トマトすき焼きと〆の和⾵トマトカルボナーラ

ボルサリーノ関好江の笑食同源おしゃべりごはん #20

2021.11.30

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芸人ボルサリーノ関好江さんに料理を作ってもらいながら、おいしさのポイントなどを伺う本連載。今回のメニューは「トマトすき焼きと〆の和⾵トマトカルボナーラ」。極論好きなものを入れればいいし、お鍋の〆がカルボナーラだっていいじゃないか。私たちの心を解き放ってくれる寛大な一品です。かつての打ち上げの思い出をヒントにした、大根の使い方にも注目!


トマトすき焼き・材料(2人分)

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  • ⽜⾁(ももの切り落としなど)…200g
  • ⼤根… 200g(1/4本くらい)
  • ねぎ… 1本
  • 春菊 …5〜6株
  • トマト… 1個
  • 卵…2個
  • ⽜脂…1個
  • 割り下
  • 酒…100cc
  • みりん…100cc
  • 醤油…80cc
  • ざらめ(なければ砂糖) …⼤さじ2
  • 昆布だし汁…50cc(⽔50cc+粉末昆布だし⼩さじ1)

作り方

1. 割り下を作る。鍋に酒、みりんを⼊れて⽕にかけ、沸騰させてアルコール分をとばし、醤油、ざらめ、だし汁を加えてひと煮⽴ちさせたら冷ます。
2. ⼤根はピーラーでリボン状にする。トマトはくし切り、春菊は⾷べやすく切る。ねぎは2〜3cm幅に切り、⽜⾁で巻く。
3. ⽜脂をひいたフライパンに2のねぎを⽴てて並べる。
4. 3を⽕にかけ軽く焼き、パチパチというような⾳がしてきたら、⼤根、トマトを加えて1を回し⼊れ、蓋をして5分ほど煮込み、春菊を加えてさっと煮たら完成。⽣卵を添える。

※1の作業の時に、だし汁ではなく⽔を加え、3センチ⾓の昆布を⼊れて冷ましてもOK。もしくは昆布を前日から水につけておき、だし汁を作っておくと便利。


〆の和⾵トマトカルボナーラ・材料(2人分)

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  • パスタ…100g
  • すき焼きの残り汁…50cc
  • トマト…1個
  • ⽜乳…150cc
  • 粉チーズ…⼤さじ4
  • ブラックペッパー…適量
  • 卵⻩…2個

作り方

1. パスタを固めにゆでる。(表⽰時間より1〜2分早くお湯からあげる)
2. すき焼きの汁に⽜乳を注ぎ、沸騰したらざく切りにしたトマトを加えて煮詰め、粉チーズと1のパスタを加えて絡める。
3. お⽫に盛ってブラックペッパーをふり、卵⻩をのせる。

大根は薄くするとすぐに煮えて、いっぱい食べられる

地域によってさまざまな食べ方があるすき焼きですが、ずばり「好きなものを入れれば良いと思います!」と関さん。さっそく心が解き放たれました。

「今回の材料には、いわゆるすき焼きに入りそうなもの(白滝、豆腐、白菜など)が全然入ってないですけど、もちろんそれらを入れていただいても良いですし。」

まずは、割り下を作るところからスタート。鍋にみりんとお酒を入れ、加熱してアルコールを飛ばします。

「おっ!きたきたきた!」

沸騰したら、醤油やざらめ、昆布だし汁を加え、ひと煮立ちさせたらしばらくの間、置いておきます。

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「今回は粉のだしを使っていますが、昆布がご自宅にあれば、昆布からだしを取るのでもOKです。」

割り下を冷ましている間に、食材の下ごしらえを進めていきます。まずは大根からスタート。大根1本を半分に切った後、縦切りにして、その端っこから徐々にピーラーで削っていき、リボン状の大根を量産していきます。

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「なんとなくね、長さがあったほうがおもしろいかなと思って。薄くすると、煮るのに時間がかからないし、いっぱい食べることもできるんです。ほかにも、例えばにんじんとかも、こういう感じで削って入れてみても良いと思います。」

アイデアの出処を聞いてみたところ、「刺身のつまを鍋に入れて食べたのをきっかけに、思いついたんです」と関さん。

「以前、打ち上げでしゃぶしゃぶ鍋とお刺身盛りが出たことがあったんですけど、私のいた女芸人のテーブルは、食べ物の減りがすごく早かったんですね。それで、しゃぶしゃぶするものがなくなっちゃったから、刺身のつまをしゃぶしゃぶしてみたんですよ。そうしたらおいしくて。気づきを得たんです。」

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なんと味わい深いきっかけなのか……と聞き入っているうちに、リボン状の大根が大量に積み上がりました。ちなみにこのリボン、鍋に入れるとごっそり4分の1くらいに縮みます。

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トマトと和だしは合う

続いてはトマトをカット。「私、トマトと和だしの組み合わせが好きなんですよね」と関さん。

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「トマトとすき焼きは絶対合うだろうなと思ってやってみたら、おいしかったんです。みんな『トマトがおいしい!』って言ってくれて。毎回入れているうちに、どんどんトマトの量が増えています(笑)。」

春菊も食べやすいサイズにカット。春菊は、すぐ火が通るので最後に鍋に入れます。

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ねぎは牛肉で包むと火の通り方が良い感じに

ねぎと牛肉のセッティングの仕方も、このすき焼きの大きなポイント。親指くらいの長さにカットしたねぎを牛肉で包んでいきます。

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「前は、ねぎを立てて、周りにお肉を置いていたんですが、そうするとお肉の火の入り方にムラができちゃって。試しにねぎにお肉を巻いてみたら、こっちのほうがいいじゃん!ってなったんです。巻く作業も楽しいんですよ。」

