ピーマンとなすのチキンカレースープ(ゲスト:山口祐加さん)

耳で楽しむおいしいスープレシピ ~アウトドア特別編 2022(前編)~

2022.07.05

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スープ作家 有賀薫さんの声でお届けする“聴くレシピ”。今年の夏もキッチンを飛び出して、川のせせらぎや鳥のさえずりが聞こえるキャンプ場から特別編をお届けします!テーマは「アウトドアで楽しめるスープ」。自炊料理家の山口祐加さんをゲストにお迎えして、前編と後編で一品ずつスープレシピをご紹介します。

前編では山口さんが「ピーマンとなすのチキンカレースープ」を作ります。焼いた鶏手羽先からおいしいだしが出て、夏野菜もたっぷり入った、一皿で大満足のスープです。フライパン一つで簡単にできるのでアウトドアにぴったり!ぜひ自然の音や調理の音にも耳を澄ませて、キャンプ場にいるような気分で作ってみてくださいね!

 

ピーマンとなすのチキンカレースープ


材料(2人分)

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  • 鶏手羽先…200g ※手羽元でもOK
  • なす…2本
  • ピーマン…3個
  • サラダ油…大さじ2
  • 玉ねぎ…1/4個
  • にんにく…1片 ※チューブでもOK
  • しょうが…1片 ※チューブでもOK
  • カレールー…40g

作り方

1. 玉ねぎ、にんにく、しょうがはみじん切りにする。切ったら、深さのあるフライパンへ。

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  • にんにくは、まず半分に切って、芽を取ります。芽は焦げやすく、苦味の原因になります。にんにくが苦手な方は、包丁の腹で潰して後で取り出せば、香りだけ楽しめますよ。(以下、写真下のアドバイスは山口さん)
  • しょうがは、皮をむかずに切ってOK。たっぷり入れるとさっぱりした風味になります。
2. 1のフライパンにサラダ油 大さじ1を入れて中火で3〜4分炒める。一度フライパンから取り出し、盛り付け皿に入れておく。

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  • フライパンに残ったかすは、キッチンペーパーなどで拭き取ります。
3. なすはヘタを取り、縦半分に切って、皮に細かく切り込みを入れる。ピーマンはタネを除いて縦4等分にする。

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  • なすの切り込みは、深さも間隔も2〜3mmほど。切り込みを入れることで火が通りやすくなり、見た目もきれいに仕上がります。
  • なすは、ヘタの周りがおいしいので、ギリギリのところでヘタを切り落としましょう。(有賀さん)
4. 2のフライパンにサラダ油 大さじ1、鶏手羽先、なすを入れる。中火で3〜4分、焼き目がつくまでしっかり焼く。

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  • サラダ油が足りない場合は少し足しても良いですが、カレールーにも手羽先にも油分があるので、入れすぎに注意しましょう。
  • アウトドアでの火加減は、風で火がなびいてしまうので、家より少し強めでも大丈夫。焼き目にもムラが出るので、ずらしながら焼くと良いですよ。
5. 水400mLを加え、2をフライパンに戻して、中火で沸騰させる。
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6. 沸騰したらピーマンとカレールーを入れ、弱火で5分煮たら、完成!

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  • ふたはしてもしなくても大丈夫です。
  • フレーク状のカレールーを使えば、溶けやすく便利です。

お待ちかねの試食タイム!

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有賀

ピーマンが入ることで、彩りがすごくきれいです。それにしても、なすのゴロンとした迫力がすごい!

山口

かわいいですよね(笑)。

有賀

なすがとろとろになっていて、おいしいですね!ピーマンもやわらかくて、大きいけれど食べやすいです。あっ、玉ねぎとにんにくがよく効いています!炒めるのは大変かなと思ったけれど、やって良かったひと手間でしたね!

山口

そうですね!手羽先もやわらかく煮えていますね。

有賀

手羽先、手づかみで食べてみます!うん、やっぱりカレーとチキンって合いますね〜。チキンカレーって幸せな味です!ちなみに、ほかのお肉だとどんなものが合いますか?

山口

カレー用の牛肉、豚肉でももちろん良いですし、ツナ缶もおすすめです!

有賀

ほかの夏野菜を入れても大丈夫ですか?

山口

良いと思います。トマト、とうもろこし、オクラなども合います。また、ごはんと一緒に煮詰めてチーズリゾットを作ってもおいしいですよ!

有賀

キャンプのごはんって失敗できないから、確実においしいレシピを選ぶのも大切ですよね。カレーってキャンプの定番ごはんですが、どろっとした煮込みカレーより、さらっとしたカレースープの方が、暑い季節にはさっぱりして食べやすいですし、洗い物も楽なのでおすすめです!

