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長谷川あかりさんが教える、無理なく楽しむ自炊レシピ

イベントレポート

FOOD
2024.06.08

この春に発行したアイスムの小冊子「アイスムマガジン」。表紙・巻頭ではシンプルな材料と味付けで人気の料理家・長谷川あかりさんの「無理なく楽しむ自炊レシピ」を特集しました。

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6月1日、この「鶏肉と小松菜、じゃがいものオイル蒸し」「切干大根とウインナーのマスタードスープ」を長谷川さん本人から直接教わるイベントを開催しました。ご応募いただいた読者の中から10名をお招きして、長谷川さんの料理を間近でご覧いただけるイベントです。

今回は、そんなイベントの様子をレポートします。長谷川さんと参加者の皆さんとの距離が近い、笑顔あふれるイベントになりました。記事の最後には、詳しいレシピも掲載しています!

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長谷川さん:今日は「無理なく楽しむ」をテーマにしたレシピを二つご紹介します。このレシピはどちらも、とにかく調味料が少ないのが特徴。オイル蒸しは塩だけで味をつけています。いろんな調味料を使うと、味見したとき「何が足りないのかわからない!」となりがちだけど、塩味なら、足りなければ塩を足せばいいだけ(笑)。「料理ってこんなに簡単でもいいんだ!」と思ってもらえたらうれしいです。

まずは、シンプルな塩味がおいしい「オイル蒸し」から

長谷川さん:まずはオイル蒸しから作っていきましょう。お肉と野菜をフライパンで焼いたらふたをして蒸すだけなんですけど、「オイル蒸し」っていうとていねいな料理という感じがしますよね(笑)。

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小松菜は根元を落として4㎝幅に切る。じゃがいもは5㎜の半月切りに、にんにくは薄くスライスする。

長谷川さん:小松菜はレシピに「4cm幅に切る」と書いたんですが、5cmでも6cmでも、食べやすい大きさに切ってください。私は料理を始めたばかりの頃、食材に定規をあてて測って切っていました(笑)。でも、そこまでしなくて大丈夫ですよ。

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長谷川さん:じゃがいもの皮をむいて、5mmの半月切りにしていきます。どなたか、半月切りに自信がある方はいらっしゃいませんか?

参加者:…はい!

長谷川さん:ありがとうございます!では、ぜひこちらで半月切りをお願いします!

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じゃがいもを半月切りにする参加者さん。

長谷川さん:じゃがいもは薄すぎると食べ応えがないし、厚すぎると小松菜の食感と合わない。5mmなので…だいたい親指の爪の半分くらいの厚みがおすすめ。あ、それだと親指の爪がめちゃくちゃ大きい人は困っちゃうか(笑)。

参加者:できました!

長谷川さん:ありがとうございます!食べやすくてかわいく盛り付けられそうな半月切り~!

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長谷川さん:皆さん、苦手な切り方ってありますか?一緒に管理栄養士の勉強をしていた友達は、「乱切りが苦手」と言っていました。みじん切りや千切りはどうやって切ればいいかわかるけど、「乱とは…?」って思っちゃうそうです。

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鶏もも肉を4等分にし、塩をすり込んだら、小麦粉をまんべんなくまぶしておく。

長谷川さん:塩の粒子がお肉に入り込んでザラザラ感がなくなるまで、念入りにすり込んでください。お肉250gに対して塩3gなので、けっこうしっかり味をつける感じ。こうしておくと、あれこれ調味料を加えなくても充分おいしくなるんです。

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長谷川さん:次に小麦粉をまぶします。小麦粉をまぶすと、鶏肉につけた塩味が逃げないし、蒸し汁にとろみがつくんです。米粉や片栗粉でも大丈夫です。片栗粉を使うとちょっと中華っぽくなりますよ。

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フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、鶏肉を皮目から入れて3分焼く。

長谷川さん:今回はオリーブオイルを使いますが、ごま油にすると雰囲気がガラリと変わります。その日の気分や体調によって使い分けてくださいね。

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裏返して肉を端に寄せ、空いたところに小松菜の茎とにんにくを加え、しんなりするまで炒める。

長谷川さん:小松菜の茎は、オイルで炒めるとツヤツヤして旨味が出ます。蒸すだけでも火は通るけど、ここで炒める工程を入れると一段とおいしくなるんですよ。

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じゃがいも、小松菜の葉、塩ひとつまみを加える。水と料理酒も加えてふたをしたら、弱めの中火で8分蒸し焼きにする。

