも、そもそもお店の味に近づける必要、あるでしょうか?パラパラのチャーハンもおいしいけれど、しっとりしたチャーハンにはおうちならではのおいしさがあります。

チャーハンってとっても自由な料理で、いろいろなものを具材にして楽しめるもの。“お店みたいにはできないから”と、やらないままではもったいない!ごく一般的なコンロとフライパンでじゅうぶんおいしくできますよ。まずは基本の、シンプルな卵チャーハンを作ってみましょう。それから、おいしいチャーハンの基本構成をお伝えしますね。

基本の卵チャーハン

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材料(2人前)

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  • ごはん…500g
  • 卵…2個
  • 長ねぎ…10cm
  • 塩…小さじ1/2
  • 酒…大さじ1
  • 油(サラダ油など)…大さじ1   

作り方

1. フライパンに油を入れて中火で熱し、ごはんを入れてフライパンの上にひろげる。
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2. 卵を割り入れて、ごはんをほぐしながら炒める。
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3. 中央をあけて、みじん切りの長ねぎ、酒を加えてさらに炒め、塩で味を調える。
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チャーハンの基本構成は
【うまみを担当する具材+野菜】×ごはん

「基本の卵チャーハン」の場合は、卵がうまみ担当、野菜はねぎです。うまみを担当するものが全体の味わいを決めて、ごはんと共にチャーハンの味の核を担います。野菜は食感や香りを担当、チャーハンの味わいにふくらみを持たせ、アクセントとなってくれます。

長ねぎと一緒に酒をふっているのは、うまみをプラスするため。ごはんが硬めのときは、先にお酒をふってから炒めてもいいですよ。

おうちチャーハンをおいしく作るコツ

  • フライパンはフッ素加工されたものが作りやすいです。
  • 一度に大量に作ろうとすると、失敗しやすい!2人前(ごはん500g程度)までがベストです。4人前などの場合は2人前を2回に分けて作るほうがおいしく、早くできます。
  • 炒めるとき、フライパンを振る必要はありません。振るとそのたびに温度が下がり、米に粘りが出やすくなります。また散らかりやすく、後片付けも大変になりがち。
  • 「まんべんなく味つけできない」というお悩みを聞きますが、一度に作る量が多すぎるときによく起こりがちです。
  • 「仕上がりがベチャっとなりがち」というお悩みも聞きます。この場合は火力が弱いか、炒めすぎが原因の可能性も。野菜やきのこ類を入れたら特に弱めの火力は厳禁! 強火で一気に仕上げていきましょう。
  • 炒め油はなんでもいいですが、私はサラッとした米油をよく使います。

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次回はしらいさんお気に入りのオリジナル・チャーハンを2品教えていただきます。「こんな組み合わせもアリなのか」と驚かれるかも?お楽しみに!

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取材・文:白央篤司
撮影:村上未知

アイスム座談会