ねぎは青い部分まで使い切るのがおすすめ。切り終えたら、牛肉を着せていきます。

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「今日のお肉、良いお肉だからびろーんってなっちゃうな。うちでやる時はもっとぺらっぺらだから(笑)。」

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ねぎがマントをまとっているかのよう。そんなねぎの姿を眺めて「かわいい。こういう民族みたい」とつぶやく関さん。

「今日はしっかりしたお肉を使っていますが、切り落としのお肉とかでもOKです。ねぎが全部隠れていなくても大丈夫!」

フライパンでも土鍋でもOK

食材の準備が終わったら、火にかけるのですが、専用のすき焼き鍋を持っていなくても問題ありません。

「使うのは、フライパンでも土鍋でもOKです!」

牛脂をひいた上にまずは、牛肉をまとったねぎ達をのせ……

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少し焼いたあと、脇にトマトや大根をぎゅっと詰め、割り下を注いで……

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ふたをして、5分ほど煮込みます。

わー!牛肉の旨みと割り下の甘じょっぱさとが交わり合った、たまらないにおいがしてまいりました……

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ここに春菊を入れて、少し煮込んだら完成です。

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赤、緑、茶色、黄色、白。全部の色がバランスよく揃っていて、美しい!普段よりちょっとカラフルなすき焼き鍋、といった様相です。

食べてみると、しっかりすき焼きの味。そこに、トマトの旨みが合わさって、ただでさえ旨みの塊のようなすき焼きがパワーアップ。旨みパワーが大変なことになっています。

煮込んでいる間にすっかりカサが少なくなった、リボン状の大根に割り下がしっかり染み込んでいて、口にするたびにじゅわっとなるのがたまらない。それを卵でコーティングして食べるのが、またたまらない。

大根に生卵をつけて食べるのは、もしかしたら初めてかもしれないのだけど、そうは思えないほど、しっくり、もうずっと前から顔馴染みだったかのように馴染んでいます。

「大根、追加でいけるくらいおいしいですよね」とにこにこ関さん。たしかにこれは、大根まるごと1本食べてしまえるやつだ。お刺身のつまを、今後は鍋の具にするために取っておきたくなる。

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汁を50cc残しておけば作れる〆

……と、すっかり満足しかけておりますが、立ち上がって〆を作らねば、この記事はまだ終われません。ちなみに〆は、すき焼きからは残り汁を50cc使うのみ。

「前にめんつゆと牛乳で和風カルボナーラを作ったことがあったんですけど、ふと、めんつゆをすき焼きの汁に変えても、ほぼ一緒なのでは?と思ったんです。」

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「この量なら、かき集めればどうにかなる!ぎりぎりまですき焼きを食べちゃっても大丈夫です。汁だけ取っておいて、別の日に作るのでも良いし。」

うっかり鍋を食べるのに夢中になりがちな人にも優しいレシピです。

まずはパスタを茹で……

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茹でている間に、フライパンで、すき焼きの残り汁と牛乳を混ぜます。

「牛乳ではなく、豆乳でもOKです!」

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温まったところで刻んだトマトを加えます。

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「ちょっとトマトを煮崩すような感じで煮詰めていきます。煮崩れているところとそうでないところとが半々くらいある状態がおいしいと思います。……うーん、今日のトマトのサイズは、ちょっと大胆すぎたかもしれないな。でも、煮ちゃえばOKです。カルボナーラだけど、ベーコンは入れていません。すき焼きで使った牛肉の旨みが頼り!」

トマトを煮込んだら、ちょっと硬めに茹でたパスタを加え……

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パルメザンチーズをぐわっと入れ、溶けるまで混ぜたら、盛り付けて完成です。

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つやつやの卵黄と共に盛り付けたら……

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わっ!イタリアンディナーのような、すこぶるおしゃれな〆が目の前に現れました。

「こういう〆があったら、わくわくして楽しいんじゃないかなと思ったんです」と関さん。

かすかに、でも確かにだしが効いている!すき焼きから漏れ出した味わいが、俺たちちゃんといるよってささやいています。トマトの働きで、カルボナーラよりもあっさりとした味わい。するする口の中へ入ってしまうせいなのか、うっかりすると際限なく食べてしまう、止まらなくなるタイプの味……!

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そろそろ鍋が愛しくてたまらない季節。日々の鍋のレパートリーのなかに、このすき焼きもぜひ仲間に入れてみてほしいです。鶏肉や豚肉で作ってみるのもアリだと思います!

ボルサリーノ関好江

1971年2月15日、愛知県生まれ。吉本興業所属。山田真佐美とのお笑いコンビ「ボルサリーノ」で活躍中。芸人仲間に振る舞う料理に注目が集まり、食べると運気が上がると評判に。著書に『食べると人生が変わる!開運飯』『使いきり!レシピ』(マガジンハウス刊)など。

ネッシーあやこ

1981年群馬県生まれ。ライター兼イラストレーター。主な執筆領域は、体験、 食レポ、食・働き方に関するインタビューなど。

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取材・文・イラスト:ネッシーあやこ
撮影:美坂広宣(SHAKTI)
フードスタイリング:松井あゆこ(Smile meal)

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