重信初江さんに教わる季節の漬物作り 白菜の浅漬け

特集・旬を楽しむ漬物 #3

FOOD
2022.11.10

旬の野菜を漬物にしてみませんか?基本のやり方を覚えれば、副菜を作るにも、使い切る上でもラクになります。今回は冬においしくなる野菜の代表格、白菜を漬けましょう。料理界の漬物名人が、かんたんで作りやすい方法を教えてくれますよ。

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教えてくれた人:重信初江しげのぶはつえさん

東京都生まれ。レパートリーは幅広く、「なるたけ分かりやすく、作りやすく」をモットーとしたレシピにファンが多い。小学生の頃から大の漬物好き、お誕生会のプレゼントにも漬物が選ばれていたとか。現在も様々な漬物を自作しては研究を重ねている。著書多数。

今回の食材:白菜

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寒い時期においしい白菜ですが、身がつまっていて、スカスカしていないものがおすすめです。切り口の中心が盛り上がっているようなものは切ってから時間が経っている場合が多いです。今回は1/4カットを塩漬けにしますが、「塩の量は白菜の総量の2%」と覚えておくと、あまった白菜をちょっと漬けておきたい時にも便利ですよ。
(重信さん)

基本の「白菜の浅漬け」

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材料(作りやすい分量)&用意するもの

  • 白菜…600g(正味)
  • 塩(粗塩)…小さじ2
  • ビニール袋…1袋

作り方

1. 白菜は芯を取ってから計量する。よく洗って、水気を切っておく。
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重信さんポイント

計量がすんだら次は白菜を洗います。一番外側の葉は土などが付いていることもあるので、入念に洗いましょう。

2. 一口大のざく切りにする。
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3. ビニール袋に入れて塩を加え、まんべんなく行きわたるよう、口を閉じて振る。空気を抜いて、口を結ぶ。
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「塩して軽く振っただけでも、けっこうカサが減るでしょう?」(重信さん)
4. そのまま2~3時間ほどおけば完成。
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重信さんポイント

次第に水気が抜けて白菜のかさが減ってくるので、1時間ほどしたらもう一度空気を抜いて、結び直すといいですよ!水気がかなり出るので、保存容器に移しかえて冷蔵庫に入れると安心です。冷蔵庫で約1週間保存できます。食べるときは、軽く揉んで水気をしぼってください。

そのまま1品にも、あるいは料理のアクセントにも!!

白菜の浅漬けは具材として料理に使ってもおいしい。味に幅が出て、食感のポイントにもなるんです。

じゃこと白菜漬けのしょうが炒め

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材料(2人分)

  • 白菜の浅漬け…200g
  • じゃこ…15g
  • しょうが(千切り)…1かけ
  • サラダ油…大さじ1/2

作り方

1. フライパンに油をひいて中火にかけ、じゃこを入れて2分ほど炒める。
2. しょうがを入れて軽く炒め合わせ、白菜の浅漬けも加えて1分ほどさらに炒める。

「じゃこの塩気と、白菜の浅漬けが持つ塩分だけでおいしい炒め物になります。塩漬けした白菜を使うと、炒めている間に水気が出ないのもいいところ。仕上げにごま油をちょっと、あるいはこしょうをふってもいいですよ。」

白菜漬けと豚肉の焼きそば

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材料(2人分)

  • 白菜の浅漬け…200g
  • 豚こま肉…120g
  • 焼きそば麺…2玉
  • サラダ油…大さじ1
  • 焼きそばに付いているソース…1人分
  • 塩こしょう…少々

作り方

1. 豚肉を食べやすい大きさに切り、塩こしょうしておく。焼きそば麺は600wのレンジで2分ほど袋のまま加熱しておく。

重信さんポイント

麺をレンジにかけるのは、後で炒めるとき、ほぐれやすくするためです。やっておくと後がラクですよ!

2. フライパンに油をひいて中火にかけ、豚肉を入れて1分ほど炒める。
3. 麺を加え、時々全体を混ぜながら2分ほど焼く。白菜の浅漬けとソースを加え、1~2分炒め合わせる。

「白菜の浅漬けの塩気があるので、ソースは1人分でじゅうぶん。コクのある豚肉とシャキシャキの白菜がいい相性で、ちょっとおもしろい味わいのソース焼きそばになります。」

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重信さん、今回もありがとうございました。塩漬けした白菜を炒め物の具にするの、ちょっとハマってしまいそうです。いいアクセントになりますね。
さて次回は、大根のかんたんな漬け方とアレンジを教えていただく予定です。どうぞお楽しみに!

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取材・文:白央篤司
撮影:鈴木泰介

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