長谷川さん:水分量が少ないから「焦げないかな」って不安になると思いますが、小松菜から水分が出るので大丈夫です!でも、テフロン加工やホーローのフライパンならこの水分量でいいんですけど、鉄のフライパンはちょっとオイル蒸しには向いていないかも…。鉄のフライパンしかない場合は、お鍋などで作ってください。

粒マスタードの酸味がおしゃれなスープ

長谷川さん:では、蒸し焼きしている8分の間に「切干大根とウインナーのマスタードスープ」の下準備をしていきます。簡単なのにごちそう感があるレシピなので、おもてなし料理にもおすすめです。

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切干大根は軽く洗って食べやすく切り、水気を絞る。

長谷川さん:この中で切干大根を常備してる方は、いらっしゃいますか?

参加者:長谷川先生のレシピによく出てくるから常備してます!

長谷川さん:私、切干大根のまわし者みたい(笑)。切干大根って「水で戻すのがめんどくさい」というイメージを持つ方も多いんですけど、実際は水で戻さなくても使えます。だしにも具材にもなるし、長期保存できるし栄養価も高いし、本当に使い勝手の良い食材なんですよ。

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ウインナーは1㎝幅に切る。

長谷川さん:ウインナーも旨味たっぷりのだしが出る、だしパックみたいな食材。私、だしが出る食材が大好きで、すぐだしパックにたとえちゃう(笑)。

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小鍋に切干大根と水を入れたら中火にかけ、煮立ったらふたをして弱火で5分煮る。

長谷川さん:スープを作っている間に8分経ってタイマーが鳴りました。オイル蒸しのふたを取りましょう!

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火を強めて全体を混ぜ、水気を飛ばす。

長谷川さん:おいしそう!すでに充分火が通っていますが、もっとじゃがいもをホロホロにしたい方はさらに蒸しても大丈夫です。

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軽くとろみがついたら火を止めて器に盛り付け、黒こしょうを振って完成!

長谷川さん:先にお野菜から盛り付けて、お野菜の上にのせる感じで鶏肉を盛り付けるとボリュームが出ていい感じです。

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長谷川さん:完成!切って焼いて蒸すだけだからあっという間ですよね。オイルを使ってるけど蒸し物だから、あっさりしていて食べやすいんですよ。

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粒マスタード、塩を加え、味を見て足りなければ塩で調える。

長谷川さん:そうこうしているうちに、スープもいい感じに煮えてきました。酸味がポイントのスープを作るとき、白ワインビネガーで味付けすることも考えたんですけど、白ワインビネガーって買うのに少し躊躇しますよね。使いきれるのかな、とか。その点、粒マスタードはいろんな料理に使いやすいので選びました。

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器に盛り付け、ドライパセリを振って完成!

長谷川さん:完成!2品作っても調理時間は30分弱です。

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完成した料理の後ろでポーズを取る長谷川さん。

長谷川さん:なんか私のポーズ「すしざんまい」みたい(笑)。皆さん、どうぞ写真撮ってください!

「おいしい!」の声が飛び交う試食タイム

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完成したお料理を参加者の皆さんにも試食していただきました。ほとんどの方がお一人での参加でしたが、皆さんおいしいものを前にすると話が弾むよう。あちこちから笑い声や「おいしい!」という声が聞こえてきました。

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参加者:おいしい!調理時間が短いのに、手間ひまかけて作った感じの味がします。

参加者:調味料がシンプルだから、素材の味が生きています。やさしいのにおしゃれな味ですね。

参加者:調理の工程が簡単だから、これなら疲れているときでも作れそう!

お母さんと一緒に参加した4歳の男の子も、ぱくぱくと平らげていました。特にお肉がおいしかったそうです。

料理の悩みをまるっと解決!質問タイム

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参加者の皆さんからの日頃の料理に関する質問に、長谷川さんが答える場面もありました。

参加者:小松菜やほうれん草を洗うとき、水を張ったボウルに入れて振り洗いしているのですが、洗っても洗っても土が取れないことがあります。長谷川さんはどうやって洗っていますか?