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豊かな料理の世界へ“はしご”を掛けたい

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有賀

山口さんと私は親子くらい年齢が離れているのですが、けっこう仲良しですよね(笑)。仕事では一緒にイベントを開催したり、プライベートではごはんを食べに行ったり、波長が合うなと思っています。

今までゆっくりお聞きしたことはなかったのですが、山口さんって“自炊料理家”として活動されていますよね。普通の料理家とはどう違うのでしょうか?

山口

“自炊料理家”って、不思議な肩書きだと感じられると思いますが、私は「料理する人を増やしたい」と考えています。

凝った料理を作る方、外国の料理を作る方など、色々な料理家さんがいらっしゃって、そこには楽しく豊かな料理の世界が広がっています。でも、そんな世界があることを知らない方も多いんですよね。毎日テイクアウトや冷凍食品で済ます人も多いですし、料理にハードルを感じていたり、面倒くさいという気持ちが大きかったり、料理の外側にいる人って結構多いと思うんです。

たしかに、栄養や彩りをきちんと考えていると、どんどん理想が高くなってしまうのも分かります。でも、「野菜やお肉は焼いただけでもおいしいですよ」って見せてあげると、「あれ?これなら私でもできるかも」って料理へのハードルが下がるんです。料理の外側と内側に“はしご”を掛けて、中の楽しい世界を知ってもらうのが、私の仕事だと考えています。

有賀

なるほど。レシピで一番大事にしているポイントって何ですか?

山口

例えば今回の料理だったら、野外でお肉を切るのは、洗い物が増えて面倒だなって思ったんです。包丁やまな板を洗わなくていいお肉といえば手羽先かなという発想です。効率の良さを大事にする一方で、おいしさを担保してくれるにんにくやしょうがは細かく切って少し手間を掛ける。バランスは大切ですよね。「簡単なら良い、手間を掛ければ良い」ということではなく、「ちょうど良いところ」を考えながら料理しています。

有賀

メリハリを付けるということですかね。山口さんは、楽しい組み合わせのレシピを考案するなど、料理の楽しさを知っている人だなっていつも見ています。

山口

料理は子どものころから大好きです。だからこそ、料理に挑戦したことがないのに嫌いって思われてしまうと本当に悲しくて。「まずはやってみようよ」と、仲間づくりみたいな気持ちで、料理を仕事にしています。

有賀

山口さんは子どもたちにも料理を教えていますが、仲間を増やしているイメージでしょうか。

山口

本当にそうです。子どもたちは「楽しみたい」という気持ちが強いですね。子どもは料理の経験値が少ない分、既成概念がないんです。この間、肉じゃがを教えた時に、魚を使って「魚(うお)じゃが」を作った子がいて、すごくおいしそうで、おもしろい発想だなと思いました。

有賀

魚とじゃがいもって、なかなか思いつかない、自由で楽しい組み合わせですね!料理や食材を楽しむという意味では、山口さんはアイスムで『五感をひらくレシピ』を連載されていますよね。

山口

そうなんです。私は、食材を茹でた時の色の変化や、切っている時の香りなど、そういう一つ一つが料理の楽しみだなと感じています。レシピというとどうしても「手順」の紹介になってしまいますが、『五感をひらくレシピ』では、五感をひらきながら、私が料理で楽しんでいるポイントをお伝えしています。

ちなみに第1回で使った食材は菜の花。買う時には束になっていますが、1本グラスに生けてみて、花を咲かせることから連載が始まりました。当たり前ですが「花を食べているんだな」と自然を感じることも、料理の楽しみだと思うんです。

有賀

たしかに菜の花って花ですもんね(笑)。アウトドアで集中して料理すると感じられるものがたくさんあるので、アウトドアは五感をひらくにはうってつけの場所ですね。

山口

野外だとセンサーが鋭くなる感じがしますよね。そういう意味でも、アウトドアで料理するのは良いなと今回改めて思いました。

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後編では、今度は有賀さんが「肉団子と夏野菜の中華スープ」を作ります!お楽しみに!

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ゲスト:山口祐加さん

自炊料理家、食のライター。7歳の頃から料理に親しむ。出版社、食のPR会社を経て2018年よりフリーランスに。料理初心者に向けた対面レッスン「自炊レッスン」や、セミナー、出張社食、執筆業、動画配信などを通し、自炊する人を増やすために幅広く活躍中。好物は味噌汁。Voicyにて「山口祐加の食べラジオ」を配信中。

有賀 薫

スープ作家。約10年間3500日以上、毎朝作り続けたスープを土台に、シンプルで作りやすいスープのレシピや暮らしの考え方を発信。雑誌・ウェブメディアなどの連載多数。著書に『スープ・レッスン1.2』(プレジデント社)、『朝10分でできる スープ弁当』(マガジンハウス/2020年レシピ本大賞入賞)など。2022年9月末に『ライフ・スープ くらしが整う、わたしたちの新定番48品』(プレジデント社)を刊行予定。

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撮影:木村琢也

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