ちくわラバー・藤井恵さんに教わる、目からウロコのおいしいちくわ料理 メインビジュアル

ちくわラバー・藤井恵さんに教わる、目からウロコのおいしいちくわ料理

特別企画

FOOD
2025.06.02

ちくわは魚のすり身が原料。うまみがあって、ほどよい塩けもついているから下味要らずの素材で使いやすい、優秀なたんぱく質源なのです。
そこで、「ちくわが大好き!ちくわの果てしない可能性を知ってもらいたい」と手を挙げてくれた藤井恵さんに、おいしい食べ方を教えてもらいました。

教えてくれた人:藤井恵さん

料理研究家・管理栄養士。シンプルで分かりやすく、誰にでもおいしく作れるレシピが人気で、テレビや雑誌、書籍などで活躍している。子育てが一段落して暮らしも仕事も新たなステージに入り、より好きなものを探求し、体を作る食事の大切さも考える日々だとか。

ちくわには、生ちくわと焼きちくわがあるのです

img_fujiimegumi_002-02

「生ちくわ」は中央に焼き色がついているタイプ(写真左)のことで、ほどよい弾力と柔らかさがあります。生といっても、加熱されている加工食品なので生ものという意味ではありません。

「焼きちくわ」は、太くて長く、丸い焼き目がついているタイプ(写真右)。みっちりしていて、煮ると味がよくしみ込むのでおでんに使われることが多いですね。

二つのちくわの食感を生かして料理を作りましょう!

img_fujiimegumi_002-03

ちくわは穴が大事だと思うんです。穴があることで、食べたときの食感が独特になる。それが他の練り物にはない特徴ですね。切り方や味つけを少し工夫すると、身近な食材でも「お!」と思える料理になりますよ。

今回は、生ちくわのうまみと柔らかさを生かしたあえものと、焼きちくわの食べごたえを際立たせる揚げ物を紹介します。

薄うすちくわともやしのナムル

img_fujiimegumi_002-04


材料(2人分)

  • 生ちくわ…2本
  • もやし…1袋
  • A
  • 水…1と1/2カップ
  • 塩…小さじ2
  • ごま油…小さじ2
  • にんにく(すりおろし)…小さじ1/3

作り方

1. ちくわは、なるべく薄い輪切りにする。
2. 鍋にAを入れて強火から強めの中火にかけ、煮立ったらもやしを加える。再び煮立ったら上下を返し、サッと混ぜながら30秒ゆでてざるにあげる。粗熱がとれたら水けを絞る。
3. ボウルにごま油とにんにくを入れてよく混ぜ合わせ、ちくわともやしを加えてあえる。

【ポイント1】薄く、薄く、薄く切る!

img_fujiimegumi_002-05

皆さん、ちくわの輪切りはよくやると思いますが、今回強くおすすめしたいのが「ごく薄輪切り」です。

ちくわを手でぎゅっと押さえつけ、そぐように薄く切ると、ふわっふわでひらっひらの「薄うす」になるんです。スライサーも試してみましたが、ちくわが柔らかすぎて無理(笑)。包丁の方が早くて簡単です。

img_fujiimegumi_002-06

大事なのは、ちくわを手でギュッとつぶすように押さえつけ、包丁を前に押し出すように切ること。ちくわは弾力があるので、つぶしても切った後はきれいな輪切りになりますよ。繊細な口当たりになって、素材ともよくなじみます。

【ポイント2】塩ゆでしたもやしと合わせる

img_fujiimegumi_002-07

もやしのあえものって、水っぽくなって味がぼやけてしまいがち。それを解消するのが、少し濃いめの塩水でゆでる方法です。適度に水分を引き出して塩味もつくから、水っぽくなりません。もやし特有のにおいも取れますよ。水けを絞ってごま油とあえればおいしいナムルのできあがり!ちくわの塩けも加わって、ちょうどいい味に仕上がります。

焼きちくわのカレーカツ

img_fujiimegumi_002-08


材料(2〜3人分)

  • 焼きちくわ…2本
  • A
  • 小麦粉…1/2カップ(50g)
  • カレー粉…小さじ1
  • B
  • 水…1/3カップ(70g弱)
  • しょうゆ…大さじ1/2
  • パン粉…適量
  • レモン(くし形切り)…1切れ
  • 油…適量

作り方

1. ちくわは長さを半分に切り、さらに縦半分に切る。
2. Aを泡立て器で混ぜ合わせ、Bを加えてしっかり溶き混ぜ、バッター液を作る。ちくわを入れてからめ、パン粉をまぶす。
3. フライパンで油を180℃くらいに熱し、ちくわを入れる。ときどき上下を返しながら1〜2分、表面がカリッとして色づくまで揚げる。油を切って器に盛り、レモンを添える。

【ポイント1】大きく切って、カレー味の衣をつける

img_fujiimegumi_002-09

焼きちくわは、火を入れるとグッとしまって、肉のような食べごたえのある食感になります。その食感を生かすには、大きめに切るのがおすすめです。それに、カレー粉入りのバッター液をからめてからパン粉をまぶしましょう。練り物とカレー味って相性がいいんですよ。

【ポイント2】カリッとして揚げ色がつけばOK!

img_fujiimegumi_002-10

フライパンになるべくたっぷりの油を入れて、180℃くらいで揚げます。ちくわそのものは加熱済みの素材ですから、衣に火が通って中まで温まれば大丈夫。中が生っぽい、という心配がないのもちくわのいいところ。カリッとしたパン粉の衣がサイコーにおいしいですよ!長く揚げすぎるとふくらんでくることもあるので気をつけて。

img_fujiimegumi_002-11

大きいな、多いかなと思うでしょ?でもカリカリしていていくらでも食べられちゃう。天ぷらとはまた違うおいしさなので、ぜひ試してみてください。

藤井さんのちくわ愛が詰まったレシピ本発売中!

ちくわ好きが贈る、ちくわ好きのためのレシピ。丸ごと1冊ちくわ料理!

img_fujiimegumi_002-12
『ちくわファンクラブ ちくわの可能性をお伝えしたい』
誠文堂新光社
Amazon・全国書店にて発売中です。
詳細はこちら

「料理研究家 藤井恵さんのお弁当レッスン」開催決定!

藤井恵さんのお弁当レッスン

料理研究家 藤井恵さんの新刊『ちくわファンクラブ』(誠文堂新光社)の発売を記念して、アイスム読者向けのお弁当レッスンを開催します!
藤井さんに、お弁当に役立つレシピを直接教わることができるレッスンです。さらに、書籍にも登場するおいしいちくわレシピも教えていただきます。
お子さま連れも歓迎いたしますので、この機会にぜひご参加ください!

この記事をシェアする

取材・文:岡村理恵
撮影:鈴木泰介