長谷川さん:私も基本的に小松菜やほうれん草は振り洗いです。「根元を切ると栄養が流れ出てしまう」という意見もありますが、あまりに土が多いときは根元を切った状態で振り洗いします。

参加者:2人分のレシピで4人分作りたいとき、単純にレシピの分量を倍にしてもいいのでしょうか?

長谷川さん:基本的に、食材や調味料は2倍にして大丈夫です。ただ、野菜から出た水分で味が薄くなることがあるので、水分量は2倍じゃなく1.5倍にしたほうがいい場合も。なので、基本的には倍量で作って、最後に味見をして味を調えてください。

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皆さんからの質問にていねいに答える長谷川さん。

参加者:味見をしても、濃いのか薄いのかよくわからないんです。アツアツの状態と少し冷めた状態では味が変わるし…。味見のコツはありますか?

長谷川さん:熱いとしょっぱさを感じにくいので、アツアツの状態で味見してちょうどいいと、冷めたときに味が濃く感じます。なので、小皿に取って少し冷ましてから味見するのがポイント。あとはもう「自分を信じてください!」としか言いようがないかな(笑)。でも、味が薄いぶんには食べながら調味料をかけることもできるし、そんなに完璧にしなくてもいいと思います!

参加者:煮込むとき、レシピによって「ふたをする」と書いてあったり、何も書いていなかったりします。書いていない場合はどうしたらいいのでしょうか?

長谷川さん:私は、水分を飛ばしたいときはレシピに必ず「ふたをせずに」と書きます。あと、牛肉の臭みを飛ばしたいときも。何も書いてないときはわからないから、ふたをずらして「ふたをする」と「しない」の間を取るかな(笑)。その上で、最終的には味見をして味を調えます。

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質問タイムのあとは全員で記念撮影!

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イベント終了後は参加者一人一人とお話をしたり記念撮影をしたり、長谷川さんも皆さんとのコミュニケーションを楽しんでいました。

アイスムでは今後も料理研究家の方々とさまざまなイベントを開催していく予定です。今後の開催についてはアイスムの公式 LINEアカウントでもお知らせいたします。

また、6月15日には長谷川あかりさんのイベントを京都で開催することが決定しています!

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詳しくはこちらをご覧ください。

今後も、一緒に「おうちごはん」を楽しんでいきましょう。

今回長谷川さんに教わったレシピはこちら!

鶏肉と小松菜、じゃがいものオイル蒸し

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材料(2人分)

    • 鶏もも肉…1枚(250g)
    • 塩…3g
    • 小麦粉…小さじ2
    • 小松菜…1袋
    • じゃがいも(中)…1個
    • にんにく…1片
    • オリーブオイル…大さじ1
    • 塩…ひとつまみ
    • 水…大さじ2
    • 料理酒…大さじ2
    • 黒こしょう…適量

作り方

1. 鶏もも肉は4等分にし、塩を振ってすり込んだら、小麦粉をまんべんなくまぶしておく。小松菜は根元を落として4㎝幅に切る。じゃがいもは5㎜の半月切りに、にんにくは薄くスライスしておく。
2. フライパンにオリーブオイルを中火で熱し、鶏肉を皮目から入れて3分焼く。裏返して肉を端に寄せ、空いたところに小松菜の茎とにんにくを加え、しんなりするまで炒める。
3.じゃがいも、小松菜の葉を加え、塩ひとつまみを加えたら、水、料理酒を加えてふたをする。弱めの中火で8分蒸し焼きにする。火を強めて全体を混ぜ、水気を飛ばす。軽くとろみがついたら火を止めて器に盛り付け、黒こしょうを振って完成。

切干大根とウインナーのマスタードスープ

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材料(2人分)

    • 切干大根…15g
    • ウインナー…2本
    • 水…400mL
    • 粒マスタード…大さじ1
    • 塩 小さじ…1/2
    • ドライパセリ…適量

作り方

1. 切干大根は軽く洗って食べやすく切り、水気を絞る。ウインナーは1㎝幅に切る。
2. 小鍋に1と水を入れたら中火にかけ、煮立ったらふたをして弱火で5分煮る。粒マスタード、塩を加え、味を見て足りなければ塩で調える。器に盛り付け、ドライパセリを振って完成。
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取材・文:吉玉サキ
撮影:猪原悠

長谷川あかりさんの無理なく楽しむ自炊レシピ